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2018/4/16

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就職先は自分が成長できる企業に

働き方改革が叫ばれる中で就職活動をする学生の関心が残業の少なさやワークライフバランスの充実に向いている。いわゆる「ホワイト企業」に就職したがる傾向がつよいのだ。果たしてこれでよいのだろうか。私は就活生に自分がいかに成長できるかを企業選びの軸ンいしてほしい。

 尋常でない残業を与え、過労死を誘発するような働き方を強いる「ブラック企業」が淘汰されるのは当然。成長できる企業とは個人の健康管理をしたうえで、難しい仕事を若い社員にきちんと与え、成果で評価すること。リクルートやネスレ日本はこうした概念を取り入れ、成功している。

 若い社員は試行錯誤しながら働くため、一時的に長時間労働や休日出勤が生まれることはある。

だが若いときにこうした働き方をすることは、社会で通用する実力を身に付ける上で必要不可欠だ。個人のキャリアアップや労働市場の価値を高める。結果として転職や起業の成功につながり、自分が望む働き方改革や生き方を実現できる。

 企業も改革する必要がある。まずは、個人の成果を引き上げるため、無駄な仕事を排除すること。社内向け資料は極力簡単にし、30分以上の会議は廃止する。社員の成果に直接つながる仕事に集中させる職場づくりが必要だ。


   日経新聞より


2018/4/12

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働き方改革 中小1年猶予

厚労省 法対応に準備期間

 厚生労働省は、働き方改革関連法案の柱である時間外労働の上限規制と同一労働同一賃金に実施時期について、中小企業は現行の予定からいずれも1年延期する方針を決めた。残業規制は2020年度、同一賃金は21年度とする。大企業も同一賃金の適用時期を1年遅らせて20年度とする。労働者の賃金表を見直す等企業の準備に時間がかかることに配慮する。

 働き方改革法案は残業時間に年720時間までの罰則付き上限規制を設けることや、正規と非正規で不合理な待遇差をなくす同一労働同一賃金の実施、働いた時間でなく成果で評価する「脱時間給制度」の創設が柱だ。脱時間給制度と大企業の残業規制は予定通り19年4月からとする。

 法案は昨秋の臨時国会で審議される予定だったが、衆院選の影響で通常国会に持ち越された。一部の野党は労働者を残業代の支払い対象から外す脱時間給制度等を踏まえ、「残業代ゼロ法案」と反対姿勢を明確にし、審議の焦点になっている。

 厚労省が17年に労働政策審議会でまとめた法案の要綱では、制度の適用㋩原則19年4月からと明記した。同一賃金は中小企業のみ1年間の猶予期間を設けていた。国会では予算案等の審議が優先される。労務管理の体制が十分ではない企業は成立から施行までに十分な周知期間を求めている現行の予定のままでは施行まで1年を切る可能性が高い。

 中小企業は大企業と比べて人事や労務管理の担当者が少なく、人手不足が深刻になる中で新たな人材の確保も難しくなっている。与党内でも中小の経営悪化を懸念する声が出ていた。

 同一労働同一賃金について、厚労省は法案成立後に運用の細部を詰める方針だ。企業の経営者と労働組合はこれを踏まえて、春季労使交渉で具体的な協議を進めることになる。

 これまで非正規社員にボーナスや手当を支払っていなかった企業は賃金体系を大きく見直さなければならない。総人件費も膨らむ要因になる。正社員と非正規社員の各差が残る場合は企業に説明義務が生じる。

 

 残業時間の上限規制についても、企業によっては人員再配置や雇用の拡大等で長時間労働を見直す対応が必要になる。企業の対応が間に合わないことが懸念されており、厚労省はこれらを踏まえ施行時期を遅らせる方針を固めた。既に与党側と調整を進めている。

 残業規制、同一労働同一賃金ともに大企業と中小企業で適用時期がずれることになる。人件費の負担増が遅れる中小企業に対し、大企業が部品等の調達価格の引き下げを求める可能性がある。既に働き方改革を自主的に進めている企業もあるため、実施時期が遅れることで企業間の各差が広がる恐れもある。


      日経新聞より
















 





 


 




  


  

2018/3/12

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同一労働同一賃金

雇用形態に関係なく処遇

 同じ仕事をしていれば正規化非正規かの雇用に関係なく、同じ待遇で報いる制度。政府の働き方改革の目玉施策の一つだ。労働者の約4割を占める非正規社員の賃金を増やして成長力を底上げする狙いがある。2016年末に正規と非正規で基本給や賞与、福利厚生等の扱いについて、許容できる差と是正すべき差を具体例で示したガイドライン案も作った。

 政府は給料や福利厚生で不合理な差を設けてはならないとする「均等待遇」と、待遇差についての「説明義務」の2つに重さを置く。政府は均等待遇を原則として法律に明記するとともに、合理的な理由がある場合の差は容認する。一方で、待遇差についての説明義務を企業に課すことで、従業員に説明がつかない不合理な賃金制度の見直しにもつなげたい考えだ。

 同一賃金は欧州で普及している。欧州では仕事の中身に即して賃金を払う職務給制度が定着している。正社員と非正社員の賃金の各差も小さい。一方、日本の賃金は企業ごとにばらばらで年功序列型。同一賃金がなじまないとの議論もあった。















 





 


 




  


  

2017/12/18

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雇用促進税制 廃止へ

賃上げ重視に転換

自民税調 設備投資優遇も拡大

 自民党税制調査会(宮沢洋一会長)は1日、非公式幹部会合を開き、2018年度税制改正の個別項目の扱いを決めた。雇用を増やした企業の法人税を減税する雇用促進税制は廃止する。一方で賃金を引き上げたり、設備投資を増やしたりした企業への減税を広げる。雇用情勢は回復しているため、今後は企業の賃上げに力点を置く。

 各省庁の税制改正要望を査定した。通称「マルバツ」と呼ばれる選別作業で、14日にまとめる与党税制改正大網に盛り込む項目を絞り込んだ。所得税改革の増税対象者の線引きや、たばこ税の増税額や実施時期等、意見調整が済んでいない重要事項については今後も協議を続ける。

「3%以上」促す

 法人税では雇用促進税制の廃止を決めた。現在は正社員を「5人以上かつ全体の1割以上」増やした企業の法人税を1人につき40万円減らしている。同制度は廃止し所得拡大促進税制を広げる。同制度は企業が賃上げした際に増加分の一部を法人税から控除できる仕組み。改正後は、3%以上賃上げした企業の税額控除を増やす方向だ。

 設備投資に対する税優遇も増やす。あらゆるモノがネットにつながる「I❍T」等の新技術に対応した機器を導入した場合に、導入額の一部を法人税から差し引く。新型のセンサーやソフトウェアの導入を促し、技術革新を後押しする。中小企業向けでは新規に導入する機器の固定資産税の税率をゼロにする。固定資産税は赤字企業でも課税されるため、中小企業の税負担が軽くなる。

 安倍政権は生産性革命や人づくり革命を推進しており、安倍晋三首相も「過去最大の企業収益を賃上げや設備投資に向かわせるため、あらゆる施策を総動員する」と主張している。雇用重視から賃上げや設備投資の拡充を目指す姿勢に軸足を写し、生産性の向上を促す。

 中小企業が親族以外の企業や経営者にM&A(合併・買収)で事業承継する際の税制も見直す。土地や建物の取得にかかる不動産取得税や登録免許税を軽減して、承継しやすくする。

訪日消費後押し

 外国人観光客の買い物需要を喚起するための税制措置も拡充する。訪日外国人が日本国内で買い物をしたときに、衣料品や工芸品等の一般物品と、化粧品や食料品といった消耗品の購入が合計5千円以上なら消費税の免税対象にする。従来は一般物品と消耗品をそれぞれ5千円以上買う必要があったが上限50万円の範囲で免税枠を広げる。

 観光庁によると、17年4月の免税店数は全国で4万532店。5年で約10倍に増えた。1~9月の訪日客の消費額は3兆2761億円を記録した。自民税調は出国時に1人当たり1000円を徴収する出国税(観光促進税)を新設し、インフラ整備等に充てる方針。同制度とあわせて観光振興を進める。

   日経新聞より





 





 


 




  


  

2017/12/14

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中小の相続税100%猶予

代替わり支援、対象も拡大

 政府・与党は2018年度税制改正で、中小企業の事業承継を促す税優遇策を拡充する方針を固めた。非上場企業の経営者から後継者が同企業の株式を引き継ぐ場合の相続税を全額猶予する。対象は筆頭株主以外にも広げる。中小企業は後継者難で今後は廃業が増える可能性が高い。税制面で承継を後押しし、日本経済を支える中小企業の存続につなげる。

 納税猶予制度は、都道府県知事が認定した非上場企業の株式を先代経営者から相続した際に、利用できる。雇用の維持等一定の要件を満たせば、引き継いだ経営者は事業を続ける限り、相続税の納税を先送りできる。条件を満たせなくなった場合や廃業したときは相続税を支払う必要がある。

 現行制度では全株式の3分の2を対象に、相続税額の8割まで納税を猶予している。相続した株式全体にかかる相続税のうち53%しか猶予されない計算だ。改正後は全株を対象に100%猶予する。後継者の負担は実質的にゼロになる。今後10年間に事業承継した場合に適用し、集中的に世代交代を促す。

 相続した人が複数の場合、今の制度では筆頭株主のみの相続税の猶予対象になる。与党は筆頭株主以外一定割合まで納税を猶予できるようにする方針だ。相続人が3人以内等を想定する。

 株式の評価方式も変更する。現行では会社を引き継いだときの株式価値をもとに相続税額を計算する。改正後は、引き継いだ後、廃業した場合、廃業時の評価額で相続税を決められるようにする。




     日経新聞より




 





 


 




  


  

2017/11/28

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「年収の壁」自ら働く時間減

パート時給上げ

思わぬ人手不足

流通や外食、営業時間の短縮も

 パート社員の時給増が流通や外食業界の人手不足に拍車をかけている。税や社会保険料の負担で優遇される目安の103万円や106万円といった「年収の壁」に届きやすくなり、働く時間を減らす人が増えているためだ。働き方改革で正社員の残業による穴埋めも難しくなり、営業時間見直しを迫られる店も出てきた。

 「この2年で時給が100円くらい上がった。以前は月に17、18働けたが今は14日くらい」。横浜市のスーパーで働く女性(55)は話す。時給は980円。同じ店で12年働くベテランだが夕方や夜間等人手が足りない時間のシフトに入れない。時給が上乗せされれば社会保険料で自己負担が生じる年収106万円を超えてしまうためだ。

 1年の前半に働き過ぎ年末にかけて週4日の勤務を3日にした同僚もいる。職場は人材派遣を利用しながらなんとか業務を回している。

 厚生労働省の統計によると、卸売・小売業で働くパート社員の時給は2017年1月から1000円前後で推移する。2年前から4%ほど高い。一方、17年平均の月間労働時間は92時間で2年前から3%減っている

 時給が1000円の場合、週4回、1回5時間程度の勤務で、世帯主の配偶者控除(特別控除)が減り所得税の負担が重くなる年収103万円を超える。「年末にボーナスを出すと、辞退する人さえいる」(大手スーパー) 

 時給を上げない待遇改善で、労働時間を確保する動きも出始めた。オリックスはパート社員向け退職金制度の導入企業に働きかける。

 同社の「選択制確定給付企業年金」はパート従業員が報酬の一部を任意に積み立て、退職時に企業の負担金を加算金額を受け取る仕組み。月々の収入を減らして年間の労働時間を増やせる。

 ドトールコーヒーが9月に導入し、ビアホール運営のキリンシティ(東京・中野)も近く取りいれる。オリックスの三宅規文課長は「問い合わせが多い」と話す。

 パート社員による勤務調整は以前からあった。ただ今年は時給増に加え、多くの企業が働き方改革に取り組んでおり「正社員のサービス残業で店を回しにくくなった。」(中堅スーパー)。企業は高コストを覚悟して高い賃金でパートや派遣労働者数を増やすか営業時間を見直すかという選択を迫られている。

 阪神地域で7店を持つ地場スーパーのアカシヤ(大阪市)は原則毎日だった営業日を見直し今年8月末、日曜を全店休日にした。店舗の、求人サイトでは「日曜休みで主婦さんも働き安い」等とうたう。

 配偶者控除が減額する基準は2018年、103万円から150万円に引き上げられる。ただ配偶者がいる社員に「配偶者手当」や「家族手当」を支給する企業では、条件を配偶者控除に合わせて103万円以下としていること多い。社会保険料の自己負担基準となる106万円や130万円の「壁」を意識するパート社員も少なくない。時給増がパート社員の勤務時間を抑制する状況はすぐには解消しなさそうだ。


   日経新聞より




 





 


 




  


  

2017/11/17

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働き方改革 産業医が後押し

不調社員の情報 収集可能に

 企業内で労働者の健康を管理する「産業医」制度を巡り、国は今年6月、20年ぶりの大改正を実施した。電通社員の自殺問題等を受け、長時間労働やメンタルヘルス不調への対応を強化した。産業医は情報収集等の権限を与えられ、働き方改革の後押しを求められる。だが、大企業では業務量が多く、産業医だけでは対応できないケースも。産業医がいない中小企業も多く、なお、課題が多い。

精神面の相談増加

 大手化学メーカーとして有害物質対応が重視されている同社で1991年から産業医を務める土肥誠太郎・健康管理室長は、「化学物質対策も重要だが、業務のほぼ半分は従業員のメンタルヘルス対応。産業医を始めた当初に比べて大幅に対応が増えた」と話す。

 産業医は38年の工場法改正で大規模工場に「工場医」の選任が初めて義務付けられた。72年制定の労働安全衛生法で「50人以上の労働者」がいる事業所に選任義務が課され、96年には企業側に改善を求める勧告権が産業医に与えられた。

 産業構造の変化でホワイトカラーが増加すると過労死や精神面の不調等が社会問題化。社員の健康管理で生産性を高める「健康経営」の考え方も普及し、産業医の役割は大きく変遷した。

 官民が働き方改革を求める中、厚生労働省は今年6月、労働安全衛生規則を大幅に改正。企業に対し、残業が月100時間超の労働者の氏名等産業医への報告を義務化した。

 報告を受けて産業医が健康診断やストレスチェックで異常が見つかった従業員の労働時間・内容等の情報を求めたら、企業が提供する義務も新設。産業医から改善策等の「勧告」を受けた場合、労使で作る安全衛生委員会に報告する義務も加わった。

 厚労省の「産業医制度のあり方に関する検討会」の委員も務めていた土肥室長は「産業医の権限と役割が拡充され、明確化」と改正を評価する。一方で、「業務量は増え、複雑化し、責任も大きくなる。非常勤の嘱託産業医等が十分に対応できるよう、バックアップが必要だ」と訴える。

 電通社員の自殺問題等過労自殺は後を絶たない。「働き方改革」を掲げて法改正を目指す政府は、柔軟な働き方ができる体制整備とともに、過労とならないように体制を整備することも喫緊の課題だ。



チーム対応が重要

 「産業医だけでなく保健師、看護師等によるチームでの対応を促すべきだ」と話すのは東京工科大学医療保健学部の五十嵐千代教授。がん治療等仕事を両立したり、休職後に復職を目指したりするケースでは「医師が最終的に医学的判断をするにしても、本人の希望や家族関係等を丁寧に聞き取り、職場の上司や同僚と細かく調整する作業は医師だけでは困難だ」と指摘する。

 特に専従の産業医が常駐する大企業と異なり、開業医や勤務医と嘱託契約を結ぶ中小企業では「ほとんど会社に顔を出さない産業医もおり、十分なケアが提供できない恐れもある」と強調。法令上は保健師や看護師の選任義務はないが「産業医と他の専門職がチームを組むことで、産業医の役割拡大にも対応できるようになるはず」として、チームでの対応促進を求めている。


  日経新聞より

 





 


 




  


  

2017/10/14

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ダラダラ残業社員が恐れる

働き方最先端企業のリアル

 残業手当を廃止しますーーー。

 残業代をもらい過ぎているダラダラ残業社員には受け入れがたいこの働き方改革はしかし、これからの日本企業が進むべき一つの道かもしれない。

 従来型の残業手当を廃止したのは、グローバル企業の日本法人であるネスレ日本。労使交渉を経て、経験をある程度積んだ正社員を対象に、7月から新たな企業業務型裁量労働制を導入したのだ。

 一定のみなし労働分を社員に一律支給する通常の裁量労働制とは異なり、残業手当をなくして浮いた資金については、月次賞与のベースに上乗せしたうえで、そのベースと個人の成果等をかけあわせて最終的な月次賞与を決定する。

 より生産性の高い働き方をした社員を評価する仕組みで、生産性が低いダラダラ残業社員としては是が非でも遠慮したい制度だろう。

 一方で、全正社員に対して、残業時間の有無にかかわらず34時間(又は20時間分)の残業手当相当額を、従来の基本給に一律上乗せ支給し始めたのが、IT企業のSCSK。生活給の一部となっていた残業手当の減少を社員が案ずることなく、残業時間を削減しながら、効率的な働き方を模索していくという。

 同社は昨年7月、残業手当の減少分を目標達成時にインセンティブとして支給するインセンティブ制度を廃止。現制度へと移行したが、2012年度に26時間10分あった月間平均残業時間を、18時間にまで削減することに成功した。

 ダラダラ残業社員が苦手とする「朝型勤務」を業界初導入して残業の削減に成功しているのが、総合商社の伊藤忠商事。同社は深夜勤務(22時~5時)を禁止してうえで、20時~22時の勤務も原則禁止(事前申請があれば許可)した。

 その代わりに、早朝勤務(5~8時)にはインセンティブとして、深夜勤務と同等の割増賃金(150%)を支給することにしている。

 その結果、導入前の12年度に約30%だった20時以降の退社割合が15年度には約6%にまで減り、月平均の残業時間も49時間6分から約2時間40分削減された。

 3社に共通するのは、残業時間の削減を通じて社員の健康を向上させようという意識だ。きれい事かもしれないが、それを追求していくことが人間らしい働き方、ひいては真の生産性向上につながるはずである。

 自らの収入を少しでも減らすことに拘泥するダラダラ残業社員にとっては見習うべき点が多そうだ。

 


 




  


  

2017/10/10

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働き方改革に向けオフィス改革を

 「働き方改革」が産業界で一大テーマとなっている。深刻な人手不足のなかで、優秀な人材を確保するには、業務効率化を進め、長時間労働をなくすのが不可避だからだ。投資家も以前は利益捻出のため企業に人件費削減を求めていたが、最近は「社員がいくいくと働く会社は収益力が高い」という視点を持ち始めていた。

 賃料や保険料、光熱費といったオフィス関連の費用は、人件費に次ぐ巨大な固定費である。人件費が単なるコストではないと再認識され始めた今、企業はもう一つの経営資源であるオフィスを、働き方改革にどう戦略的に生かしていくかを考える時だ。

 1990年代前半のバブル崩壊以降、地価の長期低落を背景に、企業は社宅や遊休地等の処分を加速し、オフィスの資料抑制等短期的なコスト削減策に取り組んできた。だがフリーアドレスを導入して利用効率を上げたり、面積や賃料の削減に努力するするだけが、オフィスの戦力的な活用ではない。オフィスにかかる費用をやみくもにそぎ落とすのではなく、利益を生み出す源泉として積極投資する時代が来ている。

 日本企業が得意とする、国際競争力のあるものづくり源泉は、かつて工場だった。人口知能(AI)やあらゆるものがネットにつながる「IoT」新たな革新をもたらそうとしている現在は、競争力の源泉がオフィスに移ってきている。オフィスは企業の基幹インフラであり、新製品や新たな付加価値を生み出す場に他ならない。

 結局、稼ぐのは人であり、どれくらい稼げるかは人の働き方にかかっている。その際残業時間を減らしたり、在宅勤務を推奨したりするだけが働き方改革ではない。

 これからの稼ぎ手となる30歳以下の「デジタルネイティブ世代」が仕事に没頭し、必要な時二は他人と連携を密にして、イノベ―ティブな発想にたどり着けるような、柔軟性のあるオフィス環境づくりに心を配る。子育てと仕事を両立したい女性が安心して働けるサテライトオフィスを整備するのもいいだろう。

 働きやすい職場インフラの構築と実際の生産性向上の因果関係をあらゆる角度から検証し、改善を繰り返しながら実践する。社員が快適に働けることが、離職率を引き下げ、会社の収益の底上げに直結し、ひいては企業価値を左右するようになる。企業経営者はそうした攻めのオフィス戦略に目を向けるべきだろう。



 日経新聞より


 


  

2017/10/6

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育休、最長2年に延長


 10月1日から社会保障等様々な制度改正されました。育児休業は保育所には入れない等やむを得ない場合、最長2年までに延長する。これまでは最長で1年半だった.育休延長で0歳児の保育等を減らすことができれば、深刻な保育土不足の緩和につながる可能性がある。

 会社員や公務員らが加入する厚生年金の保険料率は9月から上がり、2004年の年金改革で設けられた上限の18.3%に達する。少子高齢化で現役世代の負担が増え続ける恐れがあり、04年の改革で保険料率に歯止めをかけた。今回は0.118%上がり、今後はその水準で固定される。

 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)には経営委員会が新設される。国内外の債券や株式といった「基本ポートフォリオ」の割合を決める大きな権限を持っており、機構の透明性を高めるのが狙いだ。

 食品分野の価格見直しもある。国が輸入して製粉会社に売り渡す小麦の価格は平均3.6%上がる。値上げは2期連続。原産国である米国やオーストラリアの天候不順や円安等を反映した。

 値上げ後の平均価格は1トンあたり5万2510円。小麦の原料価格がパンやうどん等小売り価格に占める割合は数%。農林水産省は今回の改定が食パンの小売り価格に与える影響は1片(175円)当たり0.2円程度とみている。


日経新聞より



   


  

2017/10/4

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精神疾患による私傷病休職の留意点

 最近、精神疾患が原因での私傷病による就労不能画多くなってきています。まず、休職開始日の直前に行わられた医師の診断結果に基づき休職事由の存否を確認すること


○労働者が(無断)欠勤した場合、使用者が取るべき行動

①労働者の欠勤理由を確認し、精神的な不調に基づき  労働者が欠勤している疑いがあるか否かを確認する

②(労働者に精神的な不調があると疑われる場合)

 精神科医による健康診断等を実施する(診断書の提  出)

➂診断結果等に応じて、必要な場合は、休職等の処分を検討して対応する。

④使用者が取り得る対応としては

①就業場所の変更

②作業の転換

➂労働時間の短縮

④休職

等様々なものが考えられます。

いずれの対応を取るかについては法律上のきまりがあるわけではなく、使用者は精神的な不調の「ひどさ」の程度に応じて適切な人事上の対応をする必要があります。

⑤人事担当者は診断書の提出や社会保険料の徴収等で休職中のメンタル不全者とコミュニケーションをとる場合には、休職中の症状を悪化させるような言動がないことに注意する。


○トラブル予防のポイント

 多くの企業では、私傷病休職に先立ち、欠勤期間を設けていて、就業規則で一定日数以上の欠勤について診断書の提出を義務付けています。

そして一定期間の欠勤後、休職辞令に基づいて私傷病休職に入った労働者の労務管理としては定期的に診断書を提出させるのが一般的です。

傷病休職期間は解雇猶予を目的とするものであり同期間の経過(休職期間の始期は休職辞令が発せられた時)をもって復帰可能の判断に至らなければ退職扱いとすることには問題はないです。




   


  

2017/9/21

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「現預金は月商の何倍」という考え方は正しい?

 盤石な会社とはどんな会社をさすのでしょう。一言でいえば「現預金>借入金」。その差額が大きければ大きいほど会社は安全といえます。

 では、現預金はいくら持っている必要があるのでしょうか?よく「月商の○ヶ月分は持たなければならない」という言い方をしますが、私は月商で考える野はおかしいと考えています。賃借対照表の項目である現預金を、損益計算の月商を目安に考えるのは誤りだからです。

 その理由を自動車の整備会社A社と販売会社B社の例で考えてみましょう。両者とも社員10人で、規模は全く同じと仮定します。

 整備会社A社は、粗利益率が50%で、売上高2億円。変動費は1億円で粗利は1億円になります。月商にすれば1600万円です。

 一方、販売会社B社は粗利益率が10%で、売上高は10億円。変動費は9億円で粗利はA社と同じ1億円。月商8300万円です。

 このように、2つ会社は、同規模、同社員数で、粗利も同じ1億円ですが、B社の月商はA社の約5倍です。では、B社はA社の5倍の現預金をもたなければならないでしょうか。

 ここで、両社に不足するお金はいくらかを考えます。かなり単純化すれば、これは売掛金と買掛金の差額です。A社は売掛金が2億円、買掛金が1億円で1億円の資金不足。B社は売掛金が10億円、買掛金が9億円で、やはり1億円の資金不足です。

 このように、資金不足で借りなければならないお金の額は、両社とも1億円。したがって借入金と現貯金の関係は両社とも同じです。

 現預金の必要額はバランスシートで考えます。社屋が自社所有か賃金か、又売掛金の回収条件等により変わりますが、総資産の何%の現預金を持つかという考え方です。

 結論から言うと、33%が理想です。なぜなら私はバランスシートの右は「3:3:3」のバランスがいいと思っているからです。



   日経トップリーダーより




  

2017/9/14

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資産査定M&Aのキモ

労働環境まで徹底調査

 買ってきた果物を食べようと皮をむいたら、中身が腐っていたーーー。こんな失敗は誰しもあるだろう。果物なら「残念」で済むが、桁違いの大金を払うM&A(合併・買収」ではそうはいかない。だからこそ買う前に対象企業の中身をチェックするデューデリジェンス(DD、資産査定)という作業が非常に重要になる。

企業価値を評価

 資産査定の狙い手は会計事務所や法律事務所等で、買い手側の企業に雇われることが多い。買収対象企業の価値(価格)を決める際の判断材料となる実態を、第三者の目で調べて報告するのが仕事だ。案件にもよるが1週間から1ヶ月程度で一気に調べ上げる。

 主に財務、税務、法務等の観点から買収予定の企業を調査する。財務だと財政諸表を、税務だと申告書や税務調査の経緯等を過去数年分遡って調べる。

 法務関連の査定では、特許面での問題や、業種ごとの各種法令への違反、買収して親会社が変わった後もライセンス契約が有効か等を確認する。

 最近では、「未払い残業代等、労働面での法令違反の有無を調べてくれといわれることが増えた」と森・浜田松本法律事務所の内田修平弁護士は言う。未払い残業代があるとわかれば買収価格をその分引き下げられる。以前はホテルの一室で何日も缶詰めになり、山のような資料と格闘する光景もあった。だが今は自分のパソコンから買収される側の企業が一時的に設けたネット上の「バーチャル・データルーム(VDR)」にアクセスし、資料を確認するのが一般的だ。VDRは事前に申請した人しかアクセスできない。

 帳簿や書類の確認だけでなく、各部門の重要人物や経営陣にインタビューしたり、工場訪問したりもする。実際に足を運び、買収後に追加投資が必要なほど機械が古びていないか、在庫が帳簿通りか等も確認。買収を感づかれないよう身分を隠していくことも多い。

 他にも、買収対象会社の人事制度や、給与水準、報酬体系を調べる人事関連、土壌汚染等画ないかを見る環境関連、基幹システム等を確認IT(情報技術)関連等のチェックもある。IT関連では買収後にシステムを統合すればg巨額の費用がかかりかねず査定の重要性は増している。






  

2017/9/12

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シニア雇用の人事管理

人材需要に基づく活用策を

 今回はシニア社員の人事管理のあり方を活用の面から考えてみます。60歳で定年退職した正社員を再雇用する。これを前提にすると、企業は「再雇用とは定年を契機にしちゃ雇用契約の再締結である」という視点に立って活用策を考える必要があります。

 つまり雇用契約を改めて締結するのだから、通常の採用と同じように会社は「シニア社員何を期待するのか、シニア社員は「会社にどのように貢献をするのか」を明確にし、それらを擦り合わせてシニア社員が果たすべき役割を決める必要があります。

 そうなると会社は業務上の人材ニーズを明確にし、それを満たす人材をシニア社員から確保し配置するという人材需要に基づいた活用施策をとることが求められます。シニア社員のために仕事を作る企業は多いですが、できる限りそれは避けなければなりません。

 具体的にはどのようになるでしょうか。定年までに積み上げてきた経験と能力を活用するために定年前の仕事を継続してもらいますが、会社の将来のためには世代交代を進める必要があるので、役職から降りる等により職責を下げ、現場の担当者(あるいはプロ)として働いてもらいます。

 これが活用の主流になります。そのためには定年前に職責の責任者と人事部門は人材ニーズを踏まえてシニア社員と話し合い、定年後の役割を決めるプロセスを丁寧に踏む必要があります。

 この補完として特に定年前と異なる職場や仕事につく場合に活用される施策として注目されるものがあります。それが、定年後に予定されている職場で、定年前に試行的に働いてみる「社内インターシップ」と、社内の各部門が提示する人材募集にシニア社員が応募して配置を決める「社内公募制」です。定年を契機にあらためて仕事とシニア社員をマッチングするための仕組みの整備が求められていて、この2つの施策はいずれもそのための取組といえます。





 







  

2017/8/29

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最低賃金25円上昇

800円以上は15都道府県

 2017年度の都道府県別最低賃金の改定額の答申が17日出そろった。時給800円以上の自治体が前年比7割増の15都道府県に上った。全国平均は現在より25円高い848円になった。賃上げの流れが地方に波及するのを後押しし、最低賃金に近い時給で働く非正規社員の待遇改善につながる。

 厚生労働省の中央最低賃金審議会は7月下旬、最低賃金の目安を全国加重平均で時給25円引き上げるよう答申した。経済状況等に応じて都道府県をA~Dの4ランクに分け、26~22円の引き上げ目安額を示した。これに基づき、各都道府県の地方審議会が引き上げ額を決め、各地の労働局長に答申した。10月をめどに改定される見通しだ。

 昨年の答申で800円を上回ったのは9都道府県だったが、今年は北海道や岐阜、広島等6道県が新たに800円台に引き上がった。

 国の目安を上回る引き上げ額を答申したのは新潟、鳥取、宮崎、沖縄の4県で、それぞれ1円上回る。新潟の地方審議会は周辺地域との地域間格差や女性の賃金引上げを考慮した。沖縄は外国人観光客の増加等で県内経済に明るさが広がり、「国の目安を上回るのに労使の理解が得やすい状況だった」という。




     日経新聞より








  

2017/8/24

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高田 明の(また)「社長、やります!」

強い思いが、不可能を可能にする

 今、サッカーJ2のV・ファーレン長崎が絶好調です。

 ジャパネットホールディングズが経営を引き継いで以降、14戦して8勝2敗4分け(7月16日時点)という好成績で、22チーム中、現在3位につけています。

 J1に昇格できるのは、1位と2位、及び③~6位のプレーオフ戦の勝者1チームですから、悲願のJ1入りも決して夢ではありません。

 スポーツチームの白星は、企業で言えば、売り上げが伸びていくようなもの。チ―ムのムードはよくなり、選手の表情も明るい。日替わりでどんどんヒーローが生まれています。

 例えば、5月17日の大分トリニータ戦には、1対1の同点で迎えた後半のアディショナルタイム、途中出場のミッドフィルダー中村慶太選手が決勝ゴールを決め、劇的な勝利を収めました。

 クラブ自体の再建はまだまだ初期段階ですが、経営の体制が変わったことで、選手が試合に勝つように集中できるようになったのだと思います。「新しい環境に変わったことだし、俺たちも頑張るぞ」。そんな人間の思いは、不可能を可能にすることを私は経営を通じて何度も経験してきました。

 テレビ通販番組で、同じ商品を紹介していても、「売れるとき」と、「売れないとき」があります。何が違うのかと言えば、「売りたい」という話し手の強い気持ちなのです。

 「売れないかもしれない」と思っていたら、まず売れないし、「これはいいな!」と本気で思っていたら必ず売れる。約30年間、たくさんのお客様に商品を紹介してきた私の実感です。

 サッカーも同じだと思います。V・ファーレン長崎の社長に就任後初めて、スタジアムに足を運んだとき、私はすぐに選手たちの気持ちの変化を感じ取りました。

 もちろん私がサッカーの戦術面で指示をだせるわけではありません。そのとき私は、監督や選手に「みなさんがプレーに打ち込める環境をしっかりい作っていくから、ゲームに専念することだけを考えてほしい」と話しました。

 今後は私自身、もっとサッカーについて勉強して、さらにチームに勢いをつけていきたいと思っています。


  日経トップリーダーより






  

2017/8/10

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シニア雇用の人事管理 その2

「短期雇用型」「制約社員」の視点で

 新しい人事管理を構築するには、「まずシニア社員ならでは」の特性、つまりシニア社員は定年前の社員(現役社員と呼ぶ)とどのような点で異なる特性を持つ社員なのかを理解しておく必要があります。

 企業は現役社員が若い時代には一人前になるように教育し、その後は教育によって得た能力を発揮して活躍してもらいます。そして、この育成と活用の全体を見て賃金を決めます。このように現役社員は長期的な観点から、「育てて、活用して、払う」長期雇用型社員としての特性を持っています。

 これに対してシニア社員は、勤務時間が短いため現役社員の様にはならず、「いまの能力を、いま活用して、いま払う」短期雇用型社員の特性を持つことになります。

 もう一つの特性も重要です。現役社員の多くは、業務ニーズに合わせて転勤したり、残業したりするという点で、働く場所や働く時間に制約のない働き方をする「無制約社員」です。しかし、こうした現役社員もシニア社員になると、転勤はしない、残業はしない、あるいは短時間で働く等働き方に制約のある「制約社員」に転換します。

 この制約社員としての特性は、育児や介護との両立に苦労する社員、生活との両立を考えて短時間で働くパート社員らと共通しています。終身雇用や年功賃金に象徴される伝統的な日本型人事管理は、無制約社員を前提に作られてきたため、現在は制約社員の増加に対応した改革を迫られてきています。シニア社員の人事管理も、こうした人事改革の大きな流れの中で考える必要があります。

 シニア社員の人事管理は、上で説明した2つの特性に適合した、現役社員とは異なる人事管理として作られる必要があります。そのため、現役社員向けとシニア社員向けが共存する「一国二制度型」の人事管理になりますが、その内容は「福祉的雇用」型とは異なることが求められます。





  

2017/8/4

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無期雇用転換、働く人どうなる

 雇い止めなく生活安定

 待遇改善は企業次第

 パートやアルバイト、契約社員、派遣社員といった有期雇用契約を結んで働いているひとが「無期雇用」になると何が変わるのか。ポイントをまとめた。

Q.「無期雇用」になるとどうなるのか。

A.改正労働契約法では契約期間の定めをなくして、無期雇用に転換する権利を得られるようにした。

 雇用主となる企業の対応としては、①正社員への転換、②勤務地や職務等を限定した「限定正社員」への転換、➂祖のまま契約期間だけを無期にする、という大きく3つのパターンがある。

 これまで一般には正社員は無期、非正社員は有期の場合が大半だった。無期雇用になると雇い止め等の雇用調整を受けにくくなり、生活が安定する利点がある。

Q.無期になれば、給与や待遇はよくなるのか。

A.法律では雇用条件を変更するかどうかは、雇用主の判断に任せられている。正社員や限定正社員になる場合は、給与が上がったり、福利厚生等の対応がよくなる可能性がある。

 実際は企業が整備する待遇や就業規則等の条件によって違ってくる。

給人広告大手のアイデムが今年3月に従業員数30人以上の企業の経営者や人事・総務関連の担当者約550人に調査したところ、契約社員が無期雇用に転換した場合に賃金を「払えない」という回答が44.5%と最も多かった。「正社員に近づける」は44%だった。

Q.先行して無期雇用転換を進めている企業の例ではどうか。

A.明治安田生命保険は2015年度から有期雇用の契約社員を最短3年で無期雇用転換する制度を導入し、「処遇は若干上げている(担当者)。

 営業所で働く事務員約400人を正社員に転換した富国生命保険では年収は平均7.4%増えたという。

    日経新聞より



2017/8/3

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 シニア雇用の人事管理

 シニア社員が活躍できる人事管理を構築するには、企業も個人も「覚悟」をもって事に当たることが重要です。では覚悟をもって何をすべきでしょうか。それを考えるに当たっては、シニア社員の人事管理の現状を確認しておく必要があります。

 企業は高年齢者雇用安定法によって、希望者全員を段階的に65歳まで継続雇用するために「定年引上げ」「継続雇用制度の導入」「定年の廃止」の中のいずれかの措置の採用が義務づけられています。

 その現状を厚生労働省の「高年齢者の雇用状況」でみると、継続雇用制度を導入した企業が81.3%と大多数を占め、定年引上げは16.1%、定年の廃止は2.7%にとどまります。また継続雇用制度を導入した60歳定年制の企業では、定年到達者のうち、82.9%の人が継続雇用されています。

 継続雇用制度の多くは定年退職した後に改めて雇用する再雇用制度です。このため60歳定年と再雇用制度を組み合わせるのが企業の一般的な雇用施策になっています。その結果、人事管理は、60歳定年までは正社員で、それ以降のシニア社員は嘱託等の非正社員とし、両者に異なる人事管理を適用する「1国2制度型」の形態になっています。

 問題はその内容です。シニア社員の活用面を見ると「定年時の仕事を続けるが職責は低下する」うえに、「フルタイムで働くが転勤や残業をしない」等働く上での制約が強まります。処遇面では、賃金は能力とや仕事と関係なく定年時の賃金の6割程度に設定され、その水準がその後も働きぶりを評価せずに維持されます。これが現状の人事管理の典型ですが、その意味することは深刻です。

 それは賃金の決め方が能力、仕事、成果に基づくという基本原則に反し、成果は期待しないというメッセージをシニア社員に発する制度になっているからです。経営成果を上げるために雇用する。これが本来のあるべき雇用です。それから見ると、シニア社員の雇用の現状は、「福祉的雇用」と呼び、これを前提にした人事管理は「福祉的雇用」型人事管理と呼ぶのがふさわしいといえます。

2017/8/1

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育児介護休業法、10月にまた改正

 育児介護休業法は、2017年1月に改正法が施行されました。改正されたのは、主に以下の4点です。

(1)介護休業の分割取得

(2)子の看護休暇、介護休暇の半日単位での取得

(3)介護のための所定労働時間の短縮措置等

(4)有期契約労働者の育児休業取得要件の緩和等

 この改正においては、厚生労働省が育児休業規則の規定例を公開したのが、法施行の直前だったこともあり、現場は大混乱しました。

 ところが、子の育児介護休業法はさらに改正され、17年10月に施行されることになっています。企業では再び育児介護休業規程の見直しが必要になります。

 法改正のポイントは以下の3点です。

(改正点1)

最長2歳まで、育児休業の再延長が可能に

 現在の育児休業制度は、原則として子が1歳に達する日までの連続した期間とされており、子が1歳に達する日において、父母いずれかが育児休業中で、かつ以下の事情がある場合には、1歳6ケ月に達する日まで育児休業を延長することが可能です。

(1)保育所等の利用を希望しているが、入所ができない場合

(2)これまで子を養育していた配偶者が、死亡、負傷、疾病等の理由で子を養育することができなくなった場合

 今回の改正では、この育児休業の延長の仕組みが拡充されます。1歳6ケ月を過ぎても、保育園に入れない等の場合は、会社に申し出れば、育児休業期間を最長2歳目で再延長できるようになります。

 これは義務ですので、企業側は、必ず育児介護休業規程を改正し、就業規則等に制度を盛り込んでおかなければなりません。

(改正点2)

出産予定の従業員等に、育児休業等の制度を周知

 近年、育児休業は一般によく知られるようになり、特に女性の取得率は常に8割を超える状態が続いています。ただ、男性についてはいまだに2.65%と、低水準にとどまっています。

 また、短時間勤務や所定外労働の免除等、関連する制度の内容も複雑で、従業員にとっては分かりにくいものとなっています。

 そこで今回の法改正では、従業員やその配偶者が妊娠、出産したことを知った場合には、会社は従業員に、個別に

育児休業等に関する制度(育児休業中・休業後の待遇や労働条件等)を知らせる努力義務が創設されます。

男性の育児参加を促進

(改正点3)

育児目的休暇の導入を促進

 中長期的な労働力不足の解消に向け、女性活躍を推進するためには、男性の家事や育児に対する参加を促進しなければならないというのが国の基本的な考え方です。確かに共働きが当たり前になった現代では、かつてのように家事や育児を女性に押し付けるようなライフスタイルでは社会は回っていきません。

 そこで今回の法改正では、特に男性従業員を想定し、未就学児を育てながら働く従業員が子育てしやすいよう、育児に関する目的で利用できる休暇制度を設ける義務が創設されます。

 例えば、配偶者出産休暇、ファミリーフレンドリ―休暇、子の行事参加のための休暇等です。

法改正は救済措置

 企業によっては、法律を上回る措置として、3歳までの育児休業等を認めている例もありますが、法的には育児休業は原則として1歳までです。

 保育園に入れないほどの特定の場合に、その期間を6ヶ月単位で2回延長することができ、結果的に最長2歳まで取得できるという仕組みです。

 あくまでやむを得ない場合の救済措置であり、誰でも子供が2歳になるまで育児休暇が取れるようになるわけではありません。

 現場の導入状況を聞いていると、育児休業取得者が権利を主張するばかり等、様々な問題やもめ事を起こす場合があるようです。

 育児休業は法律で認められた権利であることは確かです。しかし「お互いさま」の気持ちがなければ、人手不足の中、現状はうまく回りません。このため、経営者には制度整備や社内周知と併行して、こう言った組織風土づくりにも努力することが求められています。

 


2017/7/31

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時短正社員 働き方に幅

外食大手、人手不足に対応

 コロワイドやすかいらーく等外食大手が、労働時間を短く限定した正社員制度を相次ぎ導入した。働く時間を社員の働き方に合わせて調整することで、子育てや介護をしている人でも正社員として働きやすくする。人手不足が一段と深刻化する中、厳しい労働環境から人材確保が難しくなっている外食産業で、多様な働き方を受け入れる動きが広がってきた。

 グループで居酒屋「甘太郎」や焼肉店「牛角」を展開するコロワイドは一週間の労働時間を最短20時間とする限定社員制度を6月から導入した。勤務地は通勤できる地域内の店舗に限定する。働く店だけを限定する社員を含め、来年3月末までにグループで100人の採用を計画する。

 通常、同社では正社員になるのに週40時間の労働が必要だが、社員の事情に合わせて働き方の選択肢を広げる。一般の社員やアルバイトから限定社員に転換でき、中途採用でも選択可能だ。社員になれば福利厚生を得られ、社員資鹿就くことができない店長にもなれる。夏や冬の賞与も支給されるため、働く意欲が高まる利点もある。

 ファミリーレストランでは、すかいらーくがその日の繁閑に応じて1日の労働時間4時間から12時間までの5つのパターンから自由に選べる制度を導入。組み合わせによって週休4日も可能となる。ロイヤルホールディングズも短時間勤務の導入を検討している。

 吉野家ホールディングズは今春、労働時間を自由に設定できる地域限定社員の制度を牛丼店を展開する吉野家の地方子会社に広げ、働く時間を柔軟に対応できるようにした。日本KFCホールディングズも同様の制度を昨年導入している。

 外食業界では人手不足の深刻化で店の営業時間を短縮する動きが広がる。リクルートジョブズがまとめた4月のアルバイト・パートの募集時平均時給は、三大都市圏で飲食店やファーストフードの時給が970円と過去最高を更新した。人材獲得が難しいだけでなく離職する人も増えており、正社員経のハードルを低くして人材のつなぎとめを図る。


2017/7/26

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非正規雇用期限なしに

人材をつなぎ留め

 契約社員やパート・アルバイト等期間を定めて雇用する非正規社員を、無期雇用の契約に切り替える企業が増えている。2018年4月から金属年数で5年を超える非正規社員は無期雇用を申し入れできるようになり、対象は400万人以上による。4月を待たずに無期雇用を認めることで有能な人材を囲い込む動きが加速してきた。

 13年4月に施行された改正労働契約法に基づき、企業は無期雇用を希望する勤続5年超の非正規社員を正社員等に転換できる。職務や勤務地を限定した正社員や、契約期間だけを無効にすることもできる。

 さらに人手不足も深刻化し、人材確保が難しくなっている。独自のルールで非正規社員をより待遇のよい正社員等に切り替えて人材の定着につなげる企業も相次いでいる。

2017/7/24

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改正労働契約法

雇用の安定図る目的

 労働契約に関する基本的ルールを定めた法律。改正法はパートやアルバイト、派遣社員、契約社員等期間を定めて働く有期雇用労働者の雇用安定を目的に2013年4月に施行された。

 ①5年を超えて働く有期雇用者の無期転換②契約更新を繰り返した労働者を対象とする雇い止めの抑制➂契約期間の有無による不合理な待遇格差の禁止―――の3ルールがある。

 無期転換ルールでは、同じ職場で働く期間が通算で5年を超えた労働者は、希望すれば次の契約から無期雇用に転換できる。2018年4月以降に対象者が生まれる。

厚生労働省によると約1400万人の有期雇用者のうち勤続5年超は約3割を占める。

 企業は景気変動に応じた雇用調整が難しくなる。企業が無期雇用を嫌って雇い止めするのを抑えるため、改正法では過去の最高裁判例を参考に雇い止めが無効になる要件を明確にした。


        日経新聞より

2017/7/14

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中小企業に全員経営は無理?

 「儲かっている中小企業と「儲かっていない中小企業」の違いは何か。いろいろな考え方がありますが、究極的には一つに尽きると思います。それは、社長が正しい戦略を立てているかどうかです。

     経営理念も人材教育も重要です。

 どんな商品、サービスを事業の柱にすれば収益力が上がるか。それを考えるのが社長の責任です。「社員の知恵を集めて商品を開発した方がいい」という人もいますが、それは企業規模によります。 

 社員50人以下の中小企業の場合は、社長が商品開発を

最初から最後までリードするしかありません。小さな企業であればあるほど、社長と社員の間には力の差があるからです。

 従業員数が300人、400人の企業では、話が少し違いますが、50人以下の中小企業では、情報収集力や商品企画力等がもっともす優れているのは社長です。つまり中小企業においては、社長の戦略で、企業の命運が決まるのです。

 経営コンサルタントの一倉定氏は「電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのもすべて社長の責任である」と喝破しました。会社で起きるあらゆることの責任は社長にある。

 全員経営を目指してもいいけれど、最後は社長一人で腹をくくるしかないのです。中小企業とはそういうものです。この点を理解していないと「うちの社員は何も考えない」とぼやいてしまうのです。


 日経トップリーダーより

 


2017/7/6

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「限定正社員」を広げる機会だ

 2013年施行の改正労働契約法によって、期間の定めのある有期雇用契約を5年を超えて更新された人は、希望すれば無期雇用に移れるというルールができた。その無期転換の権利を得る人達が来年4月から出始める。

 新ルールは企業の人材活用に制約をあたえるもので、望ましくはない。ただ無期転換権を得る人について短時間勤務等の「限定正社員」への登用を進め、この雇用形態を社内に定着させていけば、子育ての一段落した女性らを採用しやすくなる。企業は成長力を高めるために、無期転換する人の人事制度を整えるべきだ。

 無期転換という形態は、雇用期間に定めのない点は正社員と同じだ。しかし、昇進・昇給や教育訓練等、正社員に一般的な制度が設けられる保証はない。

 パート等有期契約で働く約1500万人のうち、勤続が5年を超える人は3割を占める。無期転換権が発生する来年度は、賃金等の労働条件をめぐって企業の現場が混乱する恐れがある。

 このため企業は就業規則や労働組合と結ぶ労働協約で、無期雇用の人の処遇を定めておく必要がある。個人とかわす雇用契約書等で、職務や役割も明確にすることが求められる。無期転換の開始をにらんで十分に準備すべきだ。

 その中で企業に考えてほしいのが、非正規で働いていた人の処遇改善も確実に進められる限定正社員の導入だ。

 労働時間を「限定」したり、勤務地を限って転勤せずに済むようにしたりするこの雇用形態は女性の活用に役立つ。仕事と家庭の両立に悩む女性の就労を支援する。

 技能を持った高齢者の受け皿にもなる。企業は限定正社員制度を競争力向上に生かしてはどうか。

 無期雇用への転換を企業に義務付け、事業活動の自由度を下げる新ルールは、見直すのが筋である。但し企業にとっては、雇用形態を多様化する機会でもある。ルールができたのを奇貨として、生産性向上につなげたい。

  日経新聞より


2017/6/19

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契約書は締結前に確認を

契約の基礎

Q・業界大手の会社との間で、新しく取引をはじめることとなりました。今までの取引先とは違い、今回は契約書の案を提示されています。まだしっかり契約書を見ていませんが、おかしな内容もないだろうと重いますので、 提示された契約書をそのまま受け入れようとかんがえております。問題はないでしょうか。

A・契約書を作成せず、口頭で約束をしただけでは、当事者間で契約内容の理解に齟齬(そご)が生じ、後から「言った」「言わない」等の紛争に発展するリスクがあります。契約書を作成していれば事後的な確認が可能となり、裁判をはじめとする紛争解決手段においても重要な判断指針となります。

 もっとも、契約書締結に当たってはその内容に拘束されることの重みを十分に理解しておく必要があります。取引先との関係を考慮しつつ、どこまでなら譲歩できるかを念頭において、提示された契約書の内容を確認しなければなりません。提示された契約書の内容をよく確認せずに漫然と受け入れることは、厳に慎むべきです。

 例えば、今回の取引が継続的な取引で、提示された基本契約書には、複数年にわたる長期の契約期間が設定され、途中解雇ができない内容でったとします。そのような契約を締結すると、利益があがらなかったので、早期に事業から撤退しようとしても、契約解除に相手方の合意が必要となり、撤退に向けての主導権を握ることが極めて困難です。こうした事態を回避するため、定期的な取引関係の見直しができる方策を事前に考え、契約期間を短くして更新条項を入れること等の検討が必要です。

 契約書で確認すべき点は多岐にわたりますが、取引の対象・履行内容といった契約の基礎についても軽視はできません。契約の対象が、製品等のものの場合であっても、サービスの内容であっても、その対象を具体的に特定する必要があります。

 例えば、調査を委託する内容の契約において、契約書には「○の調査を委託する。」としか規定されていない場合、具体的な義務の内容を特定することは極めて困難です。そこで、「一月当たり○件の電話調査を行う」「調査の際の設問は、○、○及び○とする。」「毎日末日までに、所定様式において調査結果を報告する。」等、業務内容をできる限り特定することが紛争予防の観点から望ましいといえます。製品の売買や製造に関する取引においても、場合によっては設計図等も用いて、目的物の特定を図ることになります。

 「契約は履行されたのか」が争いになった場合」、契約に定められた義務の内容が不明確であれば、解決は困難となります。双方の履行すべき事項を箇条書きで一覧的に整理したりする工夫も考えられるところです。

 契約書の確認にあたっては、どの様なトラブルが生じうるかを見通したうえで、一つ一つの条項や、契約全体の合理性を判断することが必要です。

 

  大商ニュースより




2017/6/15

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「70歳定年」前提に雇用改革を

三菱総合研究所主任研究員

奥村隆一

 政府の働き方改革実現会議の議論では、同一労働同一賃金や時間外労働のテーマがクローズアップされた。しかし、労働政策研究・研修機構(JILPT)によると、今後の経済動向によっては、2030年までに国内で800万人規模の就業者数の減少さえ見込まれる。高齢就業者を積極活用するための仕組みづくりこそ、中長期的に見れば優先度の高い課題といえよう。

 私は「70歳定年」制の導入が有効と考える。70歳までの継続雇用ではなく、70歳まで正社員として位置付けるのがポイントである。2013年に改正高齢者雇用安定法が施行された際、多くの企業が「定年は60歳、65歳まで再雇用」の道を選んだ。結果、高齢就業者の就業意欲の低下という問題が生じた。

  JILPT調査によると、多くの企業の多くの高齢就業者が、60歳以降も同じ職場で同じ仕事をフルタイムで実施している。1000人以上の大企業に限れば、賃金は定年前の6割に減少している。これではモチベーションが保てない。

 正社員の枠から外れた高齢就業者の士気低下は、より若い社員にも悪影響を及ぼす。高齢就業者の人件費圧縮の効果以上に、生産性や職場の雰囲気に影を落とすのではないだろうか。今後、年金支給開始時期と雇用義務期間が例えば70歳に引き上げられた場合、仮に定年を60歳のままとすると非正規の期間は2倍の10年間になる。士気低下した就業者が職場に占めるウェートはさらに高まることになる。

 処理体系を維持したまま70歳まで正社員として雇用する場合、総人件費の増加をもたらす。「年功」ではなく、職務に応じた人事評価・職務体系に変える必要がある。ただし、「新卒一括採用」の仕組みを残しながら、会社員の評価・処遇を職務型に移行させるのが現実的でないのも確かである。入社後10年程度を経て職務型に移すのがいいだろう。

 加齢により定年延長した社員の身体機能が低下するという課題もある。健診データや診療報酬明細データの分析等を通じた社員の健康づくりが必要になる。長い職業人生を企業がサポートする、節目での研修やキャリアカウンセリングといった仕組みも重要になる。

 記憶力や計算力等の知能は20歳頃をピークに低下するが、判断力や専門知識等は60歳頃まで伸びるといわれる。攻めの高齢者活用により、持続的に企業組織を構築することが望まれる。


   日経新聞より

2017/6/14

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退職 1日違いで「差」

 社会保障制度の中には「日付」が保険料や給付額に影響するものがいくつかある。会社員なら退職日に要注意。年金が未納になったり、失業手当(基本手当)の給付額が変わったりする場合がある。医療保険制度で入院時期によって負担額がかわることがある。仕組みを知って上手に使いたい。

1ヶ月分が未納に

 東京都内に住む会社員の女性Aさん(34)は昨年1月30日付けで前の会社を退職した。31日が日曜日だったためで、新会社で2月1日から働き始めた。しばらくすると、年金事務所からこんな通知が届いた。「1月の国民年金保険料が未納になっています」

 年金事務所に問い合わせたところ、厚生年金保険の加入期間は前の会社が前年12月までで、新会社は2月から。Aさんは切れ目なく転職したつもりだったが、1ヶ月分の「空白期間」ができていた。

 社会保険労務士の佐々木由美子は「給料から天引きされる保険料は原則、資格喪失日が属する月の前月分まで」と説明する。資格喪失日とは退職日の翌日のこと。Aさんは1月31日に厚生年金の資格を喪失したため、給料からは12月分までの保険料しか引かれていなかった。もし退職日を31日付にしていれば、厚生年金保険の資格を切れ目なく継続できたことになる。

 年金保険料の未納期間は1ヶ月分だけなので問題ではないと思う人もいるかもしれないが、「障害年金を受けられないことがあるので注意」(佐々木氏)。障害年金は直近1年間に保険料の未納がないこと等が受給の要件となる。転職を繰り返し、未納が続いた可能性がある人は念のため調べておきたい。

 雇用保険は65歳の定年退職の前後に注意が必要だ。

 65歳未満で退職すれば、自己都合の場合、基本手当が最大150日分支給されるが、65歳以上だと「高年齢求職者給付金」として基本手当の最大50日分を一時金で受け取ることになる。基本手当の目標は、退職直前6ケ月の毎月の賃金80で割った額の50~80%が目安だ。

 65歳未満で退職した方が給付日数が多いため得なように見えるが、そうとは限らない。今年1月から65歳以上の人が新たに就職した場合も、雇用保険に加入できるようになった。「一定の条件を満たせば、65歳以上でも就職活動するたびに高年齢求職者給付金が何度でも給付される。損得については慎重に考えたい」と社会保険労務士の中村恭章氏はいう。

高額療養費も注意

 医療保険にも日付が重要になる制度がある。入院等で高額な医療費がかかった場合に自己負担額を抑えられる高額療養費制度だ。医療費を1ヶ月単位で計算するので、入院期間が2ヶ月にまたがると使えないケースがある。

 例えば、5月1日から10日間入院して退院し、窓口で15万円支払ったとする。標準報酬額30万円の人だと、1ヶ月の自己負担限度額は約8万2000円。申請すれば6万7000円強戻ってくる。

 しかし、5月25日から6月3日まで10日間入院し、5,6月分とも7万5000円(計15万円)かかった場合は、自己負担限度額を下回るので同制度が使えず15万円の負担のままだ。一刻を争うような入院でなければ、入院時期について病院に相談してみるのも手だ。

    

   日経新聞より




2017/6/9

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働き方改革実現会議が実行計画をまとめる

時間外労働規制や同一労働同一賃金で具体策示す

時間外労働の上限規制を罰則付きで労基法に規定

 長時間労働の是正に向け、時間外労働に罰則付きの上限規制を設ける。実行計画では、36協定における延長の限度を月45時間、年360時間以内とする一方、繁忙期は別途労使協定の締結を条件に、①年720時間以内②単月100時間未満③2~6ヶ月平均80時間以内、まで認める特例を設けるとした。特例の適用は年6回までとされ、また②③の上限は過労死等(脳・心臓疾患)の労災認定基準に該当しないよう、休日労働を含むものとする。いずれも労働基準法に規定し、違反した使用者には罰則を科す。

 一方、現行で36協定の延長の限度基準の適用除外とされている自動車運転や建設の事業は、適用を5年間猶予する。両業界の特殊性を考慮し、自動車運転は5年御から年960時間以内の規制を適用する。建設は年720時間以内の上限とするが、仮設住宅の建設等、復旧、復興に該当する事業は、単月100時間未満、2~6ヶ月平均80時間以内とする上限は適用しない例外を設ける方針だ。 

 同様に患者への応召義務等がある医師も、業務の特殊性を踏まえ5年間適用を猶予する。医療関係者が参加する協議の場を設置し、平成30年度末までに具体的な規制のあり方等を検討するとした。

 他方、事前に予測できない災害等経の対応のため労働時間の延長を認める労働基準法33条の規定は、解釈を明確化する。具体的には、サーバー攻撃によるシステムダウンや大規模なリコールへの対応が解釈上含まれることを明らかにする。このほか、終業と始業の間に一定の休息を確保する「勤務間インターバル制度」導入を使用者の努力義務とする既定を労働時間等設定改善法に定めることも盛り込んだ。

同一労働同一賃金の実現に向け事業主に説明義務

 政府の目指す同一労働同一賃金は、正社員と非正規社員(有期雇用・パートタイム・派遣労働)との間の不合理な待遇さを禁じるもので、その待遇差の合理・不合理な具体例を同一労働同一賃金ガイドライン案で示している。ガイドラインは現時点で「案」だが、労働契約法、パートタイム労働法、労働者派遣法といった関連法令を改正したうえで、改正法の施行と同時に効力を発揮するものだ。

 実行計画では、法改正の方向性として、①労働者が司法判断を求める根拠規定の整備②待遇に関する事業主の説明義務③行政によるADRの整備、を挙げた。①の根拠規定は、現行法で規定のない有期雇用の均等待遇、派遣労働者の均等・均衡待遇を規定するほか、均衡待遇についてはパートタイム労働者も含めてさらに明確化を図る。②は、労働者が待遇差に関して訴訟を起こしやすくする観点から、事業主に正社員との待遇差に関する説明義務をかす。だた、訴訟は経済的責任を伴うため、労働者が無料で利用できる③裁判外紛争解決手段(行政ADR)の整備も法改正の方向性として示した。

 

2017/6/5

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競合他社への転職は「違法」?

対応

 退職した従業員が競合他社に入社し、元の職場で得たノウハウや人脈を利用して活動している・・・。こう言った相談を受けることがしばしばあります。

 しかし、退職後に営業上競争関係にある競合他社で働くことを防ぐのは、実は簡単ではありません。退職後の従業員荷は職業選択の自由(憲法22条1項)があり、退職後に競合他社で働くことは原則として自由だからです。

競合行為を防ぐには

 退職後の競業(営業上の競争)行為の典型例としては、競合他社に入社する、競合他社の役員に就任する、競合他社を自ら設立する等があります。

 退職後の競業行為を防げるかどうかは、会社と元従業員の間で、「退職後の競業避止義務」を約束していたかどうかが一つのポイントとなります。ただし、退職後の競業避止義務について約束していても、それが必ずしも有効となるわけではありません。前述のように元従業員には憲法の職業選択の自由があるので、そう言った約束にも制限が加えられるからです。

 具体的には、①前職での役職(機密情報に接する立場であったかどうか)、②競業避止義務が課される期間や地域、③代償措置(退職金の上乗せ等)の有無、等によっては、合意が無効とされたり、限定的に解釈されたりします。

 退職後の競業避止義務を約束する方法には、いくつかのパターンがあります。

 例えば、会社の就業規則に「退職後○年間は競合他社に就職しない」という規定を入れておく場合もあれば、入社時に社員に誓約書を書いてもらうといった方法もあります。

 このような就業規則の規定や入社時の誓約書がない場合、会社としては、退職時に合意書をとり交わすことになります。

 ここで重要なのは、退職者はそういった合意書にサインする義務はないということです。

 したがって、退職後の競業避止義務をしっかり定めておきたいと考えるなら、あらかじめ就業規則に定めておくか、入社時の誓約書で合意しておくことが大事です。

「約束」がない場合

 では、競業避止義務の約束がない場合(退職時に合意書の取り交わしを従業員に拒否された場合を含みます)、退職者は元の職場と競合するような仕事を自由に行うことができるのでしょうか。

 この点については、裁判所は一定の条件下では「違法」と判断することがあります。

 例えば、元従業員の競業行為が、「社会通念上自由競争の範囲を逸脱した違法な態様で(元の)雇用者の顧客を奪取したとみられるような場合」は不法行為だと判断することがあります。

 これまでの裁判例を見ると、顧客名簿を持ち出してそれを利用して営業をした場合や、在職中から画策し、社員を大量に引き抜いて退職した場合、機密性の高い技術を持ち出して利用した場合等がこれに当たります。

 そうした行為により損害が発生している場合には、損害賠償請求が認められます。競業のせいで具体的にどれだけの損害が生じているか(利益を失っているか。これを「逸失利益」いいます)を計算します。

 具体的には、取引先を奪取され、売り上げが減少した場合、原価や経費等を差し引いた利益分が損害として認められる可能性があります。

退職金返還条項も有効

 さらに、就業規則や個別の合意書において、競業取引を行った場合の退職金返還条項を定めておくと、退職金の返還が認められる場合があります。裁判例でもす出に支払った退職金の返還を認めたケースがあります。

 以上のように、退職後の競業行為を禁止するには、必要な条項をあらかじめ就業規則か、入社時の誓約書に明記しておくべきです。

 退職者には職業選択の自由があるので、このような条項が常に有効となるわけではありません。とはいえ、就業規則

や合意書に明記しておくことで抑止効果はあるといえます。

 競業避止義務を定める合意がない場合でも、先ほど述べたように顧客名簿の持ち出し等があれば、損害賠償が認められる場合があります。


 日経トップリーダーより

2017/6/1

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社会保険料という名の税

 米国のレーガン大統領はかつて消費税の導入論にこんな理由で反対したという。

 「人々が知らぬ間に税率が静かにあがってしまう恐れがある」。その裏には、導入が早かった欧州では税率があれよあれよという間に上がり、政府の肥大化を許してしまったという認識があった。

 日本では考えられない話である。消費税率を上げようとすれば世の中を上げて大騒ぎになり、容易に実現しない。

 だが、知らぬ間に静かに、しかも着実に上がり続けている「税」が日本にもある。社会保険料という名の税だ。従業員が払う社会保険料率は今年、給与の15%近くに達し、10年で2割以上増える見通し。

 賃金が原資という点では社会保険料も税と同じだ。米国は高齢者医療や年金の財源を「給与税」と呼ぶ税でで賄う。

 もちろん、社会保険は保険料という負担に見合う形で医療や年金給付を受けられる仕組みで、政策目的で徴収される税とは本来別物だ。だが、保険料の性格は次第に税に近づきつつある。

 典型が健康保険料だ。料率が毎年上がっている主因は、健保組合員の医療費とは直接関係ない高齢者医療への支援金が増えていることにある。

 健康保険組合連合会の最近の発表では、今年度に従業員が払う保険料収入の44.5%が高齢者医療経の支援金に充てられる。比率が5割を超す組合も約4分の1に達する。

 支援金は高齢化の加速に伴い一段と膨らむ見通しだ。兼管理努力組合員のの医療費と保険料を抑えようとしても焼け石に水。保険料率は限りなく上昇する恐れがある。

 佐藤主光一橋大教授は「このままでは健保組合は持たない」とし、「支援金は高齢者への所得の再配分であり本来は税金で賄うのが筋。組合員のための保険料という看板を掲げて勤労者に負担を押し付けるのは不公平」と語る。

 増減はできないが、保険料の引き上げなら抵抗は少ないからこれを活用すればいい。そんな役割は限界にきている。

税と社会保険料のあり方をセットで考え、日本の社会保障が直面課題に応える道を探る必要がある。

 課題は2つある。1つは高齢化等医療費の膨張を抑えつつ、どうその経費賄うか。2つめは仕組みを「現役層が高齢層

を支える」形から、「年齢に関係なく真に困っている人を困っていない人が支える」仕組みに転換していくことだ。

 医療費の抑制には国の努力に加え、国民健康保険の運営主体になる都道府県等が医療効率化へ動くよう促す仕組みを作ることが欠かせない。改革は始まろうとしているが、「責任の所定があいまいなままで、道は険しい」との声も専門家野間では多い。

 高齢者医療費については、支払い能力がある高齢者にもっとっ負担してもらう以外は国民全体で広く薄く負担するしかない。増える費用の大きさも考えれば、消費税率がやはり第一の選択肢になろう。一方、佐藤教授は「健保の保険料のうち高齢者医療支援に充てている分は、金融所得等に課税ベースを広げた社会連帯税に転換すべきだ」という。

 真に困っている人を支える仕組みはどう作るか。「保険料頼みのままだと、低所得労働者が豊かな高齢者を支える逆の再配分さえ起きる」と言うの森信茂樹中央大教授。給付付きの勤労税額控除の導入によって事実上、保険料負担を軽減する仕組みや、豊かな年金受給者の課税強化等が必要と説く。

 日本総研の西沢和彦主席研究員「誰がどの程度困っているかを把握する行政インフラが整っていない問題がある」と指摘する。「誰がどの程度困っているのかを把握する行政インフラが整っていない問題がある」と指摘する。税務当局、市町村、日本年金機構等の間の情報共有化が必須だ。

 いずれにせよ税と社会保険料を同じ土俵に載せた制度設計が欠かせないが、現実には税は税制調査会、保険料は社会保障審議会といった縦割りを超えた議論は進まない。

 このままでは、ほぼ自動的に「賃金税」としての保険料が増えて勤労者の手取り収入が減ったり、借金tぽいう形で将来世代につけがまわるだけだ。それをみてみぬふりするなら、政治の責任放棄といわれても仕方あるまい。

 




 


2017/5/29

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高田明(ジャパネット)と読む世阿弥

これ、諸人の心を受けて声を出だす、時節感当なり

 タイミングを逸して失敗した経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。長年、通販番組で、商品を紹介してきて思うのは、つくづく商売にはタイミングが大事だということでした。それも「自分の」というより、「相手の」タイミングです。相手のタイミングに合わせないと、思うような結果にkなりません。

 先日、ジャパネットのテレビ通販番組で、4Kテレビを紹介していました。それを見て、私は「価格を言うまでの時間が長い」と指摘し、スタッフに商品紹介の構成を見直すように伝えました。

 発売したばかりで目新しく、お客様がどんな商品化まだよく理解されていない商品ならば、その魅力を十分に伝えてから価格を案内します。 

 一方で、今回のように何度となく紹介してきた商品の場合、これまでの経験上、早めに価格を示したほうがお客様の反応はいい。もったいぶると、その間にお客様の関心がそれてしまうのです。

 テレビ通販番組は、見ているお客様との見えない言葉のキャッチボールなしには成立しない、と私は思っています。

お客様の関心がある商品を、お客様のタイミングで提案できるか。それが難しさであり、やりがいでもあるのです。

 世阿弥は「花鏡」にこう記しています。「早期も悪し。おそきも悪かるべし。まず楽屋より出でて、橋掛かりに歩み止まりて、諸方をうかがいて、「すは声を出だすよ」と、諸人の心を受けて声を出だす、時節感当なり」

 幕が上がり、役者が舞台に登場する。役者が第一声を発するのを、顧客が「今か、今か」と待ち受けている。その期待が最高潮に達した瞬間に、声を出すのがよい。早くても、遅くてもだめだ、という意味です。

 役者の都合ではなく、顧客の心を受けて声を出すという、「時節感当」の教えです。

 これは能に限ったことではなく、相手があることすべてに当てはまると思います。商談でも交渉でも、場の雰囲気を察し、相手を意識し、相手が今何を感じているかを読みながら声を発しなければならない。そうしないと、自分中心になってしまい、お客様の心に響かないのです。



   日経トップリーダーより


 


2017/5/25

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転勤はもう時代に合わない

リクルートワークス研究所所長

大久保幸夫

 1年間に転勤を言い渡される人は約40万人もいる。リクルートワークス研究所が全国4万9000人を対象に行った調査から明らかになった推計だ。転勤という慣行は日本独特のもので、終身雇用を背景に、転勤命令権として広く認められている。

 企業が転勤を行う理由は大きく3つある。全国に展開する拠点の人員の需給調整のため、人材育成のため、そして単なるマンネリ防止のためである。しかしこの仕組みはすでに制度疲労をおこしているのではないか。

 転勤の理由は崩れ始めている。採用難の現状では転勤がないことを売りにした方が人材は集まりやすい。高速交通やモバイルツールの普及も転勤しなくてよい環境を作っている。人材はそれぞれの地域で採用することを基本のすべきで、余人をもって代えがたい人材(管理職以上の幹部社員)だけを送り込めばよい。

 人材育成なら担当職務の変更やプロジェクト任用等で十分だ。マンネリ防止には「単身赴任で羽を伸ばす」という古い価値観が含まれているのではないか。長い間勤務すると取引先との癒着・不正が生じるというならば、不正が見つかるように長期休暇を取らせば済む。

 共働き世代は全世帯の6割を超え、働く夫と専業主婦の妻という高度成長期の家庭象は崩れてきている。夫の転勤についていけば妻のキャリアが阻害される。単身赴任すればワークライフバランスが崩れる。どちらも働く個人にとってはマイナスが大きい。

 転勤する人には手当や転居費用の補助等で年間100万~150万円程度の経費が掛かるとされている。わざわざそのような出費をするほど転勤は必要なのだろうか。

 厚生労働省は先月発表した「転勤に関する雇用管理のヒントと手法」の中で、適正配置や人材育成等が転勤という手法でなければ果たせないのか検討すべきとしている。一歩前進だが、さらに進めて転勤を廃止する企業が出てきてくれれば。企業から転勤命令を出すのは一部の管理職だけにするのだ。

 これは勤務地、職務、労働時間を限定しない正社員のあり方を根本から変えることにつながる。本来、雇用とはローカルなものである。地域限定社員を作るのではなく、地域限定社員を普通の正社員にする。先んじて実行した企業は働き方改革の先進企業となるはずだ。


  日経新聞より


2017/5/18

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休日労働抑制 努力義務に

労基法指針で厚労省方針

 厚生労働省は残業時間の削減を盛り込む労働基準法の方針(ガイドライン)で、休日労働の抑制を努力義務として明記する方針だ。指針に強制力はないが、厚労省は指針に基づいて企業等に指導する。政府が3月にまとめた働き方改革の実行計画では、年間の残業上限720時間等には休日労働分が含まれないため、新たなルールを設けて対応する。

 27日の労働政策審議会(厚労相の諮問機関)でしめす。政府は秋の臨時国会に働き方改革の関連法案を提出する方針で、関連法の施行に合わせて2019年度からの実現をめざしている。

 現状の労基法では残業時間を事実上、青天井で延ばすことができる。今回の実行計画では、労使協定を結んでも上回ることができない上限を年間720時間(月平均60時間)などと定めた。しかしこの年間上限には休日に働く分は含まれておらず、「制度の抜け穴になる」といった批判もある。

 このため、指針に「休日労働の抑制に努めなければならない」との文言を入れる方向だ。


  日経新聞より


2017/5/17

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長時間労働なぜダメ?

ダラダラよりメリハリ

 香川県の不動産会社で戸建て住宅の営業を担当する田中純一さん(仮名、29)は忙しい。物件の下見に資料作成等を終え、帰宅するのは夜10時頃。顧客にとって「一生の買い物」の住宅を売ることにやりがいを感じているが、最近は少し疲れてきた。

 今、日本では多くの企業が働き方の見直しを進めている。早朝勤務に残業もいとわず、会社のために働いてきたビジネスパーソンたちを変えなければ、国も企業も成長しないといわれているためだ。しかし、頑張っても成長につながらないのはなぜなのか。

職務範囲があいまい

 働き方でまず問題になるのが長時間労働だ。経済協力開発機構(OECD)によると、日本人の1週間当たりの平均労働時間(短時間労働者を含む)は33時間29分と、フランス人の2倍。先進国が集まるOECD加盟国で最も長い。

 そもそも日本人はいつから働きすぎなのか。古くは江戸時代に、武士の家に住み込んで働いた奉公人の習慣が起源の説もあるようだ。企業で時間を忘れて「滅私奉公」する部下を上司がほめることがある。

 これが効率のよい働き方かどうかは別問題だ。同じOECDのデータで労働者が1人当たりどれだけの付加価値を生み出しているかを示す「労働生産性」を見ると、日本は米国の6割にとどまる。日本人は働く時間が短い海外の人に、成果で見ると負けている。

 効率が悪い原因の一つが「日本人は個人の仕事の範囲があいまい」であることだ。欧米の企業で働く人は、仕事の範囲を定めた「職務記述書」を入社時に示されることが多い。しかし、日本では自分と同僚の仕事にはっきりした境目がない。このため、「自分だけ帰るのが忍びないという気持ちになりやすい」。

残業45時間まで

 長時間労働の弊害は多い。早稲田大学の黒田祥子教授によると、「1週間当たりの労働時間が50時間を超える人は、所定時間で働く人に比べてメンタルヘルスが悪化する傾向がある」。疲れて働く意味を見失うと、仕事の効率は下がる。健康を損なえば働けなくなる。このため政府は働き方改革の第一歩として、残業の上限をつき45時間にすることを定めた。

 従業員が気持ちよく働き、十分な成果を出せば、企業は業績が良くなる。黒田氏は「働き方の見直しをすることで優秀な人材が集まる企業は、生産性が高まる可能性がある」と見る。

 今後は年老いた両親を介護する人も増えてくる。長時間労働をしていては、家族に目配りできないことは言うまでもない。従業員の頑張りを長時間労働ではなく、効率よく成果につなげる環境を作ることが、日本の経営者の課題であり、日本経済の課題である。


2017/4/25

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トイレ掃除をさせられますか?

 トイレ掃除を社員教育に取り入れようとする社長は、少なくありません。しかし、激しい社員の抵抗を前に、多くが挫折します。

 そもそも、何を目的にトイレ掃除をさせるのでしょうか。

 わが社では、内定者研修でトイレ掃除をさせます。汚れた公共トイレを探し、便器から床までくまなく磨きます。

 事前に、こう説明します。

 目は怖がるけど、手は怖がらない。目は臆病だけど、手には勇気がある。

 人間の嫌悪感や恐怖感は、目から入った情報を基に、脳で生まれます。一方、人間の手足は、脳や目ほどに、嫌悪や恐怖を覚えません。

 例えば、真っ暗な場所に迷い込んだとき、目から見える景色に、脳は最初、激しい恐怖を感じます。しかし、どんなに怖くても手探りで状況を探ることはできる。何かに手が触れたら、それを手がかりに歩き出す。突破口は、そこから開けます。

 ここから分かるのは、厳しい状況に直面したとき、目や頭に頼ってはいけないことです。まず何も考えずに手足を動かす。「考より行」です。

 この真理を実体験で理解できるのが、トイレ掃除です。

 便器の中に手を突っ込むとなれば、最初は誰もが尻込みします。けれど、思い切って磨き始めると、がぜん面白くなります。人間は、自分でしたことの結果が目に見えてわかるほど、やりがいを感じます。最初は手で触るのも嫌だった便器が、最後はほれぼれするほどきれいになる。こんな奇跡が数十分で体験できるから、夢中になります。

小さなストレスが大事

 胸がワクワクする面白い体験は、小さなストレスを乗り越えた先にしかありません。

 子供に勉強はストレスですが、理解できれば学びの深い喜びがあります。新入社員に営業はストレスですが、初めて売れた時には大きな達成感があります。好きな異性に告白する時はためらいますが、思い切ってぶつかり、デートにこぎつけたら、天にも昇る心地です。そしてトイレ掃除の喜びは、最初に勇気を絞り、「便器に手を突っ込む」というストレスを乗り越えた先にしかありません。

 内定者が入社し、仕事を始めれば、多くの困難にぶつかります。打ちひしがれて、逃げ出そうとする若者もいます。けれど、「そこで逃げたら、仕事の本当の醍醐味は味わえないよ」と、誰かが教えてあげなくてはなりません。

 だから私は、トイレ掃除にこだわる。社員の姿勢が明確なら、内定者の保護者の目が厳しい昨今でも、トイレ掃除の研修は可能です。


   日経トップリーダーより



2017/4/20

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ゴルフとマネジメント

経営者にピッタリ寄り添い

メンタルを支える「ビジネスキャディー」

 第1線で活躍するプロゴルファーには必ずといっていいほど、名キャディーがいます。私にとって忘れられないのは、石川遼プロが15歳、高校一年生でアマチュアとしてプロの大会に初めて参加して優勝した時のキャディーです。

 石川プロは優勝スピーチで、。子のように感謝の言葉を述べました。「優勝できたのはキャディーあってのこと。弱気になった時「遼のゴルフは攻めのゴルフじゃないか」と言われて、自分のゴルフを取り戻しました」。

 プロの大会では選手が唯一、試合中にアドバイスをもらっていい相手がキャディー。勝敗を左右する大きな存在です。私は、このキャディーの役割が経営にも有効だと思います。私はそれを「ビジネスキャディー」と呼びます。

 コンサルタントは経営者の悩みや会社の課題を抽出し、アドバイスするのが仕事です。どちらかというと先生という立ち位置ですね。これに対しビジネスキャディーは先生よりも一歩下がって、経営者のメンタルに寄り添います。

 コンサルタントは基本的に結果責任は問われません。ビジネスキャディーもその点は同じですが、ゴルフの場合、多くのキャディーが「勝ち負けは全てキャディーの責任」と考えます。ビジネスキャディーも、我が事の用に会社の行く末を見据え、経営者を支えていくのです。

 ジャンボ尾崎プロの名キャディーとしても名高い佐ノ木計至さんは、キャディーとプロの関係を「私が騎手でジャンボは馬」と表現しています。本人の潜在能力を、あの手この手で引き出す野がキャディーの役目だというのです。

 最近、キャディ―界の記録を更新したのが、賞金女王イ・ボミプロのキャディーを務める清水重憲さんです。清水さんは、ジャンボ尾崎プロのキャディーを務めた佐野木が持っていたツアー帯同通算勝利数の記録を上回る33勝を上げ、最多勝キャディーとして注目を集めています。

 清水さんによると、イ・ボミプロは、ヤーデージブック(コースの記録を記した手帳)を持ってコースに出て、一緒にプレーするプロのよいところ等を記録し、練習に反映させるそうです。

 そんなイ・ボミプロが試合で使うゴルフクラブについてこう言っています。「14本のクラブから何を使うかは、ほぼ清水さんの言う通りにする。」これは信頼なくしてはできません。

 キャディー自身も努力し、プロと信頼関係を築き、プロの実力を理解したうえで、その場面に適した判断をプロに伝える。

 こう考えると、経営者も心から信頼できるビジネスキャディーを自らのとなりに置くべきだと思います。

 あなたには、全幅の信頼を置いている人が社内にいますか。ビジネスキャディーを持つことは、経営者の埋もれた才能を開花させる近道だと私は信じています。

     

   日経トップリーダーより


2017/4/19

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「仕事」「作業」「無駄」に3分類する

 サービスとは、お客の要求に適応した作業のことです。お客が求めていない動きは「無駄」。お客が求めているのに提供されない業務は「機会損失」です。サービスの現場では、個々の動きがお客の要求に合っているかどうか、随時、棚卸をすることが大切です。

 この棚卸に熱心に取り組んでいるのが、国内外に約120のビジネスホテルを展開するスーパーホテル(大阪市)です。ビジネスホテル業界は、低価格化とサービス競争が同時に進み、生産性が低い企業はすぐ淘汰されます。

 スーパーホテルでは、すべての業務を次の3つに分類し、取捨選択をしています。

1、顧客満足につながる「仕事」

2、顧客満足を上げないが、なくすことができない「作業」

3、顧客満足を上げず、必要もない「無駄」

 「仕事」は接客全般、「作業」は経理や人事等の管理業務が該当します。すべての作業を3分類すると、何が「無駄」なのかが見えてきます。ただ、実際試してみると分かりますが、どこに分類すればいいのかが難しい業務もあります。

 そこで重要なのが、企業のこだわりです。基本戦略、存在意義と言い換えてもいいでしょう。

 スーパーホテルでは、自分たちのこだわりを「安全清潔で、ぐっすり休めるビジネスホテル」と定義づけました。

明確なこだわりを持つと、それに当てはまらない業務を大胆に効率化したり、やめたりすることができます。

 スーパーホテルの客室に固定電話がないのは、自社のこだわりから外れるため、「無駄」と判断したからです。チェックインカードを廃止し、タブレット端末に直接ペン入力する方式にしたのも、個客情報を書いてもらうことは「作業」だと考えているからです。

 「作業」だからこそ、大胆に効率化を進める。タブレット化すれば、紙のコスト、カードの保管スペースを省けます。しかも単に効率化で終わらせず、入力内容を社内データベースと連動させ、「Aさんは角部屋が好み」といった顧客情報を全店で一元管理。睡眠の快適性をより高めるためのサービスに生かしています。

 このようにスーパーホテルでは、IT(情報技術)化や標準化、アウトソーシング等を通じて、できるだけ従業員の負担を減らしています。そうすることで、個客満足をもたらす「仕事」に、より多くの時間を割けるからです。

 「常に業務の棚卸をすることで、サービスをどんどん進化させている」と、創業者の山本会長は言います。読者の皆様も一度、現場業務を3つに分類してみてはいかがでしょうか。


 日経トップリーダーより

2017/4/12

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強い会社を作る「人事制度改革」講座

貢献と報酬がぴたりと合う均衡

正しい格差は人の強さを引き出す

 経営人事のスタンスに見る人権費管理とは、「業績がよければ増やす」「悪化すれば削減する」という程度のものではありません。短期の業績変動を人件費で賄うという考え方は、人と組織に決して良い影響を与えません。人件費がそんなに薄っぺらいものであってはなりません。

 現在の日本企業の人事には、年功型から成果型に移行し、そして「成果型を否定はしたものの、次に何をしたらいいのか手探り状態」といった感があります。それどころか、改革する気力も湧かないような企業が少なくありません。「本質的かつ長期的な観点で人事構造に着手する」ことから、目をそむけているのが現状です。今こそ人事を業績構造図から考え直し、経営人事のスタンスで改革すべき時期にきているのです。

 人件費方程式の2つの変数のうち、1つは年収(給与・賞与)です。会社への貢献度に応じて報いるのが報酬制度、つまり年収ですから、社員にとってはとても重要です。何によって給与や賞与がきまるのか、自分は会社からどうみられているのか、これらに強くこだわるのは当然です。

 単に仕事への取組を認めて評価・昇進させたとしても、それだけではモチベーションはあがりません。仕事をやり遂げ、成果を創出するまで取り組む職責に対して、過不足なく対価を支払うのが人事制度です。

 給与は「立ち位置や責任の重み」であり、賞与は」「業績の貢献に対する報い」です。どちらも金銭的報酬(カネ)ですが、そこには貨幣価値を超えた意味合いが含まれています。役職位や等級階層等の人事区分に基づいて、組織内には「報酬格差」が生まれますが、公正で適度な格差があってこそ人の強さを引き出すことができるのです。


2017/4/10

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事業主の皆様へ ハローワークから大切なお知らせです!

資格取得届の提出期限及び提出時の添付書類等について

~適正な労務管理及び雇用保険手続きについて~


 事業主は、労働者を雇用した場合及び雇用していた労働者が適用条件を満たした場合、その翌月の10日までに、雇用保険被保険者資格取得届(以下「取得届」といいます。)を、その事業所の所在地を管轄する公共職業安定所(以下「安定所」といいます。)に提出する必要があり、平成22年4月からは、取得届の提出時の添付書類は、下記1及び2の場合を除き、省略可能になっています。

 しかしながら、提出期限を超えた取得届又は資格取得日の訂正願等の提出が、複数名又は複数回になる事業主については、その他に漏れがないか安定所の確認を徹底するため、直近2年間の全労働者(雇用保険の適用除外の者、退職済の者を含む)の、①雇用契約書又は労働条件通知書、②労働者名簿、③出勤簿又はタイムカード、④賃金台帳、及び、⑤遅延理由書、の提出が必要となります。

 特に、資格取得日から6ケ月以上超えている場合には、いったん、当該届出及び添付書類を預かったうえで、後日に事業所を訪問し、労働者と直接面会のうえ雇用状況を聴取し、雇用関係が明確に確認できてからの事務処理となります。

 なお、提出期限内に提出ができず、遡及して資格取得日を確認できるのは、「雇用関係が明確に確認できる場合のみ」に限られ、雇用関係が明確に確認できない場合、雇用保険が明確であることを確認できた日が資格取得日となります。

 「雇用保険が明確」であるとは、次の①~➂を全て満たす場合です。

①勤務実績について客観的な資料があること。

②労働関係に関する帳簿書類が適正に作成されていること(後付けで作成された帳簿書類は認められません)

③税金及び社会保険関係も適正に行われていること、

 また、「雇用保険が明確」であっても、遡及して資格取得日を確認できるのは、確認日の2年前までになります。

 帳簿書類の不備、届出漏れ及び届出誤りにより、労働者に不利益が生じないよう、適正な労務管理及び雇用保険手続をお願いします。

2017/4/7

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本採用拒否は「解雇」のうち

試用した若手が試用期間満了に伴う雇い止めを不服として

裁判所に申し立て

対応

 労働審判の手続きは、2006年に始まりました。経営者団体や労働組合等の専門的を有する人が関与し、社員と会社に起きた紛争の、迅速かつ適正な実効性の合う解決を図ろうとする者です。手続きは具体的に3回までしか行われず。全体の70%近くが調停という話し合いで終了します。平均審理期間は約75日と、年単位に及ぶこともある訴訟に比べて短いことが特徴です。

 実は、審判当日を迎えるまでに会社は短時間で多くの準備をする必要があります。元社員等が申し立てた労働審判手続きの呼び出し状が会社に届いてから、1ヶ月~1ヶ月半後に第一回期日が指定されています。その1週間~10日前までに、会社は申し立てに対する反論書面(答弁書)を裁判所に提出しなければなりません。

試用期間も労働契約あり

 労働審判は短期間で充実した議論を行うために、両方の当事者にも相応の負担を求めます。審理は原則として3回までなので、第1回期日までに資料を出し尽くす必要があるのです。申立書と答弁書に双方が主張をすべて盛り込み、それを裏付ける証拠も提出します。「最終的に提出するつもりの書面や証拠を「最初からすべて」出す」という意気込みで対応する必要があるのです。「後で出せばいい」は適用しません。

 さて事例では「本採用拒否の有効性」が主要な争点になります。半年前に正社員として採用した人物に3ヶ月間の試用期間を定めたところ、働きぶりが期待外れであったところから、試用期間満了により退職してもらったケースです。

 試用期間中は、「解約権留保付きの労働契約」と考えられています。試用期間中も労働契約は成立していますし、正社員として採用された以上は期間の定めもありません。試用期間のため「留保」されている解約権の行使は、「業務への適正を見極める」という留保の趣旨や目的に照らして、客観的に合理的な理由が存在し、社会通念上相当とされる場合にのみ許されます。

 これらの基準は、通常の解雇の有効性判断の際に、用いられるものと同じです。本採用拒否も「解雇」にあたり、労働契約法16条で厳しい条件が課されていますが、判例は、通常の解雇より広い範囲で解雇の事自由が認められてしかるべきとしています。

 一方、同じく労働契約が成立している内定取り消しの場合と比較すると、試用期間中はすでに入社していることから、解約権の行使は、厳しく判断される傾向にあると考えられています。

理由の裏付け資料がカギ

 本採用拒否に限らず、解雇の有効性を主張するなら、その理由を客観的に裏付ける資料を集める必要があります。解雇事由に該当する行為があったことを立証する責任は会社側が負うからです。

 特に、業務上のミス、私語、遅刻欠勤等が理由の場合は、問題点に気づいた時点でその社員に対して指導書や厳重注意書を交付します。本採用拒否が予想されるなら、これらの文書に、本採用にするために不足している点、改善が必要な点も記載して、本人に意識させます。

 次の指導までに改善されていないと、「指導したが改善しない」ことを裏付ける書類がたまってきます。本採用拒否を告げる際には、こうした指導書等を提示しつつ行うとよいでしょう。

 試用期間が満了しても本採用の可否を決断しかねる場合は、試用期間を延長してさらに適性を見ることも選択肢に入れましょう。それには就業規則に規定を盛り込むことが必要とされています。

無効となれば大損害に

 労働審判で、「解雇が無効」と判断されたらどうなるのでしょうか。解雇通知後、社員が働けていないのは無効な解雇のためですから、賃金請求権は発生し続けます。争いが長引けば長引くほど会社の金銭的負担は大きくなります。

 最悪の場合、金銭で解決できず、「復職までに発生した未払い賃金の支払い+現職への復帰」を受け入れざるを得ないこともあります。

 また、事例では本採用拒否の通告が試用期間の最終日でしたが、解雇の一種である以上、30日前の解雇予告か解雇予告手当の支払いが必要です。解雇が有効であるとしても、試用期間中の賃金に加え、解雇予告手当(30日分の賃金)の支払いは最低限必要です。



2017/4/6

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ゴルフとマネジメント

タイガー・ウッズが自らに課した

10秒間で気持ちを切り替えるルール

 2月11日(米国時間)、安倍晋三首相がトランプ米大統領と会談した翌日、ゴルフをして信頼強化を図りました。

 ビジネスの場面でも、経営者が週末等に集まってプレーすることで互いの距離が縮まり、新たなビジネスが動き出すことはよくあります。

 一緒にコースを回ると関係性がよりよくなるのは、プレーヤー一人一人の個性がプレー中の姿によく表れるからでしょう。テーブルを囲んでいては分からない互いの本質を知ることができるので、深い信頼を生みやすい。このことは、ゴルフの優れた点だと思います。

 私は、社員一人ひとりの個性を理解して経営に生かすため、社員研修にゴルフを取り入れることを推奨しています。

プレースタイルを見ていれば、その人の性格に加え、マネジメント能力等まで如実に分かるからです。

 例えば、プレー中にミスショットをしたとき。大きな声を張り上げて怒るか、ショックを顔に出さず明るく振る舞うかにより、窮地に追い込まれた時に冷静に対処できるかが見えてきます。

 大声で起こる人の場合は、その矛先をどこに向けるかにも注目しましょう。グリーンでラインを読んだキャディーに

ミスの責任を転嫁するような人は、仕事でもミスを周囲のせいにするかもしれません。

 自分のプレーが終わった後もグリーン上に残ってスコアを記録しているような人は、次の組に対する配慮が欠けています。また、フェアウェーにクラブ1本とボール1個だけを持って飛び出すような人は、自信家なのかもしれませんが、将来への備えが甘い面がありそうです。

 こうした例のように、ゴルフをすると、本人が意識しないところで、それぞれの性格が見えてきます。

 ただし、問題点が見えても「君は性格を直した方がいい」等といきなり切り出すと社員は怒り出します。人は誰も自分の性格についてとやかく言われることを好まないからです。

 その場では指摘せず、しばらくしてからプレーを録画した映像等を見せつつ「君の成長のためには、短期は損だよ」等と冷静に説明しましょう。すると社員は、問題点に気づき、注意しようと心がけてくれるはずです。

 有名選手は自分の性格をよく知り、気持ちを落ち着かせる術をもっています。

 タイガー・ウッズは、ミスショットをしても10秒で気持ちを切り替えるルールを自分に課していたそうです。10秒間は徹底的に悔しがって怒りを出し切る。それ以降は素早く平常心に戻ることができるのだそうです。

 気持ちの切り替えはビジネスの場面でも大事です。ミスを起こしたことをいつまでも悩んでいれば、仕事の判断を誤りかねません。ゴルフを通じて自分の性格を知り、感情をコントロールすることを意識してみましょう。


   日経トップリーダーより



2017/4/5

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厚生年金加入 督促を強化

飲食・理容も対象

厚労省方針

 厚生労働省は来年度から厚生年金に加入していない企業への督促対策を強化する。保健所等の窓口に事業許可の申請に来た際に加入状況を確認する対象業種に飲食業と理容業を加える。未加入の場合は日本年金機構に通報する。国税庁から納税情報の提供をうける回数年2回から大幅に増やす。厚生年金の加入を促し、老後の生活の安定につなげる。

 すでに厚労省は国土交通省と協力し、建設業の許可・更新時に社会保険の加入状況を確認する取組を進めている。指導しても加入しない場合は年金機構に通報し、機構が個別に訪問して加入を促している。

   今回は取組の対象を飲食業や理容業にも広げる。両業種は他業種に比べて厚生年金の加入が進んでいないため、対策を強化する。

 厚労省と年金機構は国税庁から源泉徴収義務がある企業の情報提供を受け、厚生年金の未加入企業の調査を進めている。現在は年2回だが、来年度から大幅に増やす。

 29日に開く社会保障審議会(厚生労働省の諮問機関)の部会でこうした対策の内容を示す。

 厚生年金の適用事業所数は大幅に増えている。この5年間で約50万事業所画新たに加入し、昨年9月末時点ではじめて200万事業所を超えた。

 未加入業者への対応は進んでいるが、年間10万件規模で増える新設の事業所の加入促進対策が課題になっていた。


  日経新聞より

2017/3/31

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働き方会議、上限100時間未満決定

残業規制の適用

建設と運輸猶予

 政府は首相官邸で働き方改革実現会議を開き、残業時間の上限を繁忙月は「100時間未満」とする政労使合意を示した。現在は残業上限の適用除外となっている建設や運輸業も猶予期間を設けて規制する。政府は今月末に働き方改革全体の実行計画をとりまとめ、労働基準法等関連法の改正案を今年の国会に提出する。

 時間外労働の上限規制に関する政労使合意では、残業は月45時間、年間360時間としたうえで、労使で協定を結べば月平均60時間、年間720時間まで認める。繁忙期は特例で月100時間未満の残業が可能となる。働き過ぎを防ぐため、残業時間短縮に向けた指針策定を労基法に規定。就業から始業まで一定期間を確保する「勤務間インターバル制度」導入を努力義務として定める。

 焦点となっていた適用除外業種は原則として撤廃する。現在は残業時間のかからない建設、運輸業は発注者や荷主等の関係を考慮し、適用までの猶予期間を設ける。安倍晋三首相㋩「長年の慣行を破り、実態に即した形で時間外労働規制を適用する方向としたい」と強調。具体的な猶予期間は月末に示す実行計画に盛り込む。


残業時間規制

罰則付きの上限規定

 残業時間の上限規制は、これまで青天井で延ばせた労働時間に罰則付きの上限を設けるもので、今までになかった新しい政策だ。罰則は数十万円円程度の罰金や数ヶ月程度の懲役刑になり見通し。電通新入社員の過労自殺で注目を集めたが、企業が対策に乗り出す下地は整った。

 残業時間は月45時間、年360時間を原則とする。その上でその時間内では、対応できない場合、年720時間、単月100時間未満、2~6ケ月平均で80時間以下の上限を設ける。

 現在は労働時間の規制の適用が除外されている運輸や建設は上限規制の全面適用を猶予するが、将来的には他業種と同水準の規制を科す。長時間労働が常態化する業界だけに、発注者や荷主を含めた抜本的な対策が急務だ。

 ただ休日労働が増える恐れがある等、制度の抜け穴はある。もちろん長時間労働のイメージが定着すると、その企業や業界には新しい人材が入りにくくなる。対策は進むだろうが、今いる人で仕事を回し、より長時間労働が深刻化する事態もあり得る。 


 日経新聞より


2017/3/30

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「東京五輪まで猶予を」

残業時間の上限規制

運輸・建設 人手不足を懸念

 安倍晋三首相が、残業時間の上限規制で運輸業と建設業への適用を猶予すると表明し、焦点は両業界でいつから実施するかに移る。業界は2020年の東京五輪に向けて深刻な人手不足が予想されるため、五輪が終わるまで、適用しないよう要請している。政府は適用除外を運輸と建設に限る方針だ。

 現在の労働時間規制では、(1日8時間、週40時間)を超えて残業させる場合は労働基準法36条に基づく協定(三六協定)を労使で結ぶ必要がある。協定を結んでも、残業時間は厚生労働省の告示で月45時間、年360時間までとなっている。

 ただ、運輸や建設、研究開発は業務の特性上、一定の長時間労働が避けられないとして、この告示による残業時間の上限が適用されていない。

 19年度にも始まる残業時間の上限規制は、適用除外の業績を原則設けない。ただ、いきなり上限規制の対象に加えると混乱が生じかねないため、猶予期間を設ける。

 運輸や建設にとどまらず、小売り等のサービス産業にも人手不足による長時間労働が広がる。小売業界では店舗運営の中心を担うパート・アルバイトの人手不足が続く。食品スーパー大手幹部は「パートの人手不足を正社員で補っているため、残業時間を減らせていない」という。

 こうした現状を背景に経済界からは適用除外に関して注文が出ている。

残業、休日労働の抜け道

上限の年720時間超も可能

 政労使の合意で年間720時間となった残業時間の上限規制には抜け道もある。この数字は休日労働の時間を含んでおらず、それを加えれば720時間を突破することもあり得るからだ。

 労働基準法は週一回の休日を義務付けており、休日以外に残業する「時間外労働」と休日労働を区別している。

 政労使の合意は720時間を時間外労働の上限としている。一方、もう一つの上限規制である「2~6ケ月の平均80時間」は休日労働を含む。こちらは抜け道のない残業時間の上限だ。

 休日労働をするには労使で三六協定を結ばなければならない。35%の割増賃金が休日労働への一定の抑止力になるという見方もある。


 日経新聞より






2017/3/29

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過労の社員が車事故を起こしたら


「対応」

 公共交通機関の便が悪い地方企業では、社員がマイカーで通勤している場合がよくあります。通常、通勤は業務外ですが、このケースのようにマイカー通勤中に交通事故を起こした場合、状況次第では会社の責任が問われ、1000万円単位の賠償が求められることもあり得ます。

 自動車を運転すれば、一定の確率で交通事故が発生するのは避けられません。社員にマイカー通勤をさせるなら、そのルールを整備し周知徹底することが重要です。

 ですが、非常に大きなリスクであるにもかかわらず、多くの中小企業では通勤の管理が手つかずという実情があります。会社を守るためにも、ルールの整備を強くお勧めします。

法的には2つの責任

 そもそも通勤途上での交通事故の責任は従業員個人のものとなりますが、以下の2つの法律の条文を根拠として、会社の責任が認められることがあります。

(1)運行供用者責任(自動車損害賠償保障法3条)

 自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によって他人の生命または身体を害したときは、これによって生じた損害を賠償する責に任ずる


(2)使用者責任(民法715条)

 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う

 実際の裁判例を見てみると、会社がマイカー通勤を認めていた、又は黙認していた場合には、事故における責任が問われる傾向があります。その判断ポイントをまとめると下のようになります。

黙認していれば責任が問われる(通勤途中の自動車事故に関する裁判例のチェックポイント)

1.会社がマイカー通勤を許可、もしくは黙認していたかどうか

2.マイカー通勤に対する通勤手当を支給していたかどうか

3.会社の駐車場を使用させていたかどうか

4.マイカーの業務利用を認めていたかどうか

5.会社が安全運転教育等、事故防止の注意義務を果たしていたかどうか

 これらが総合的に判断され、責任の有無が判断されますが、少なくとも業務での利用を認めていた場合には、「会社は従業員のマイカーの運行を支配し、そこから利益も得ていた」という理由で責任が肯定されるのが一般的です。

無制限の保険は必須

 マイカー通勤を認める場合には、必ず許可制とし、「マイカー通勤規定」を策定したうえで、しっかりと管理していくことが不可欠です。通勤規定の内容は、以下がポイントとなります。

(1)任意保険(通常は対人・対物とも無制限)加入を義務付ける

(2)運転免許証、任意保険証明書及び車検証の写しとともに、毎年申請してもらい、マイカー通勤を許可制にする

(3)通勤以外の目的でのマイカー利用は禁止する

(4)ガソリン代等通勤手当のルールを定める

(5)ルール違反があった場合の懲戒処分の実施及び通勤気許可の取り消しを定める

 特に、事故を起こした本人が任意保険に加入していないなど賠償能力がないと、会社に請求の矛先が向かうことはさけられません。対人・対物無制限の任意保険への加入を義務付けることは最低限必要となります。          ほかに、運転時の心得、飲酒運転厳禁、整備不良車両の使用禁止、事故を起こしたときの対応として人命救助、警察への届け出、会社や保険会社への連絡等を定めておくとよいでしょう。

社員への責任も発生する

 今回のケースでは、過重労働による居眠り運転という状況も重なっていますので、会社の責任が問われる可能性はさらに高まるでしょう。

 大手広告代理店の若手社員の過労自殺事件が大きく報道され、社会問題にも発展しました。過重労働というと、脳・心臓疾患やメンタルヘルス不調等のリスクが指摘されることが一般的です。しかし、現実には業務中や通勤途上における交通事故の方が、大きいとみられます。

 今回のような居眠り運転はもちろん、単なる不注意による事故であっても、それが早朝や深夜であったりすれば、過重労働が原因であるという指摘をうけることは避けられません。

 企業のリスクは、事故被害者への賠償だけにとどまりません。過重労働で交通事故を起こした場合には、事故により負傷、もしくは死亡した従業員に対する責任も発生することになります。

 会社は従業員を、安全かつ健康に働かせなければならないという安全配慮義務を負っています。今回の事故が過重労働による居眠りによるものだとすれば、労災認定や高額の民事賠償等が求められることがあります。会社(経営者や管理者を含む)が書類送検される可能性もあるでしょう。

 マイカー通勤ルールの策定に加えて、過重労働対策も同時に進めていくことが強く求められます。

 


 日経トップリーダーより




2017/3/28

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迅速対応へ期待、労使に隔たり


 企業が従業員を解雇するには厳しい制限がある。解雇権の乱用は労働契約法で無効だ。余剰人員を整理解雇する場合も、裁判例で①人員削減の必要性がある②解雇回避の努力義務を尽くした③被解雇者の選定基準に合理性がある④手続きが妥当―――の4要素を満たすかが判断される。

 しかし現実には解雇を巡るトラブルは後を絶たず、不当解雇だと会社を訴えるケースも多い。問題なのは、裁判所が解雇無効の判決を出しても、会社と対立した後に職場復帰するのは容易でないことだ。  

 そこで政府は、解雇された人が望めば、職場復帰を諦める代わりに会社に解決金の支払いを求められる「金銭解決制度」を検討している。厚生労働省は3日、1年半前から議論をしている有職者会議に「導入を前提としない議論の素材」として概要案を提示した。

 概要案は「解雇された従業員が損害賠償金・解決金を会社に請求できる権利」を設けるとした。会社側が依存なければすぐに支払う。紛争になった場合、解雇が合理性を欠く等一定の条件に当てはまれば払う。厚労省は会社側からの申し立ての問題点も示した。

 解雇を巡る紛争の解決手段には①都道府県労働局によるあっせん②労働審判③訴訟―――等があるが、訴訟の場合、長期化することが多い。解雇無効判決とは別に、損害賠償を請求しなければならない。

 また、労働審判の調停等による解決金は比較的少額にとどまることが多いようだ。これに対し英国やドイツ等の金銭解決制度では年収の1~2年分を補償金とする例が多いとされている。日本でも新制度が席れば従来より迅速な解決が見込め「労働者側にも一定の利点がある」との見方がある。

 ただ、労使の隔たりは大きい。経済界は「金銭解決制度がなく正社員の解雇が著しく困難なことが、非正規雇用が増えた原因の一つ」として導入を求める。一方、連合等は「企業は金銭さえ払えば解雇できるようになる」と反発している。同省は今夏ごろをめどに大枠を固めたい意向とみられるが先行きは不透明だ。


     日経新聞より 


2017/3/27

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中小廃業に特定調停


 経営不振に陥った企業が申し立てて、債権者である金融機関の同意を得て借入金の減額や返済方法の変更等を認めてもらう仕組み。債権者全員で調停調書が作成されると、確定判決と同じ効力を持つ。2000年に民事調停法の特則として導入され、当初は消費者金融の債務整理としての利用が主だった。日弁連等が運用体制」を整備し、13年末からは中小企業の事業再生のしくみにも活用されるようになった。

 新スキームで廃業を求める経営者は、弁護士の支援を受け、債権者の金融機関と事前調整したうえで、全国50カ所にある地裁本庁に併置された簡裁に申し立てる。裁判官や企業経営に詳しい専門家等2人が調停委員となり、原則2回程度の調停で、清算を終えることを目指す。

 金融機関は一定要件で貸し倒れ処理すれば、無税償却が認められるので、債務免除に応じやすい。残った資産を極力分配することで、取引先への影響を抑えられる。一方、経営者が債務保証している場合でも、自宅や生活費を残す等配慮する。堂野弁護士は「通常、廃業を決意してから半年程度で調停を終えられるのではないか」とみる。

 関係者間で調停が成立しそうになくても、「裁判所が職権で調停と同等の決定をする「17条決定」と呼ばれる規定

があるので早期解決しやすい」と日弁連中小企業法律支援センター事務局長の高井章光弁護士は説明する。

 関係者がモデルケースとするのが、静岡県にあったマス養殖業者の清算案件だ。電気料金値上げや経営者の健康悪化等で存続が難しくなったが、弁護士の提案で特定調停を申し立てた。業者は清算したが、同業者への資産売却で捻出した資金で、取引先等に債権額の約10%を弁済した。

 全国では事業再生や廃業等何らかの対応が必要な中小企業が10万社に上るとの試算もある。日弁連は特定調停による廃業手続きには年間1万~2万件程度の需要があるとみている。

 堂野弁護士は「特定調停による廃業は、破産に持ち込むよりも債権回収の可能性を高めることができる。金融機関のメリットも大きく、新スキームの知名度を向上させて利用を促したい」と話している。


  日経新聞より


2017/3/22

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サントリーHD社長

新浪 剛史さん

「基本の徹底」成功生む

経営陣の仕事は人を育てること

 「人生で大切なのは基本の徹底」と強調する。米国留学後に経営に携わった給食会社。業務アップのきっかけはごはんとみそ汁の味にこだわったことだった。「バスケは天才的に上手だったから、基本練習なんてやったことがなかった。でも物事は派手なところに理はない。初めて基本が重要だと気づいた。」ローソン社長時代も「基本しかやるな」と言い続けた。口酸っぱく伝えたのが「3つの徹底」。店をきれいにすること、来店客に元気よくあいさつすること、各店それぞれが消費者の求める商品を考えること、だ。

 各社を渡り歩いた経験の中で一番良かったのは人を育てるプログラムを作ることだという。「人が育てば会社が隆々とする」との信念がある。サントリーHDでも、2015年に「サントリー大学」を発足させ、創業理念の理解やグローバルリーダー育成を促す。「人は何もやらなくても育つというのは間違い。経営陣は意図をもって育てないといけない」と力を込めた。

      

   日経トップリーダーより


2017/3/12

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インターバル 法律に明記

残業上限、調整大詰め

 経団連と連合が交渉中の残業時間の上限規制に関する労使合意案がわかった。退社から出社まで一定の休憩時間を確保する「勤務間インターバル制度」の普及に向けて企業が努力するよう、法律に明記する。経団連と連合が「月100時間」で大筋合意している繁忙期の残業時間の上限をめぐっては、細部で溝が残っており、大詰めの調整を続けている。

 労使合意案では新たに残業時間の上限を設ける野に合わせ、労災や健康被害の防止策を強化する。勤務間インターバル制度はその一環で普及に向けた企業の努力義務を初めて法律に書き込む。

 努力義務のため企業が協力しなくても罰則があるわけではないが、合意案では「妹尾婦が導入に向けて支援」するとも明記している。厚生労働省はすでにインターバル制を導入する企業への補助金も検討している。

 1ヶ月当たりの残業時間では、現在の36(さぶろく)協定の通常の上限である「月45時間、年360時間」を原則にすると明記。その上で「臨時的な特別な事情がある場合」に年720時間(月60時間)を上限とした残業を認める。さらに「一時的に事務量が増加する」等忙しい時期には、年720時間を前提としつつ「2~6ケ月の月平均80時間」を上限とした。

 ただ繁忙期の特別上限については「回避するように労使で努力」するとも指摘。労働基準監督署が労使協定の内容が守られていることをチェックする仕組みも、前提条件に盛り込んだ。

 残る課題は単月の残業時間の上限だ。経団連と連合は年720時間の枠内で「1ヶ月100時間」とすることで、大筋の合意をしている。

 ただ連合は過労死の認定基準である1ヶ月100時間超えの残業を明確に下回るように「100時間未満」という表現にするよう主張。経団連は企業活動への影響を考え「100時間まで」認めるべきだという姿勢を崩していない。


     日経新聞より




2017/3/12

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人件費を考える

同一賃金の壁に挑む

 仕事が同じであれば、同じ額の賃金を支払う「同一労働賃金」。働き方改革の大きな柱として、政府は経済界に導入を要請する。

 そこでパートやアルバイトら非正規社員の時給を正社員並みに引き上げたら、企業業績にどんな影響が出るか試算した。主な小売り・外食100社を対象に、業界の平均時給等公表データを使った。

 結果はさんざんだ。人件費の膨張が利益を大きく押し上げ、26社が経営赤字になる。正社員並みにする人数を半分に抑えても11社が赤字だ。「事業活動の手足が縛られるルールはやめてもらいたい」(ゼンショーホールディングスの小川賢太郎会長兼社長)と、企業は強い警戒を示す。

 AOKIホールディングズ傘下の紳士服チェーン「AOKI」。襟元に金色のバッジをつけた販売員が、顧客の要望にてきぱきとこたえる。最も接客に優れた「ゴールドスタイリスト」と認定された人で、5人に1人がパート社員だ。店全体の売上高や個人の販売実績に応じた報奨金がパート代に上乗せされる。

 パートは全国で約300人。1990年だいは3割足らずだったが、人件削減のために比率を高めてきた。今は全従業員の半分超になり、パートの働きぶりが業績を左右する。

「成果向上につながる待遇改善を急ぐ」といい、昨年9月には時給を地域限定の正社員と同じ水準に引き上げた。

 賃金の安い地方に拠点を置き、そこで非正規社員を雇うコールセンター業界。ベルシステム24ホールディングズはそんな常識を破り、昨年春から非正規の正社員登用に乗り出した。既に100人以上が正社員に切り替わり、現場の取りまとめ役を担っている。

 人手不足で非正規の賃金は上がる一方。時間とお金を投じて教育しても、途中でやめられては元が取れない。だったら「正社員として長く働いてもらった方が、コスト吸収できる」。

 非正規の働き方を縛る要因の一つがっ社会保険料だ。厚生年金保険料や健康保険料といった社会保険の負担は労使折半が原則。昨秋、対象の年収が130万円以上から106万円以上に下がると企業は負担増を嫌がり、非正規側にも手取り減少を避けるために働く時間を減らす動きがでた。


  日経新聞より

 




2017/3/8

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杉山フルーツショップ 杉山 清 店主

商店街衰退で脱「ゴバンザメ商法」

ギフト専門に特化し目玉商品開発

 杉山フルーツショップは、1950年に義父の父が静岡県富士市の吉原商店街で創業した果物店です。近隣にあるスーパーの集客効果に依存して果物を売る「ゴバンザメ商法」を展開してきました。

 ところが、90年代半ばからスーパーが撤退しはじめました。つぶれる店が相次ぎ、120店舗あった商店街は半分に。当店もとなりのスーパーが撤退し存続の危機に立たされました。

 しかし私は、この危機を新たな店づくりのチャンスととらえました。「ゴバンザメ商法」から脱し、自力でお客を集められる果物店にしようとしたのです。2002年頃、中元・歳暮やお見舞い等ギフト用のフルーツを専門に取り扱う果物店に転換しました。

 「地方なのにギフト専門で大丈夫か」という懸念はありましたが、製紙メーカー等の大企業があったことと、個人商店の可能性を追求したいという思いから、踏み切ったのです。東京の市場とも取引を始めて珍しい果物を仕入れたり、きれいなラッピングの詰め合わせ商品を売りだした結果、客単価は上昇し、危機から脱出できました。

 次に手掛けたのが、「生フルーツゼリー」。静岡名産のマスクメロン等季節の完熟フルーツを入れた、手作りゼリーの生産・販売を05年に始めました。販売だけするより格段に手間はかかりますが、うちのような個人商店は独自の商品力で勝負すべきと考え、製造に乗り出したのです。

 最大でも1日700個しか作れませんが、当店にはフルーツゼリーを買い求めるお客様が平日で100人、休日の多い日だと200人近く訪れます。翌日までしか日持ちしないうえ、当店と百貨店の出張販売でしか売らないので、全国からお客様が集まるのです。出張販売の際は必ず私が立ち会い、お客様の生の声を聞くようにしています。

 3年ほど前には、フルーツゼリーを積み上げた「フルーツタワー」というウェディングケーキ代わりの商品も開発、既に150組の披露宴に提供しました。苦戦しがちな個人商店の中で、当店の売り上げは億の大台を維持しています。

 「苦労はいや」「冒険したくない」では事業はできません。私はこれまで「綱渡り」で店を経営してきました。苦労は当然ですから、仕事を楽しむようにしています。そしてお客様が飽きたり競合が出現したりするのも早いと考え、常に商品開発を念頭に情報収集のアンテナを立ててきたのが奏効したのでしょう。

  

 日経トップリーダーより

 




2017/3/7

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給料も賞与も、現金で手渡しする


  古田士会計の経営計画書には「社長は社員の幸せを追求し、人間性を高める」と明記しています。書くだけでなく、口に出し、行動で示さなければ意味がありません。そこで私は、給料と賞与を直接手渡ししています。

 従業員を呼びつけて渡すようなことはしません。パートさんを含む全従業員、一人ひとりの机を回って「1ヶ月働いていただいてありがとうございました」と頭を下げ渡します。従業員は186人いますので、毎月の給料日には、朝から昼過ぎまで、そのために時間を割いています。

 給料袋の中には明細書だけではなく、きちんと現金を入れています。2人の社員が手分けして袋に詰めます。盗難が心配だという人がいるかもしれませんが、どうしても私は形あるもので、従業員に感謝の気持ちを伝えたい。

 全従業員の目を見て給料袋を手渡し、お礼をいうことで私の心が満足するのです。もっと多くの給料と賞与を払えるように、一生懸命に頑張ろうと気合も入ります。

 転職してきた人たちは最初びっくりしますが、「給料を家に持ち帰って、妻に手渡しするのはやはりいい気分です」

と喜んでくれます。また、ファミリーデー等で従業人の奥さんたちに会うとこのようにお願いします。

「どうかお子さんの前で、御主人から給料を受け取ってください。。そしてお子さんに「おとうさんがこうして働いてくれるから、家族が生活できるのよ」と言ってください。」こうすると子供が父親を尊敬し、家族が幸せになると思うのです。

 個々の従業員の働きに応じて給料袋の厚みは異なりますから、同僚の分厚い袋を目のあたりにすれば「もっと努力しなければ」と自然にやる気も向上します。時代遅れと言われようとも、給料の手渡しは経営者にも従業員にも、とてもいい方法だと思います。

 ちなみに私は200万円の月給をもらっており、その1%の2万円は毎月、いろいろなところに寄付します。従業員

からも募っていて、毎月5000円くらい寄付をしてくれる人が大勢います。現金の給料袋をもらうと、社会貢献の気持ちが増すのです。

 こうして毎月一度、会社全体が感謝の心に包まれ、そして気合を入れなおすことが、高収益体質を強化することにもなるのです。

  

 日経トップリーダーより





2017/3/2

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(前回の続き)

用語解説

臨検(監督指導)

労働基準監督官が事業場に立ち入り調査すること。夜間の場合も。

定期、申告の2種類ある。


定期監督

年度計画に従って行う監督。緊急の問題が発生した場合は計画変更して特定事業場へ集中実施する。


申告監督

労働者から法令違反の申告(垂れ込み)があった場合に行われる監督。労働基準法は労働者の申告権を保障している。


是正勧告

臨検で労基法等の違反があった場合の行政指導。法律上従う義務はないが、違反状態を放置すれば送検されることがあり、間接的強制力がある。違反ではないが改善すべき場合は指導票が交付される。

阪急トラベルサポート事件

添乗員のみなし労働(事業場外)適用を認めなかった2014年の最高裁判所判決。旅行日程や業務が定められ、「勤務状況を具体的に把握困難とは認め難い」とした。


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2017/3/1

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(前回の続き)

働き方改革で激変中!

労基署対応マニュアル

突然調査にやってくる可能性がある労基署。でも企業側に備えあれば憂いなし。マニュアルを読み込み、スマートに対応できるようになっておこう。

その4

厳格化!

みなし労働も固定残業代制も厳格に

 あらかじめ一定時間働いたとみなす「みなし労働時間制」の適用を添乗員に認めなかった「阪急トラベルサポート事件」を受け、みなし労働への対応は厳しくなっている。

 携帯電話、電子メールが普及し、外勤だから労働時間を把握できないという言い分が通じなくなったことも背景ある。近年、厳格化したみなし労働から「固定残業代制」へと転換して人件費を削減しようとする企業もある。しかし労基法に規定された制度ではない固定残業代制をめぐる裁判は、「ほぼ企業側が負けている」という。

その5

不要!

監督官の顔を立てる”お土産”は不要

 税務調査の際、調査官が何も問題点を見つけられなければ税務署に帰りづらいだろうと、あらかじめ帳簿上に軽微な誤り(=お土産)を残しておく場合もあるとされるが、労基署の立ち入り調査の際にそんなことをする必要はもちろん全くない。

 そもそも予告なしに立ち入られるケースでは準備する余裕等全くない。それに万が一送検となると、マスコミに社名が公表されて企業イメージが悪化するし、企業幹部らが事情聴等の調査対応に追われて仕事が滞り、大損だ。

その6

徹底活用!

企業の方から労基署に学ぼう

 労基署を過度に恐れる必要はなく、無料サービス機関だと思って無料講習会等を徹底活用しよう。そもそも労基署は多くの企業にとって本来ありがたい存在だ。法を守らない悪質な企業との不公正な競争を回避でき、社会が安定することで企業も恩恵を受けるからだ。


次回へ続くーーー


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2017/2/28

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働き方改革で激変中!

労基署対応マニュアル

突然調査にやってくる可能性がある労基署。でも企業側に備えあれば憂いなし。マニュアルを読み込み、スマートに対応できるようになっておこう。

その1

要確認!

政府や労働局の運営方針を注視せよ

 長時間労働削減に本腰を入れる厚生労働省は2016年4月、重点監督対象を改めた。同省は15年1月から「月100時間超の残業が疑われるすべての事業所」を重点監督対象としていたが、「月80時間超え」へと範囲を拡大。これによって今年度の対象事業場は15年度比2倍の約2万カ所に増えた。

 また労働基準監督署は限られた人数で運営されているため、ターゲットを絞って監督している。毎年4月発表の厚労省と各都道府県労働局の「行政運営方針」に重点業種やテーマがかかれており、定期監督が入る見通しを知るうえで参考になる。

その2

正直に!

残業時間の実態は正直に申告せよ

 労使で締結した36協定を労基署に届け出るのが対応の第一歩。その際、残業時間の実態が、国が基準とする限度時間を超えてしまう場合、嘘はつかずに正直に届け出よう。違反がばれたら元も子もない。

 基準を超えているために労基署が受理を渋るようなら

①ノー残業デーの設定や医師との面談等健康管理の取組をアピールする。

②労働組合の上申書を添える。

③過半数代表者に同行してもらうーーー

等して労基署を説得しよう。業種によっては年間1000時間まで受理された事例もある。

その3

NG

パソコンデータの消去はばれる

 パソコンに保存された残業時間等のデータを改ざんしたり消去したりしても、労働局は削減されたメールやファイル

を復元する証拠収集技術「デジタルフォレンジック」で対応するので、するだけ無意味だ。初めから誠実に対応しよう。


次回に続くーーー


 日経トップリーダーより



2017/2/27

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業績の足踏みと離職者の増加で挫折感

理念浸透と人材育成で再び成長軌道に


ポジティブドリームパーソンズ 杉元 崇将社長

 会社設立10年後に売上高100億円の目標を定めたものの、達成率は6割にとどまり、人材も定着しないーーー。

 結婚式の企画運営やレストラン経営等を手掛ける当社は2007年、成長のカベにぶち当たっていました。

 07年は私が40歳の節目の年。10年ごとに人生を振り返り、次の10年の目標を決めてきたのですが、厳しい現実を前に挫折感を味わっていました。

 「なんでおれがこんなに働いている、社員はがんばらないのか」。最初は他人の責任と思っていました。しかし、。冷静に考えてみると、成長が伸び悩んだり、社員が辞めたりする最大の要因はトップの私にある。そのことに気づいたとき、恥ずかしくなりました。

 そこからは心を入れ替えました。「身長伸ばさず筋トレしまくる」をスローガンに、売り上げを伸ばすための拠点拡大を3年間凍結。筋肉質の組織づくりに専念しました。

 まず会社の経営理念やビジョンの浸透を図る目的で、内容を一言一句見直したのです。

 例えば、理念に「ARMの体現」を追加しました。社員が互いをライバル視し、チームワークがなかったので、「互いに腕(ARM)を組んで他社に立ち向かう力(ARM)になる」との思いを込めました。

 理念とビジョンはポスターにして各部署に張り出したほか、カードを作って全員に携帯させ、朝礼で唱和するようにしました。実績偏重の人事評価を改め、理念に沿った行動も重視する形に改めました。

 もう一つ力を入れたのが人材育成です。トップが本気であることを示そうと、私自身が大学院に3年通って経営学修士を取得しました。

 それまでの私の経営手法は場当たり的。社員が辞めたから慌てて採用するといった具合です。しかし、採用、評価、研修等を一連の体系として捉えて戦略を練る視点が経営学に触れて身につきました。

 ただ、改革の過程では痛みも伴いました。理念への理解が深く、部下のやる気を引き出させる人材を役員に登用した結果、実績中心で以前昇進した役員が会社を去ったのです。

 しかし、こうした組織づくりが功を奏して今では離職者が減り、業績も再び順調に伸びてきています。トップの器の大きさ以上に会社は発展しない。これが挫折を通じて私が痛感した教訓です。



  日経トップリーダーより






2017/2/17

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残業上限 月60時間

政府提示、労使受け入れへ

 政府は14日、首相官邸で働き方改革実現会議を開き、残業の上限を月60時間と定めた政府案を示した。1年間で720時間に収めることとし、繁閑に合わせた残業時間の調整を可能とする。会議に参加する労使ともに受け入れる方針だ。政府は労働基準法改正案を年内に国会に提出し、早ければ2019年度に運用を始める。

 安倍晋三首相は「労働者側、使用者側にしっかりと合意をしていただく必要がある。罰則付きの時間外労働時間の上限規則はこれまで結論を得ることができなかった」と強調した。

 現在の労基法では8時間までで、1週間では40時間と定めている。同法の36条に基づく労使協定(三六協定)を結べば、月45時間、年間360時間の残業が可能となる。さらに特別条項付きの36協定を締結すれば、上限なく働かせることができる。

 働き過ぎの現状を変えるため、政府は労基法で残業の上限を定める。その時間を上回る残業をさせた場合は罰則を科す。政府案は36協定の特例として、年間の残業時間720時間、月平均で60時間と定めた。

 繁忙期に対応するための措置も今後検討する。仕事が集中する時期には月60時間を超す残業を容認。1ヶ月のみなら100時間までの残業を可能とし、2ヶ月平均で80時間を超えないように規制する案で最終的に詰める。100時間超えの残業は脳や心臓疾患による過労死のリスクが高まることとされており、この数字は超えないようにする。

 80時間や100時間の残業上限を巡っては野党が過労死ラインと批判。連合からも反発が出ており、今回の案には盛り込まなかった。ただ、政府は「過労死の認定基準は医学的な根拠に基づき1ヶ月100時間超えの残業」と説明している。3月末にまとまる働き方改革の実行計画には、この方針を盛り込む見通しだ。

 経団連の榊原定征会長は会議後記者団に、労働時間の上限規制を条件付きで容認する考えを示した。中小企業や国際競争力に配慮したうえで、「現実的な上限規制のあり方を考えてほしい」と指摘。具体的な上限は月100時間未満となる範囲で検討すべきだとした。

 連合の神津里季生会長は「労働時間に上限がかかることに意義がある。720時間も含めて前向きに受け止めている」と語った。ただ、繁忙期の特例は「今の段階で数字をだすのは拙速になりかねない」と慎重姿勢を示した。


    日経新聞より


2017/2/15

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判例ダイジェスト紹介

「定年後再雇用」の賃下げをめぐる控訴審

長澤運輸事件(控訴審判決)

事案の概略

 定年後に嘱託社員として再雇用されたバラセメントタンク車の運転手ら(原告ら)の賃金が、定年前の79%程度の水準とされている点の有効性が争点となりました。

原告らの主張

 定年前の正社員は無期労働契約であるのに対し、定年後再雇用の嘱託社員は有期雇用契約であるため、正社員との賃金格差あ、労働契約法第20条(有期契約労働者と無期契約労働者の間の労働条件の相違が不合理なものであることを禁止する趣旨の規定)に違反して無効であるというのが原告らの主張でありました。

東京地裁平成28年5月13日判決

 第一審である東京地裁は、被告の嘱託社員と正社員とでは「職務の内容」、「職務の内容及び配置の変更の範囲」が同一であるにもかかわらず、賃金額について「相違を設けることは、相違の程度にかかわらず、これを正当とすべき特段の事情がない限り、不合理であるとの評価を免れない」とし、本件では、特段の事情がなく、同20条に違反すると判断しました。 

 その上で、同条違反の効果として、嘱託社員の賃金は、正社員就業規則に従うとして、会社員に正社員との差額賃金の支払い等を命じました。

東京高裁平成28年5月13日判決

長澤運輸事件東京地裁判決は、労働契約法第20条の理解に誤りがあるとして批判が強かったが、東京高裁は、東京地裁判決を不当として取消し、会社が逆転して勝訴する結果となりました。その証拠は次のようなものです。

・「職務の内容」や、「職務の内容及び配置の変更の範囲」がおおむね同じであっても、「その他の事情」を考慮して、労働条件の相違が不合理でと認められなければ、労働契約法20条違反とはならない。

・「その他の事情」として、世間一般では、停年後再雇用に当たって「賃金が引き下げられるのが通例である」こと、「定年の前後で職務の内用並びに当該職務の内容及び配置の変更の範囲が変わらないまま相当程度賃金を引き下げることは、広く行われていると認められる」こと等を考慮すると、嘱託社員らの賃金が年収ベースで2割前後減額になっていることが直ちに不合理であることは認められない。

・したがって、本件の賃金の相違が、労働契約法20条に違反するとは認められない。


2017/2/14

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来年(平成30年4月1日)より実施

無期転換制度の注意点

通算5年超の契約が対象


 改正労働契約法は、同じ使用者との間で、2つ以上の有期労働契約の通算契約期間が5年を超える労働者に対して、無期御労働契約の締結を申し込む権利(無期転換権)を与えています(同法18条)。

 2つ以上の有期労働契約が締結されることが要件ですので、契約期間が5年を超える1つの有期労働契約が締結されても、その時点では無期転換権は発生せず、有期労働契約が更新された際に無期転換権が生ずることとなります。

 期間通算の対象となるのは、平成25年4月1日以後の日を契約期間の初日とする有期労働契約です。契約が連続していない場合でも、契約間の空白期間(クーリング期間)が6ケ月(有期労働契約の契約期間がい1年未満の場合は、当該契約期間に2分の1を乗じて得た日数<端数切り上げ>)に達しない場合は、期間通算の対象となります。無期転換権の行使期間は、現に締結している有期労働契約の契約期間満了までです。たとえば、通算契約期間が4年の有期契約労働者に、2年の契約更新がなされた場合、当該労働者は当該更新時から2年後の契約満了時まで無期転換権を行使することが可能です。

2

 以上の要件を満たす無期転換権の行使があった場合、使用者は、その申込みを承諾したものとみなされ、有期労働契約の契約期間満了日の翌日を就労開始日とする無期労働契約が成立します。

 転換後の労働条件は、労働契約等で別段の定めをしない限り、契約期間を除き、現に締結している有期労働契約の内容の労働条件と同一です。ただし、有期社員の就業規則において、無期転換後の労働条件についてもカバーする等の手当がなされておらず、無期転換社員用の就業規則が作成されていない場合、正社員の就業規則が準用される可能性があります。

3

 以上のとおり、無期転換制度は、使用者にとっては大きな負担となりうる制度です。

 そこで、新たに有期社員を雇用する場合には、当初から、雇用契約書や就業規則等に、①契約更新を一切行わない賭する条項(不更新条項)や、②5年を超えて契約更新を行わないとする条項(更新制限条項)を盛り込み、通算期間が5年を超えないことを前提とする運用の徹底が考えられます。

 すでに雇用している有期社員についても、上記①②を導入し、通算期間が5年を超える前に更新拒絶することが考えられますが、就業規則の不利益変更や、契約更新に法的な期待権が生じている場合の有期労働契約の更新拒絶は、法的に難しいと考えておくべきです。

<ポイント>

 2つ以上の有期労働契約期間が通算5年を超える労働者が労働契約の無期転換を申し込んだ場合、使用者は同申込みを承諾したものとみなされます。今後の対策は、通算5年を超えないことを前提に有期社員を雇用すること等が考えられます。


    日経新聞より




 




2017/2/13

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育児応援企業の認定要件

残業上限を追加      厚労省


 厚生労働省は電通に勤めていた女性社員が自殺し、労災認定された問題を受けて、従業員にとって、子育てしやすい企業を示す「くるみん認定」に、残業時間規制の要件を加える。1年間の平均月時間外労働時間が60時間以の労働者が1人もいないことを要件にする。厚労省は男性の育児休業の取得も要件にして、真に子育てのしやすい企業を認定したい考えだ。

 来年度から新基準を導入する。「くるみん認定」は、社員の子育て環境を整えている企業に対して厚労省が認定する。認定企業になると、くるみんのマークを商品や名刺、求人広告につけることができる。企業はイメージ向上に活用できる。

 昨年秋、社員に違法な長時間労働をさせていた電通がくるみん認定を取得していたことが問題になった。電通はくるみん認定を辞退、厚労省は認定基準の見直しを発表した。

 従来のくるみん認定基準には残業時間の規制がなかった。2017年度からは全ての従業員が1年間の月平均で残業時間が60時間未満であることを要件にする。残業時間は80時間未満としていた「プラチナくるみん」の残業時間の基準も60時間に見直す。

 厚労省はくるみん認定で、男性の育休取得率が10%程度であることを新たに要件にする。従来は男性の育休取得者が1人でもいれば認定できた。

 新たな要件を加えることで、認定を受けていた企業の一部は認定を見直せざるを得ない可能性がある。厚労省は残業時間を減らし男女ともに子育てしやすい環境を後押ししたい考えだ。


 日経新聞より


2017/2/9

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ヤミ残業は不正の温床になる

社会保険労務士・健康経営アドバイザー 玉上信明

 電通の女性社員の過労自殺から経営者は何を教訓にすべきだろうか。少なくとも2つの問題を見据えるべきだ。

 1つは時間外勤務の過少申告、すなわち「ヤミ残業」の問題だ。我が国ではこれが横行しているとみられるが、なぜ問題なのか、経営者から若手社員までが本当に理解しているだろうか。

 事実の正確な把握と報告はビジネスの基本だ。残業や早出等時間外勤務の実態把握は、職員の人員配置、業務効率等の判断に欠かせない経営情報だ。虚偽申告は経営判断を誤らせてしまう。

 さらにヤミ残業を許す風土は事実を正確の報告しない社風も生みかねない。ヤミ残業を「会社への忠誠心の表れ」と考える社員もいるようだが、大間違いだ。効率よく仕事をしているかのように経営者をだましているのだ。ヤミ残業を許すのは嘘を許すことであり、不正の温床にもなりかねない。

 ヤミ残業の根絶は厳格な管理だけでは難しく、個々の社員の意識にかかっている。経営者は明確なメッセージを繰り返し出すべきだ。「ヤミ残業は許さない。時間外勤務の実態を正確に申告しない者は会社を裏切るものである」。

ここまで言い切るべきだ。

 2つめはハラスメントの問題だ。組織は人で動いている。管理職は部下を人として尊重し、誇りをもって仕事ができるよう大切に扱わなければならない。その対極の例が電通事件だ。大切な若い社員を人として扱わず、個人の尊厳を踏みにじった。

 職場のハラスメントの定義は法的に様々な議論があるが、その本質は「社員相互の信頼・尊重をむしばむ行動」と見るべきだろう。ハラスメントは社員を罵倒し、からかい、あるいは陰口の対象にすることだ。これは社内の信頼・尊重の気風をむしばみ、士気を損なう。やがては、例えば顧客を金もうけの手段としてだけ扱う等、顧客や社会を軽んじる姿勢をも生みかねない。経営者はこの危険性をしっかり認識すべきだ。

 経営者は自らの会社をどの方向に導きたいのだろうか。嘘とごまかし、罵りと嘲理の横行する会社か。あるいは真実がちゅうちょなく語られ、社員が互いに尊重し助け合う会社か、いずれだろうか。

 真実を語る社員を守り、社員を人として尊重する。まともな経営者なら必ず行うべき行動が、会社を明るく元気にし、社会から尊敬される会社へと変えていく。


 日経新聞より




2017/1/25

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せっかくの宝の山をみすみす見逃していませんか?

 

 メンバーがミスをしたとき、皆さんはどう対応していますか。「何をやっているんだ!」と怒りますか。それとも「まあ、そういうこともあるよ。次回から気をつけて」で終わらせますか。どちらも正しいとは言えません。

 ミスを防ぐには、「未然防止」のほか、「再発防止」という観点でも取り組む必要があります。起こってしまったことに対して当の本人を責めても、なあなあで終わらせても、再発防止にはつながりにくいですよね。

 連載ではこれまで未然防止の観点でお話してきましたが、最終回の今回は再発防止策について説明したいと思います。

 失敗した本人だけでなく、ほかのメンバーが同じ誤りを引き起こさないためには、どう対応したらいいのでしょうか。まず大切なのは、人とミスを分けて考え、ミス自体に焦点をあてることです。

 皆さんはハインリッヒの法則を知っていますか。

 これは、労働災害における経験則の1つで、1つの重大事故の背景には、29の警備な事故があり、その背景には300の異常が存在するというものです。

 同様に、会社の屋台骨を揺るがすようなミスや、顧客からのクレームがついたミスのは背後には無数の軽微な異常があります。大切なのは、その段階のミスに目を向け、原因と対策を考えること。それが大きな分かれ目になります。

 ミスを放置せず、必ず「どんなミスがあったのか(事実)」、「なぜ起きたのか(原因)」、「どうすれば改善できるのか(対策)」の3つの視点で振り返りましょう。

 ミスの原因について掘り下げて考え、原因を取り除くための具体的な対策に落とし込む。そして、それをメンバー間

で共有すること。そこまで徹底してやらないと、また同じ過ちを繰り返すことになってしまいます。

 ある会社では、「どんな」「なぜ」「どうすれば」の項目を入れた定型のフォーマットにミスの内容をもれなく記入し、それをコピー機のそば等メンバーのよく目につく場所に貼り出しているといいます。また、最近あった失敗事例について、朝礼で発表しあう企業もあるとか。こうした取り組みは注意喚起を促せる他、再発防止にもつながります。

 これらを実践するには、ミスを、隠すのではなく、表に出てくる組織風土を作ることが何より重要です。重大な問題にはならなかったものの、そうなってもおかしくなかった≪ヒヤリハット≫レベルの異常を一つ一つつぶせば、やがてミスは大きく減るでしょう。

 ミスやクレームを「トレジャーマウンテン」と呼んでいる会社もあります。クレームは改善の宝庫、まさに宝の山ととらえているわけです。呼び方を変えただけで社員は自分のミスを言い出しやすくなったようで、顧客からのクレーム等を積極的に報告するようになったそうです。

 ミスがきちんと上がってくる組織風土を整えていくのはボトムアップでは難しい。経営者がその土壌を整えていくというマインドを持ち、働きかけていくということ。それがあってこそ、ミスが少ない職場が実現できるのです。


     日経トップリーダーより


 

2017/1/4

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(ジャパネット)高田 明と読む世阿弥 その2

「この商品はなんと2万9800円。分割金手数料はジャパネットが負担します。」通販番組の中で私が何千回、もしかしたら何万回と言ってきたセリフです。皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

 何の気なしに話しているようにきこえたかも知れませんが、私は値段と金利負担ゼロの言葉の間に、間を置いていました。おそらく2秒か3秒。わずかとも思える数秒の差でも、間があるかないかでお客様からの反響に大きな差が出るのです。

「安いです」「特別です」「売れています」「値段はこうです」と、自分の言い分だけを連呼していたら、絶対といいほど売れません。このため、情報を目いっぱい詰め込むのではなく、必ず意識的に間を入れていました。

 効果的に間を入れるため、常に、テレビやラジオの向うにいるお客様の姿を思い浮かべます。そして紹介する商品や、それこそ当日の天気等によって、話すスピードやテンポ、声のトーン、どこでどれくらい間を入れるべきかを研究しました。

 これはテレビCMの1分30秒等の短い時間で商品を紹介する場合でも変わりません。お客様に1秒出も0.5秒でも考える時間を与えることが必要なのです。

 子のように時間の大切さは僕が長年、大事にしてきたことだったので、世阿弥が「花鏡」の中で全く同じことを主張しているのを知った時には本当に驚きました。

 「調子をば機が持つなり。吹物の調子を音取りて、機に合はせすまして、目をふさぎて、息を内へ引きて、さて声を出せば、声先調子の中より出づるなり。(中略)調子をば機にこめて、声を出すがゆえに、一調・二機・三声とは定むるなり」

 能役者」が舞台で声を発する際、心の中で音程を整え(一調)、タイミングを図り(二機)、目を閉じ息を溜めてから声を出す(三声)とよい、という意味です。要は、間の大切さを意識し、相手を引きつけるタイミングで話しなさい、と言っているわけです。

 社員や顧客に一生懸命訴えかけても伝わらない、間がうまく取れていないのかもしれません。言いたいことを単に熱弁するだけでは、聞き手の耳に届かないもの。皆さんもぜひ間を取る練習をしてみてください。


  日経トップリーダーより

2016/12/15

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(ジャパネット)高田 明と読む世阿弥

心を十分に動かして身を十分に動かせ

 私は常に腹八分目。それが長年の習慣です。最後にあと一つしか残っていなくても、満腹になるなら食べません。

 仕事も同じです。といっても勘違いしないでくださいね。「手を抜く」と言っているのではありません。「少しだけ、肩の力を抜く」という意味です。

 例えば、テレビ通販番組では商品の良さを伝えようとして情報を詰め込みすぎますと、かえって肝心なことが伝わらなくなってしまいます。少し”余白”があったほうが、伝えたいことは際立つんですね。

 新聞折り込みチラシも、まさに余白が勝負。私は今でも、定期的にチラシ作りの指導をしていますが、経験の浅い社員ほど、商品の数や情報を絞り切れない傾向があります。

 しかし、余白がないと「お客様に訴えたい部分」がどこなのか、わからないチラシになってしまうのですね。

 あれも話したい、これも載せたい。そんな気持ちをぐっと抑え、肩の力を抜き、7分くらいのエネルギーで臨むと、より結果がでやすくなる。

 世阿弥もそう伝え残しています。「花鏡」の中に出てくる「動十分心、動七分心」という言葉がそれです。(指し引く手等を、心を十分に働かせる程度には動かさず、ごくわずかばかり、心の働きより少なめに控える。心の働きより身の動きを控えて演ずれば、身の動きは演技の骨組みとなり、心の動きはそれに伴う働きとなって、興趣がうまれるでしょう。

 仕事ですから「心を十分働かせる」のは当然です。でも、体まで十分に働かせてしまうと、余計な力が入る。私も長い間、通販番組に取り組む中で、世阿弥と同じことを考えてきました。

 アップルの創業者、スティーブ・ジョブズさんも、プレゼンテ―ションをするとき、パワーポイントに映し出す言葉」を70字以内に収め、それ以上入れなかったそうです。

 伝えたいことは山ほどあったでしょうが、それをあえて7分にしていた。だからこそ、あれだけ印象的なスピーチになったのでは、と私は思っています。


 日経トップリーダーより



2016/12/14

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中途採用、入社後の活躍こそ重要

エン・ジャパン社長鈴木孝二

 採用した社員が職場に活躍し、定着することを指す「入社後活躍」という言葉が人事関係者らに注目されている。人手不足で転職しやすい状況が続く中で安易に職場を変えて活躍できない人が増えていることが背景にある。企業は入社後を見据えた採用の大切さに気づきはじめている。

 日本で人材の流動化は今後さらに必要になる。経済環境が目まぐるしく変わる中、企業はビジネスモデルの変革や国際化を迫られ、自社に足りないものを外部人材に求める動き強まるからだ。その為にも中途採用の人材がしっかり活躍できる土壌を整えなければならない。

 安易な転職が繰り返されると働き手のスキルの蓄積が進まない。雇い手も離職のリスクを考え、社員への教育投資をためらうようになってしまう。転職が増えれば人材サービス会社は短期的に利益を得られるかもしれないが、それは持続可能な姿ではないと思っている。入社後活躍の成否は入社前にほとんど決まる。これまで企業は応募者を増やすため自社のいいところばかりを伝えがちだった。そのため入社後にミスマッチが表面化し、お互い不幸になってしまう。

 こうした問題にどう対応すべきか。それは企業のリアルな姿を、解決すべき課題を含めて転職する人に正確に伝えることだ。当社の転職サイトは求人紹介に仕事の厳しさや向いていない人について記載し、社員や元社員が書いた口コミ情報を閲覧できる。

 企業は自社の採用ホームページ強化が欠かせない。求人サイトにに情報を載せていても、自社サイトの内容や更新は不十分という企業が多い。求職者にとっては貴重な情報源だ。転職希望者から「この会社は情報を隠していない」と信頼される利点に企業が気づけば情報開示が進み、ミスマッチは解消されるだろう。

 35歳以上のミドル層には、前職で得たスキルを生かそうと肩に力が入りすぎてしまう失敗例が目立つ。いきなり結果を出そうとして職場で浮いてしまい、かえって入社後に活躍できない場合が多い。

 ミドル層には転職先の環境でどう生き、どう学ぶをまず考えるよう伝える必要がある。成果を出して周囲に影響を与えるのは、その土台があってこそだ。

 政府が掲げる「一億総活躍」の達成には、女性やシニアの就労を促すだけでなく、働き手全員の活躍を促す視点を忘れてはならない。


    日経新聞より

 



2016/12/05

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30~44歳の失業給付延長

厚労省が来年度雇用保険改正案

日額も6年ぶり増

 厚生労働省は2017年度の雇用保険制度改正案をまとめた。倒産や解雇によって離職した30~44歳の失業給付の期間を延ばす。給付額は最低賃金が引き上げられたことを受けて6年ぶりに増やす。震災時に失業給付を延長する措置も新設する方針だ。雇用情勢の改善で雇用保険の積立金は6兆円を超えており、求職者支援の拡充に活用する。


 12月2日に開く厚労省の雇用保険部会で素案として示す。年内に結論をまとめて来年の通常国会に雇用保険法の改正案を提出し、17年度からの実施を目指す。

 柱の一つは失業給付の延長だ。倒産や解雇によって離職した30歳~44歳の人の給付を延長する。延長は01年度以来16年ぶりとなる。具体的な延長幅は30歳~34歳を30日間延場して120日間に、35歳~44歳を60日間延ばして150日間とする方向だ。

 他の年齢層に比らべて受給期間中の就職率が低いことが理由だ。例えば被保険者期間が1年以上5年未満の人の場合、他の年齢層の就職率が5~6割となっているのに対し、30~44歳は4割台にとどまる。

 給付額も増やす。具体的な増幅額は年内に決めるが、日額で数十円から数百円になる見通しだ。給付額は離職前6ヶ月間の平均賃金を参考に決める。年齢や離職理由によって異なるが、現在の下限額は日額1832円、上限額は年齢によって異なり6370円から7775円となっている。最低賃金の過去最高となる大幅な引き上げによって、計算に使う離職前の平均賃金の日額が最低賃金の日額を下回る逆転が起きるため、それを解消する。上限額も引き上げる方針だ。


     日経新聞より



 



2016/12/01

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配偶者控除 世帯主収入で制限

1120~1220万円 段階減額

 2017年税制改正で実施する配偶者控除見直し内容がほぼ固まった。パート主婦に対し、年収103万円を超えても働く時間を増やしやすいよう減税額を拡大する一方、高所得者には適用を制限する。政府・自民党は世帯主(夫)の年収が1120万円を超えると徐々控除額が縮小し、1220万円で完全に適当外にする案で公明党と最終調整に入る。

 政府・与党は配偶者控除の年収要件を103万円から事実上150万円に引き上げる方針だ。150万円を超えても徐々に控除額を縮小し、201万円未満まで適用する。

 今回の見直しで高所得世帯の負担は重くなる。夫の年収が1500万円の専業婦世帯では⒖8万円負担が増える。会社員の税負担を軽くする給与所得控除も16年から年収1200万円超で、17年から年収1000万円超でそれぞれ縮小。給与所得控除の縮小で年収1500万円の世帯17年の税負担は15年と比べて11万円増える。配偶者控除の適用制限と合わせて税負担が30万円弱増える計算だ。

 一方、年収103万円を超えて働くパート主婦の世帯は減税だ。夫の年収が1000万円で妻の年収が141万円~150万円の世帯の場合、税負担は10.9万円減る。政府は最低賃金引き下げに動いており、主婦が年収103万円で就労調整すると、労働者の就労時間が減ってしまう。「103万円の壁」を引き上げることで、働く時間を増やしてもらう狙いだ。


 政府・与党は仮に時給1000円のパート主婦が週5日、1日6時間働くと年収は144万円と想定。パート主婦の85%が年収150万円未満で「ほぼパート主婦をカバーできる」という。


  日経新聞より


 



2016/11/30

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過労死の要因となる長時間労働等の現状を示す


厚生労働省は10月7日、過労死等防止対策推進法に基づく初の「過労死等防止対策白書」を取りまとめて公表した。白書は我が国における過労死等の現状等をまとめたもので、過労死の最も重大な要因とされる長時間労働の実態等が示された。

 白書によると、1週間の就業時間が60時間以上の雇用者の割合は平成27年に8.2%で、ピークだった平15~16年(12.2%)より4ポイント減少した。全体では減少傾向だが、性別・年齢別で見ると働き盛りの30代・40代の男性の割合は15%を超えており、依然として高い水準だ。また、業種別でも「運輸業、郵便業」(18.3%)「建設業」(11.5%)、「教育、学習支援業」(11.2%)等が高くなってきている。

 他方、労働者の疲労の蓄積度やストレス状況を見ると、疲労の蓄積度が高いと判定される者の割合が高い業種は、「宿泊業、飲食サービス業」(40.3%)、「教育、学習支援業」(38.9%)、「運輸業、郵便業(38.0%)等が挙がった。一方、ストレスが高いと判定される者が高い業種は「医療、福祉」(41.6%)、「卸売業、小売業」(39.2%)、「宿泊業、飲食サービス業」(39.2%)等だ。

 なお、過労死等は①業務における過重な負担による脳血管疾患・心臓疾患を原因とする死亡、②業務における強い心理的負担による精神障害を原因とする自殺による死亡、③死亡には至らないがこれらの脳血管疾患・心臓疾患、精神障害、と定義されるが、その全体数は把握されていない。平成27年の脳・心臓疾患の労災補償状況は請求件数795件、支給決定件数251件(うち死亡は96件)、精神障害の労災補償状況は請求件数1515件、支給決定件数472件(うち自殺は93件)だが、労災請求されていないケースもあり、実態把握が課題とされている。



 



2016/11/29

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65歳超雇用推進助成金等を創設


 雇用保険法施行規則の一部を改正する省令が10月19日公布され、平成28年度第2次補正予算に盛り込まれた助成金制度が同日施行された。創設されたのは、65歳超雇用推進助成金と生活保護受給者等雇用開発助成金。さらに職場定着支援助成金には保育労働者雇用管理制度助成、両立支援等助成金制度には介護離職防止支援助成金が新設された。 

 65歳超雇用推進助成金は、労働協約又は就業規則により定年を65歳に引き上げた事業主に100万円、66歳以上に引き上げ又は定年の定めを廃止事業主には120万円を支給。また、希望者全員を対象とする66歳以上70歳未満の継続雇用制度を導入した事業主は60万円、70歳以上の継続雇用制度であれば80万円を支給する。

 生活保護受給者等雇用開発助成金は、一定の生活保護受給者又は生活困窮者をハローワーク又は職業紹介事業者等の紹介で、継続雇用する労働者として雇い入れた事業主に対し支給する。支給額は1人につき50万円(中小企業60万円)、短時間労働者として雇い入れた場合は1人30万円(同40万円)だ。

 保育労働者雇用管理制度助成は、保育労働者の職場への定着に資する賃金制度の整備にかかる計画について、都道府県労働局長の認定を受け、その整備を行った事業主に50万円を支給する。さらに計画期間が終了して1年経過後に離職率の目標を達成した場合等に60万円、3年経過後に離職率の目標達成した場合等に90万円を支給する。


 



2016/11/22

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「経営強化法」で中小支援に新たな基準  

国の”お墨付き”取れば活用広がる

企業に生産性の向上うながす中小企業等経営強化法が7月1日に施行された。経営力向上計画を作って国の認定を受ければ、様々な支援を受けることが可能に。既に500社近くが認定を受け、支援策も今後さらに充実していきそうだ。

 「経営強化法」は、国が基本方針を作り、事業分野ごとに生産性向上の方法等を示した指針を策定。中小企業等は、それに従って「経営力向上計画」を作成し、管轄する大臣の認定を受ける。

 現在、製造業、卸・小売業、介護等11分野で指針が作られ、具体的な生産性アップの施策やその指標が公表されている。製造業であれば、「多能工化・複数台持ちの推進」「実際原価の把握とこれを踏まえた値付けの実行」等。そして労働生産性・売上高経常利益率・付加価値額のどれかを、3年計画なら1%以上引き上げることが求められる。

 認定のメリットとしては、生産性を高める為の機械装置を取得した場合に、その固定資産税が3年間半分に軽減されるほか、金融支援も受けられる。商工中金等政府系金融機関からの低利融資や、信用保証協会の保証枠拡大等に加え、各種補助金をもらう際に有利になるメリットもある。

 「社長がかけるように」

 この法律の対象になる「中小企業等」は、資本金10億円以下または従業員数2000人以下の会社や個人。医療法人やNPO法人等も含まれるが、企業規模に応じて受けられる支援には差がある。

 「申請用紙はA4判2枚。社長が自分で書けるように手続きの簡素化を図った」と、中小企業庁事業環境部の川村尚永

企画課長は話す。記入のポイントは4か所。自社の事業内容や強み・弱み等現状認識の記入欄、労働生産性等の指標の現状と目標値を記入する欄、今後実施する具体的な取り組みを書く欄、固定資産税軽減の対象となる設備等を記入する欄だ。

「補助金採択にプラス」

 中小企業庁では支援の目玉は固定資産税の減税だとしているが、実際には補助金を受けやすくなるメリットに引かれ、認定を受ける会社が少なくない。

 東京・港でペット向けの健康ビジネスを展開するペットボードヘルスケアもその1つ。同社は、昨年3月創業のベンチャー企業。スマートフォンを通じてペットの食事管理ができる装置やアプリの開発費用の一部とするため、ものづくり・商業・サービスの補助金を受けようとしていた。

 「事業計画を簡単にまとめるのは、創業時の資金調達のためにやっていたから、申請にあまり労力はかからなかった。一方、製造は委託する予定だから、固定資産税の減免には魅力を感じなかった。」と、堀宏治社長は話す。

 中小企業庁は、認定を受ければ補助金採択時にどのくらいの加点になるかを明らかにしていない。しかし、「補助金

は応募が多く競争が激しいなかで、未認定の会社は厳しい。採択にそれなりの影響はある」(川村課長)と話してい

る。

「メリットの拡大図る」

 堀社長も指摘しているように、サービス業等高額な設備を必要としない企業にとって、固定資産税の減免が中心の経営強化法のメリットはあまり大きくない。中小企業もそれを踏まえ、「非製造業への支援をいかに手厚くしていくか」(川村課長)が課題としている。


   日経トップリーダーより





2016/11/19

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職場定着へ助成金

厚労省 技能向上・処遇改善促す

 厚生労働省、職業訓練や従業員の処遇改善を支援する助成金を拡充する方針だ。不振企業から移籍した従業員の能力向上に充てたり、諸手当や人事評価制度を整備したりした場合が対象だ。生産性の向上と従業員の処遇改善につなげる。

 16日開く働き方改革実現会議で、職業訓練への公的支援の拡充や生産性向上の支援策等とともに塩崎厚生労働相が方針を表明する。

 拡充擦るのは「キャリア希望実現支援助成金」

「職場定着支援助成金」だ。キャリア助成金は、経営不振の企業等から他社へ移籍した従業員の職業訓練の費用を助成する。移籍先の企業で必要な技能を身に付けてもらい定着を後押しする。現在、職場外で受ける就業訓練に対し1時間当たり800円、講師を雇う費用等の経費を30万円助成している。800円を1000円に、30万円を40万円に増やす

案を中心に今後調整する。

 職場定着助成金は従業員の処遇制度や諸手当を整備したときに10万円を支給している。離職率が上がればさらに60万円を渡す。どのくらい増額するかは今後詰める。2助成金とも過去3年で6%以上生産性が伸びていれば助成額を上積みする。

 16日の実現会議では、麻生太郎財務相が賃上げした企業に減税する制度の見直しを表明する。


  日本経済新聞より



2016/11/17

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行ったはず

伝達ミスが致命傷

 たかが伝言、されど伝言。職場でホウレンソウ(報告・連絡・相談)が滞っている職場は意外に多いもの。情報共有の不備が原因で、思わぬミスにつながることがあります。

 ある商社の事例です。営業事務の社員が顧客からの電話を取りました。聞けば「営業の担当者と連絡がつかない。すぐに折り返し電話をかけるように伝えてくれ。○○を頼みたい」とのこと。受注できれば何百万円喪の売り上げになる案件でした。

 電話を受けた社員は早速、営業担当者に電話をかけましたが、つながりません。ホワイトボードの行動予定表を見ると、あと15分ほどで帰社の予定でったので、要件を記しメモを机の上に置きました。

 ただ、営業担当者の机の上は、ものであふれていたので、伝言メモがほかの書類にまぎれてしまった。それでも、担当者が帰社したときに、営業事務の社員が口頭で「メモを置きましたけど、××社の△△さんが至急電話くださいとのことでしたよ」と伝えればよかったのですが、そうはしませんでした。

 結局、顧客からの連絡は伝わらず仕舞い。顧客からすれば面白くありません。「せっかく声をかけているのに電話してこないなんて。もういい、ほかにお願いしよう」。些細な伝達みすで、受注のチャンスをふいにしてしまったのです。

 原因は社員間のコミュニケーション不足日ごろからお互いに一体感をもって仕事をしていたら、こんなことにはならなかったはずです。 

 どうしたら今回のようなミスを防げたのか?それにはやはり密なコミュニケ―シオンが必要でしょう。。但し、「コミュニケーションを密にせよ」と単に社員に号令をかけるだけでは、なにも変わりません。自然とホウレンソウが交わされるような仕組みを作ることが大切です。                                  例えば、毎朝一定時間、フェイス・ツー・フェイス以外のコミュニケーションを一切禁止したり、朝礼の他昼礼、夕礼を毎日実施したりしてる会社があります。                                  このほか、「ホウレンソウタイム」もおすすめです。上司が忙しそうにしていると、メンバーは声をかけにくいもの。そこで例えば、毎日11時30分から12時までの30分間は予定を入れず、必ず席にいるようにします。部下が話しかけやすい時間を意図的につくるわけです。毎日同じ時間に席にいるのが難しければ、電話で対応するとか、週に何回かでもいいでしょう。                                             また、ある会社は年2回、2週かけて、各々の仕事の「見せる化キャンペーン」を実施しています。製造は製造、営業は営業の立場でだけ主張していては、話はかみ合いません。改善するには、お互いの仕事を知ることです。

 この会社では期間中、それぞれの職場を見せ合います。営業の担当者は製造現場を見手「確かにこの生産システムでは急に納期を速めろといっても難しいな」と理解できるし、製造部門の社員は、営業部門を知ることで「お客様って結構厳しい注文をつけるのだな」と納得できます。

 普段から情報交換が活発な土壌を作る。それがミス防止につながるのです。

 日経トップリーダーより

2016/10/27

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年金受給資格を短縮

10年に、法改正案を閣議決定

 政府は、年金受給資格期間を25年から10年に短縮することを盛り込んだ年金機能強化法改正案を閣議決定した。来年10月から支給を開始する。

 来年の9月分から支給、初回の支払いは10月となる。10年間の納付による年金額は月約1万6千円。必要となる予算は2017年度は年度途中の支給のため260億円、2018年度は650億円となる見通しだ。

 年金の受給資格期間の短縮は、消費税率を10%に引き上げて実施する予定だった社会保障の充実策の一つ。消費税率の引き上げに先行して実施する方針を安倍晋三首相が表明していた。


   日経新聞より

2016/10/18

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経営計画書を作る社長が急増中

そもそも、経営計画書とは何か。まずはそこから考える。事業計画書、中期経営計画、ノルマとどう違うのか。市場縮小、世代交代を背景に、経営計画書の導入がすすむ。

 経営計画書。これがこれがどういうものかは、経営者の間でも案外知られていない。似ている者はいろいろあるが、違いを答えられるだろうか。

 まず、事業計画書。これは金融機関から資金を借りるときによく作る。「こんな計画にもとづいて、事業を展開していきます。だから資金が必要なんです」ということをアピールするものだ。

 経営計画書は、金融機関のために作るのではなく、自社のためにお作るもの、その点が違う。

 次に、中期経営計画(中計)。上場企業ならどこでも作っている、無こう3~5年の事業計画をまとめたものだ。これはアナリストやメディア向けであると同時に、社内の目標としても使われる。

 ただ、中計は単なる計画である。対して、経営計画書は計画を達成するためのツールだ。年度目標を部門ごとの月次目標に落とし込み、さらに商品別・得意先別にも目標を設定する。経営計画書は、計画達成に向けた戦術書といえる。

 クレドの要素も入れる

 続いてノルマ。最近はノルマという言葉を発するだけで、若い社員が逃げていきそうだが、つまりは、誰がどの商品を、どれくらい売るかという目標だ。

 経営計画書でも個人目標を設定するが、上からの押し付けでなく、本人とよく話し合い、合意の下で目標を決める。ノルマのように売上偏重でもない。従業員に給与・賞与を分配し、また会社を永続させるための利益をどう生み出すか。あくまでも、利益を起点に売り上げ目標を作る。

 さらに、事業計画書、中計、ノルマと経営計画書が決定的に異なるのは、経営理念や行動指針といった会社のあり方も、多くのページを割いていることだ。 

 事業を計画通りに進めるためには、大前提として強固な組織づくりが不可欠。その部分だけ切り出せば「こんな会社にしたい」というクレド(理念集)に似ている。

 会社の方向性を整理した者(方法編)と、売り上げや利益の計画を記したもの(数字編)。これら2つが合わさって、初めて「経営計画書」と呼ぶのが一般的だ。

計画書にはまる二代目

 計画のない会社はまずない。しかし、方針・数字の両面についてどこまで緻密に計画を立てているかというと、会社によってまちまちだろう。ただ、この3、4年でしっかりとした経営計画書を作る企業が増えている。なぜか。

 日本ンが人口減少に転じたのは2011年とされる。市場が縮小していくなか、経営者が経営計画書の必要性に目覚めたのだ。経営計画書を使えば、どこにどのように手を打てばよいか明確になる。社員に対しても、「何をどう頑張るか」という動き方を具体的に提示できる。この利点は大きい。

 経営環境の変化に加えて、世代交代がすすんでいることも、経営計画書の導入企業が増えている背景にあると思われる。

  振動計メーカー、昭和測器(東京・千代田)は3年前から経営計画書を作り始めた。先頭に立ったのは鵜飼俊輔社長。当時はまだ創業者である父、鵜飼俊吾会長からの承継を控えた時期だったが、経営計画書の導入を推し進めた。

 「父は、強いリーダーシップで会社を伸ばした。そこからもう一段、発展させるには何をすればいいかと考え、その答えが、経営計画書を使って全社員のベクトルを合わせ、戦略立案・目標管理を細かく徹底していくことだった」と、鵜飼社長は説明する。

 二代目は一般に、創業者ほどのカリスマ性はもっていない。社員をまとめ、一つの方向性にむかわせるには、経営計画書はもってこいのツールである。会社が目指すべき方向性と、一人ひとりにどのように仕事をしてほしいか、明示しているからだ。

 突っ走る創業者の姿を一歩引いて見てきたからか、二代目に物事を分析することが好きなタイプが多く、経営計画書との相性がいいという側面もある。


 日経トップリーダーより

 


2016/10/14

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社員の健康を大切にする  

業績も健康?検証進める  

 「健康経営」という言葉をご存じでしょうか。従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。経済産業省が東京証券取引所と共同で、2015年から健康経営に、関する優良企業の表彰を行っており、私も優良企業を選定するための基準を検討する会議に参加しています。

 社員は会社にとって大切な存在なのに、いわゆる財務諸表には資産として表現されません。賃借対照表に社員はどこにもいませんし、損益計算書では人件費等のコストとして表れます。

 しかし、ビジネスをしていれば誰でも社員の大切さを知っています。優秀な社員がたくさんいる会社は、業績もよく、世の中の状況の変動に対応できます。一方で、社員のやる気がなくなったり、病気がちになったりすれば、業績も振るわなくなるし、いずれは破綻してしまうかもしれません。

 私は従業員の健康に関する支出はコストであると同時に投資の要素が強いと考えています。社員が心身共に生き続け働ける会社は指揮も高く、生産性が高いという研究結果もあります。

 長時間労働が常態化し、社員が疲れ切り、心に病を抱える人が増え続ける会社をどう思いますか。聞くまでもないことです。こうした会社は投資対象としてどうでしょう。ビジネスは冷徹なもうけの世界でもありますが、社員が傷ついていく会社は、短期的に収益を稼ぐことがあっても長期に稼ぐことは無塚しいでしょう。長期投資家としては投資対象にはならないのです。

 ではどうやって健康経営の銘柄を見極めたらいいのでしょう。実際のところ、これは本当に難しい。健康経営に関する優良企業の表彰事業の話を経産省及び専門家から頂いたとき、最初に思ったのはやりがいはあるけれどもかなり厄介だということでした。

 評価するだけに客観性が必要です。鹿も健康経営銘柄として世に出す以上、投資銘柄としての要件も備えていなければなりません。新しい試みなので試行錯誤もありますが、要するに健康経営に熱心な会社であれば、社員が心身ともに健康で安定的な経営ができるはずなので、業務の乱高下が少なく結果的に株価の変動率も小さいはずだという考え方です。

 それでは健康経営銘柄に投資すれば必ずもうかるのでしょうか。それは正直まだわかりません。東証株価指数(TOPIX)を上回る成果が出るのが望ましいのですが、はっきりとした結論を得るのはまだ先のことになりそうです。実際に選んだ銘柄の投資成果の検証は、おそらくあと2~3年はかかると思います。

 私も健康経営銘柄の研究をしていきたいと思います。何より、すべての日本の会社が社員の心身の健康を第一にした経営方針になれば、我が国も幸せになりますよね。是非読者の皆さんも健康経営に注目してみてください。

(レオス・キャピタルワークス社長兼最高投資責任者 藤野英人)


   日経新聞より









2016/10/12

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雑談上手は聞き上手

答えやすい質問狭む

気の利いた言葉いらず

 ビジネスの場で相手との距離を詰める有効な手段となるのが雑談だ。「何を話したらいいかわからない」と苦手意識を持つ人もい少なくないが、実は雑談では必ずしも自分が面白いことを話す必要はないという。成功の秘訣は「相手に話してもらう」こと。人見知り出も口下手でもうまくいく雑談の仕方を紹介する。

 雑談が苦手な人は気の利いたことを言おうとしたり、失言を恐れて当たり障りのない世間話をする傾向があるj。話がうまく続かないと「自分はつまらない話ができない」等と落ち込んでしまう。失言の原因は「うまくしゃべらなければ」という思い込みだ。まずはこの考え方から始めよう。

 「雑談の目的は<面白い話をする>ことではありません。相手と人間関係を円滑にするた目に<私は話しやすい人」ですよ。><私はあなたに興味を持っていますよ≫と伝えることが目的です。それには自分が話すより、相手の話を聞くことが重要になります。つまり、相手にたくさんしゃべってもらうことが雑談を成功させる秘訣なのです。」

 こう語るのは、口下手ながらリクルートでトップの営業成績を残し、現在は会話術の講師を務める渡瀬謙さん。渡瀬さんがすすめる「相手にしゃべってもらう雑談」の極意は2つ。

 1つ目は「話が旨い人」でなく、「話しやすい人」を目指すこと。2つ目は、相手と対等に話そうとせず、相手に教えてもらう姿勢で話をすること。

 「人は面白い話を聞いた時よりも、自分が気持ちよく話せた時に楽しいと感じることが多い。気持ちよく話してもらうためには、思わず答えてしまう質問が必要になります。質問テクニックを磨けば雑談の成功率はぐんと上がるでしょう。」

 「鉄則は、相手が答えやすい質問にすること」と渡瀬さん。相手が、答えにくい質問をすると、かえって場の空気を悪くするからだ。①相手の身の回り野こと②相手の過去について―――の2つがお勧めだ。

 「会社の近くにある飲食店の話や持ち物の話は誰でも気軽に話せます。例えば<近くに懐かしい駄菓子屋さんがあるんですね。社員の方はよく買いに行かれたりするんですか?>と聞くだけで自然と会話が弾みます。」

 相手と顔見知りだったり雑談が盛り上がったりした時は<○○さんは若いころ、どんな社員だったんですか?>と相手の過去を聞くのもいい。<特に仕事の三大過去会話=苦労話、失敗談、若手のころの話、を聞くと、あの時は大変だったなあと、相手の性格や仕事観にまで踏み込んで話が進みます。」

 せっかくいい質問をしても、話してくれた内容に対して薄い反応しかできなければ話は弾まない。相手に気分よくしゃべってもらうには状況に応じた適切なリアクションをとることが大事だ。

 「驚いた時や感心したとき、もっと詳しく話を聞きたいときに使えるリアクションが、のけぞる、乗り出す、目を開く、の3つです。どれも簡単な動作で、感心を持って聞いていますよという姿勢を、相手に伝えられます。特にのけぞる、乗り出す、は効果抜群です。」

 相手が思わず答えたくなる質問をしながら、たくさんしゃべってもらって笑顔にさせる。それができれば雑談は成功。「人見知りでも口下手でもできる手法」なので、ぜひ試してみてほしい。


  日経新聞より

2016/10/6

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「健康経営」で日本に元気を

「健康経営」という言葉を聞く機会が増えた。企業が従業員の健康維持や増進に積極的にかかわることで、生産性や企業イメージの向上、さらには医療費の抑制につなげる、とする考えだ。

 この観点からの優良企業を、経済産業省と東京証券取引所は「健康経営銘柄」に選定している。健康な職場を作るため、経済団体や医療団体等が集まり日本健康会議という組織も設立した。

 人口が減る日本では企業の生産性向上が大きな課題だ。増え続ける医療費を抑えることは過重な負担を避けるためにも必要だ。

 働く人ができる限り健康を保ち、これらの問題解決の一助となるのであれば、ぜひ広がってほしい理念である。

 もちろん、唱えるだけで物事が進むわけではない。まず求められるのは、従業員の健康を経営の課題として企業がしっかりと位置づけ、企業のトップが自ら積極的にかかわることだ。

 実際、企業理念の中に従業員の健康の追求を明記する例も出てきている。そうした企業では、社員に対してメタポ解消へ向けた生活指導を行ったり、運動の機会を数多く提供したりする、といった取り組みが盛んだ。その場にトップ自身がくわわり、情報発信する例も目にする。

 必要な投資や働き方の改革を進めることも大切だろう。一時的にコストがかかったとしても無駄にはならないはずだ。積極的な健康投資をしている企業では、社員の使う医療費が減ったり社員の欠勤が少なくなったりする成果が表れているという。

 企業と健康保険組合の連携も重要になる。健保組合には社員の医療データが蓄積されている。個人情報の取り扱いに充分に目配りしながら、それを分析することで、効率的な健康増進対策を実施しやすくなるはずだ。

 日本経済にとって、従業員も会社も元気であるに越したことはない。そのための環境の整備を大いに進めてほしい。

  日経新聞より

2016/10/5

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ビジネスの現場に近づく人工知能

人手不足の特効薬にも

大企業での人工知能(AI)の実験が進み、成果が中小企業にも使える形になり始めた。

飲食、ファッション小売り、製造業までその可能性は幅広い。

人手の足りない仕事をAIに任せることで、人手不足解消にも効果を上げそうだ。

 飲食店や小売店等では、ベテランのフロアスタッフによる商品の進め方をAIに学習させることが、販売支援に役立つ。ベテランの知恵を持つAIを組み込んだタブレット端末等を使って接客すれば、経験の浅いスタッフでも、ベテランに近い対応ができるようになる。

 中でも、飲食店向けの人工知能活用を手掛けているのがリノシス(東京・千代田)だ。

 過去の注文履歴や店の在庫状況等から判断し、ベテランの接客スタッフのようにお薦めの料理を判断できる仕組みを開発している。冷蔵庫内の食材の量や食材の痛みやすさ等様々な要素を考慮して料理を提案でき、接客向上とともに廃棄ロスも減らす。

 衣料品販売や酒の小売り等、顧客のセンスを理解した接客にAIを役立てる分野でも実用化が進んでいる。

 その先行例が、カラフル・ボード(東京・渋谷)だ。同社が開発する「SENSY(センシー)」は、好みの服を顧客がいくつか選ぶと、それぞれの服の特徴を学習、顧客のセンスを習得。店頭やネット通販等で商品選びのアシスタントとして使えるようになる。衣料だけでなく、食品、酒、音楽、映画等嗜好性が高い多様な分野で。SENSYが顧客の好む商品を提示する姿を目指す。

 2015年秋には三越伊勢丹ホールディングズと組み、伊勢丹新宿本店でSENSYによる接客の実験を始めた。タブレット端末上で顧客に好みの服を数着選んでもらうと、好みを理解して、店頭在庫の中から顧客の好みそうな商品を提示する仕組みを試した。

 SENSYをより実用的な形で活用している例としては、16年6月から、紳士服販売のはるやま商事と取り組んでいる顧客別のダイレクトメール(DM)作成がある。

   購入履歴等の情報を基に、顧客のセンスを分析し、好みに合いそうな商品だけを掲載したDMを作成する。通常のDMより来店率が1割以上向上したという。

 さらに、ネット通販向けの活用も具体的な案件が進み始めた。16年8月中には、レディースファッション通販の夢展望が衣料品向けの最新版「SENSY CLOSET」を導入予定だ。最新版では顧客の購入履歴を参照し、顧客が同サイトで以前購入した商品も含めて好みに合いそうなコーディネートを提案できる機能を持つ。「女性は自宅の服との組み合わせで着回しができるかどうかを必ず考える。画面上で簡単に着回しを試せ、購入率は確実にアップするはず」(夢展望の岡隆宏社長)

 カラフル・ボードの渡辺祐樹社長も中小向けにSENSYを提供していくことを視野に入れている。「新しい案件をゼロから始める少なくとも1000万円以上の費用がかかるが、ファッション関連のように中小が多い業界では、もっと使いやすいサービス形態を考えたい」と話す。

 「SENSY CLOSET」では、初期導入費用を20万円殻と低めに抑え、月々の利用料はサイト上での顧客の利用数に応じて従量課金をする形の提供を予定する。

 ファッション業界では、ネット上で衣料の販売やレンタルをする事業者が自社の持つ顧客データに目をつけ、AIを活用する動きも出てきた。

 20~40代の働く女性を対象に月額制のファッションレンタルサービスを手掛けるエアークローゼット(東京・港)はレンタルする服の選択にAIを活用する予定だ。

 現在の同社のサービスは月額6800円(レギュラープランのキャンペーン価格)で仕事にも着ていける普段着を貸し出すもの。会員になり、服の好み、サイズ感等登録すると、それに合わせてスタイリストが選んだ服が届く。

 このサービスを始めて約1年半の間に蓄積した会員の利用履歴をAIに学習させる考え。レンタルを使うほど、届く服

が会員の好みに合うようになり、競合サービスの差異化につなげたいという。

 製造業の現場でも、AIが人手不足を解消できる場面はでてきそうだ。東京工業大学発のベンチャー、SOINN(横浜市)が開発するAIのように、画像や音声等幅広い種類のデータを学習できる仕組みの開発が進んでいる。工場なら、ベテランのパート社員等が目視で行っていた製品検査をAIに任せるといった利用方法がありそうだ。

 ここまで見てきたように、技術の進歩につれてAIに置き換えられる仕事は着実に増えていくだろう。


  日経トップリーダーより


 




2016/10/3

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介護休業給付金


 家族の介護のため休職した人が賃金の一定割合を受け取れる介護休業給付金。雇用保険制度の一つで、利用を促すための改正が進んでいる。8月に給付率を従来の40%から67%に引き上げたのに続き、来年1月からは65歳以上で新規雇用された人も条件を満たせば対象になる。最長93日支給するので、例えば休業前の賃金が1日1万円なら受給額は約37万円から約62万円に増える計算だ。

 老後資金の不安等から65歳過ぎても働く人は増えている。一方、介護離職者は年10万人に達し、40~50代の働き盛りが辞めるケースが目立つ。雇用保険は失業手当の印象が強いが、介護に直面したとき利用すれば家計の助けになりそうだ。


2016/9/27

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労務管理

パワーハラスメント  

放置すれば会社も賠償責任

 上司が部下に暴言を吐く等して部下を精神的に追い詰めるパワーハラスメント(パワハラ)が問題化する事例が増えている。行為者だけでなく、会社が訴えられる訴訟も相次ぐ。指導の一環として発奮を促す目的であっても、叱り方によってはパワハラと認定され、会社も責任を問われかねない。

 パワハラは一般的に、職場での強い立場を利用し、部下らに心身の苦痛を与える行為を促す。厚生労働省作業部会の報告書は「無視する等人間関係から切り離す」「過度にプライバシーに立ち入る」等6つに分類。職場環境を悪くし、業務効率の低下を招く。

 ポイントは「業務の適正な範囲」を超えているかどうかだ。労務問題に詳しい神田遵弁護士は「被害者がどう感じたかが重視されるセクシャルハラスメントに対し、パワハラは社会理念に照らし適正な行為かどうかが裁判では争点となる」と指摘。同じ職場で働いていた周囲の従業員が、問題の行為をパワハラと見ていたか同課が重要な判断材料になるという。

 社会保険労務士の坂本直紀氏は「多くの同僚の前で長時間の叱責を繰り返すとパワハラと認定される可能性が高まる」と話す。発言内容も重要だ。「お前の顔等見たくもない」等嫌悪感をあらわにする表現は裁判で不利に働く。

 パワハラ訴訟が増える背景には仕事観を巡る世代間のギャップもある。ひと昔前なら、部下を一人前に育てるために

厳しく指導することを、ある程度は容認する風潮もあったが「パワハラが問題との認識が広まり、若い世代では敏感に反応する人が増えた」。

 会社が訴えられるケースでは、民法の使用者責任、労働契約法の安全配慮義務違反等が根拠となる。違法であれば、金銭的賠償だけでなく、会社の評判が傷つき、採用面等に悪影響が出る恐れもある。

 防止に特効薬はないが、坂本氏は「上司は部下とのコミュニケーションを秘密にし、意識的にほめる等職場の風通しをよくする努力が欠かせない」と話す。管理職への研修や就業規則の整備に加え、経営トップがパワハラを許さない姿勢を明確にする必要がある。


      日経新聞より



2016/9/23

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中所得の罠とアジア


 高所得に到達した国にあり、中所得にとどまる国にない条件は何でしょうか。政策メニューの違いではありません。特別のことをすれば成長が加速するといった魔法はありません。違うのは民間活力の強さと支援する政府の賢さです。同じ政策でも、ある国で成果が出るのに他国では何も起こらないことがあります。

 中所得国にどんな助言ができるでしょうか。開発専門家は、その国の特徴やニーズを調べもせずに、我が国ではこれが成功した、欧米ではこれが標準だ、だからこれをすべしといった提言をしがちです。けれどもこの種の忠告は歓迎されません。各国の状況はみな異なるし、先進国の常識をそのまま途上国に持ち込んでも機能しないことはよく知られています。

世界の経験、学び続ける

 開発政策を改善するには、多くの国の成功例と失敗例を学ぶことが大切です。どんな条件があれば何がうまくいくかに気を付けながら比較していくと、自国に適切な政策が次第にわかってきます。これは明治日本の指導者たちが立憲制、法律、教育、銀行、機械工場等を導入するときにやったことです。これを長年続けると政策能力は着実に向上します。最先端技術にすぐ飛びついても、世界の経験を無視してひとりよがりになってもいけません。

 国民が短期利益に走り、長期の技術習得や設備投資をしない場合には、考え方を改めさせる必要があります。難しい

作業ですが、いくつかの国が実施して成功を収めています。1970年代の韓国の「セマウル運動」は半ば強制的に農村を活性化させ、都市との各差をなくしました。80年代のシンガポールは日本の支援を得て国全体の生産性を向上させました。

 現在、エチオピアが日本から学んだ「カイゼン」を国民運動として展開しています。ベトナムではトヨタ自動車の勤務経験者が国民の意識改革に取り組んでいます。国民の心を変えるには、献身的な人物に加えて国家の強いコミットメントと先進国による適切なアドバイスや協力が重要です。

    日経新聞より


2016/9/21

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「何が言いたいのかわからない」と指摘されたことはありませんか?


 みなさんの中で「何が言いたいのかわからない」と指摘されたことがある人はいませんか。もしくは、「くどくど説明が長い」と注意されたことはありませんか。

 仕事上の会話では「どうしたいのか」「どうしてほしいのか」をきちんと伝える必要があります。意図が明確に伝わらないと、できあがりが目指すものと違ってしまいます。

 そのためには自分が意図を分かっているだけではだめで、相手が理解しやすいように話すことが大切です。

 「わかってはいるけど論理的に話すのがどうも苦手」と感じている人は、日ごろからPREP(プレップ)法を頭に入れて話す訓練をするといいでしょう。

 PREPとは、簡潔で説得力のある文章を作成するための枠組みのことで、PはPOINT(結論)、RはREASON(理由)、EはEXHALE(具体例)、PはPOINT(結論)を意味します。

 最初に自分の言いたい結論を端的に述べ、次にその理由を話す。具体例で補強し、相手を納得へ導いたら、最後は再度結論で締めくくります。

 あなたが指示を出す側ならPREPを強く意識していれば大きな誤解はまずなくなります。指示を出される側で、上司の話がよく分からない場合は、次のようにPREP法を応用して質問しましょう。「今の指示で聞きたいことが3点あります。私の勘違いで仕事をやり直すことになったら帰ってご迷惑をおかけしますので。まず1点目は…」といった具合です。

 ここで大事なのは「質問は3点ある」と最初に聞きたい内容の結論「POINT」を示していることです。このように会話の中に見出しを立てると、相手も全体像をつかみやすくなります。これを示さずに話し続けると、相手に「一体、いくつ質問するつもりなのか」といらいらされかねません。

 また、PREPに加えて相手のスキルにあった指示の仕方を心がけることも大切です。自分の知識や経験を基準にして、自分が分かることは相手も分かると考えてしまうと、取り返しのつかないミスにつながりかねません。

 指示を出す側にとっては当たり前でも、若手社員にとって分からないものも多いもの。指示を出すときはとにかく相手の視点に立つことです。例えば、同じ単語でも人によって言い換えたり「ここまで大丈夫?」等理解度を確認しながら話したりしましょう。

 そこまですることで、かん違いによるミスを防ぐことができ、結果としてスピードアップが図れるのです。


 日経トップリーダーより


2016/9/12

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65歳以上雇用企業に助成金

政府、制度創設へ

 政府は、65歳以上に定年を引き上げた企業等を対象に、助成金を支給する制度を創設する。高齢者を労働力として活用する「働き方改革」の一環で、2016年度第2次補正予算案に関連経費約6億8000万円を盛り込む。

 新制度では、①定年退職の年齢を65歳以上に引き上         げた企業に100万円

       ②継続雇用を希望する66歳以上の全員         を雇う制度を導入した企業に60万円

を早ければ年度内にそれぞれ支給する。

 定年退職制度を廃止した企業には、120万円程度を支給する方向で調整している。


2016/9/9

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退社後の休息確保 助成金

中小企業---出社まで一定時間

 政府は来年度から、退社から次の出社までに、一定時間を確保する「インターバル規制」の導入に取り組む中小企業に助成金を支給する方針を固めた。安倍内閣が最重要課題に掲げる「働き方改革」の一環として、長時間労働の解消を目指す試みで、労働者の健康を維持するため、睡眠や余暇の時間を優先して確保することが狙いだ。

政府、来年度から

 政府は6月に閣議決定した「ニッポン1億総活躍プラン」で、インターバル規制を自発的に導入する企業を後押しする方針を明記し、厚生労働省が支援策を検討していた。

 助成金の原資には、残業の削減や有給休暇の取得促進に取り組む中小企業に支給する「職場意識改善助成金」を活用。就業規則等に、「インターバル規制の導入」を明記することを新たな条件として加える。来年度予算の概算要求に必要経費として4億円を計上する。

 支給額は、就業規則の変更や出退勤時刻の管理システムの導入等、インターバル規制を導入するためにかかった費用の4分の3、上限額を50万円程度とする方向で調整している。業務を効率的に行うための設備投資や社会保険労務士によるコンサルティング料等も対象となる見通しだ。

 インターバル規制は、労働時間そのものの上限を定めるこれまでの規制のあり方を転換し、連続した休息時間を先に確保し、他の時間を労働時間に充てるという考え方だ。

   読売新聞より


2016/9/7

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残業時間に上限設定  

「36協定」事実上無制限見直し


36協定

 労働基準法36条に基づく労使協定。同法では、使用者は「1日8時間、週40時間」を超えて労働させてはならないとしているが、労使が協定を結び、労働基準監督署に届け出れば時間外労働や休日出勤させることができる。

 政府は、労働者に事実上無制限の時間外労働(残業)を課すことが可能とされる労働基準法の「36協定」の運用を見直し、1ヶ月の残業時間に上限を設定する検討に入った。上限を超える残業は原則禁止し、現在はない罰則規定の新設を含め、具体化を図る。長時間労働が少子化や、男性の家庭参加を阻む原因となっているとして、月内にも発足する関係閣僚と有識者の「働き方改革実現会議」で詳細な制度設定を議論する。

 労使が36協定を結んだ場合の残業時間の上限は、現行でも「1ヶ月45時間」の基準が厚生労働省の告示で定められている。ただ、例外規定があり、「特別の事情」について労使の合意があれば上限を守らなくてもよいことになっている。

 労働基準法は、「特別な事情」を具体的に指定しておらず、大半の企業が例外規定に基づいて上限を超える残業ができるようにしている。このため、「告示で定めた上限の基準は空文化している」のが実情だ。

 政府は、新たな残業規制の中で例外規定は、災害等の緊急時以外原則として認めないことを明示し、残業時間の上限を新たに設ける考えだ。こうした取り組みにより、労働時間短縮につなげる。

 現在厚労省は、脳や心臓疾患について、①発症前1ヶ月間に100時間②発症前2~6ヶ月間で月あたり80時間超―――の残業時間を過労死として労災に認定する基準としている。政府はこうした基準も含めて検討し、新たな残業規制の具体案をまとめる方針だ。

 改革実現会議では、罰則規定の創設等、残業規制の実効性を担保する方策についても協議したうえで、来年3月までに実行計画をまとめる。関連法の改正も含め、具体化を図る考えだ。


   H28/9/7 読売新聞より


2016/8/29

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働きやすさ情報 ネットに

厚労省、女性活躍や有休取得率

数万社集約し掲載

厚生労働省はどの企業で女性が活躍してるかや、有給休暇の取得率が高いかといった「働きやすさ」が一目で分かる数万社規模のデータベースをつくる。2018年中の開設をめざし、誰でもインターネット上で閲覧できるようにする。長時間労働の是正や、女性活躍を柱にする政府の働き方改革を後押しする。

労働環境の改善促す

閲覧できる情報は女性の活躍がどのくらい進んでいるかや、若者の採用に積極的かどうかのほか、有給休暇の取得や残業時間の削減が進んでいるかの3本柱とする。

女性活躍に関しては、管理職に占める女性の割合や平均勤続年数、男女別の育児休業の取得率等を載せる。若者の就労状況の項目では直近3年間の離職者数、メンター(指導者)制度の有無等を示す。

労働時間の状況も詳しくわかるようにする。各企業で残業時間について労使でどのような協定を結んでいるかといった情報を新たに乗せる。

来年度の概算要求に必要な予算を計上する。

サイトの体裁は今後詰めるが、企業ごとに女性活躍の状況や若者の就労支援策、残業時間の状況等の情報を一括して閲覧できるようにする方針だ。業種別、地域別、規模別等で検索できるようにすることも検討する。

企業側にもメリットがある。例えば共通データベースに集約される予定の若者の就労促進に取り組む企業に認定されれば、ハローワーク等で重点的に宣伝できるようになるほか、助成金が加算されるメリットがある。厚労省としてはこうした仕組みを広く宣伝し、データベースへの掲載企業を増やしたい考えだ。

他にも自社の取組状況をサイトを通じて学生等にアピールできるほか、他社の状況を知ることで業界内だけでなく、地域内での自社の位置づけもわかりやすくなる。


   日経新聞より

2016/8/24

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最低賃金 25円アップ


大阪  883円

兵庫  819円

京都  831円

平成28年10月1日から

2016/8/23

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倒産失業者の雇用促進

厚労省

助成金、最大2倍支給

厚生労働省は倒産企業や経営再建中の企業で働いていた従業員を成長企業が雇用した場合に支給する助成金を、最大で現在の2倍に増やす。1人雇うごとに80万円支給する案を軸に調整する。年内にも導入する。失業によるダメージをおさえるとともに、成長分野への労働力の移動を促す。

倒産・経営再建中の企業を離職した人の採用を促す「受け入れ人材育成支援奨励金」という制度を拡充する。同制度は昨年4月の開始からこれまでで、約700人分しか使われていない。助成を充実することで、利用者を増やす狙いもある。

現在は1人雇用するごとに30万円支給。生産量や売上高、設備投資額が過去3年間に5%以上伸びていれば、「成長企業」と認定し、40万円支給している。今回は、この成長企業への助成を、最大2倍に増やす。

成長企業経への助成を手厚くすることで、離職者を雇用しやすくして労働移動を促す。こうした仕組みで、経営不振企業の市場からの円滑な退出を促し、産業全体の新陳代謝につなげる。


   日経新聞より

2016/8/22

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サービス業は異業種に学べ

サービス産業の生産性の向上が課題となっている。サービス分野で強い企業が生まれ、働く人の収入が増えることは、海外市場への進出や国内消費の拡大等、さまざまな利点がある。

生産性向上というとコストカットや効率化に目が向きがちだ。しかしこうした手法は安値競争、賃金抑制、質の低下につながりがちだ。付加価値を高めて新市場を育て、従業員も潤う道を探したい。そのためには製造業からノウハウを学ぶのも一つの道だ。

自動車産業に、1人の工員が異なり仕事をこなす多能工という仕組みがある。これを参考にしたのが高級旅館を全国展開する星野リゾート(長野県軽井沢町)だ。

普通の宿泊業はフロント、客室、厨房等に職種が分かれ、それぞれ特定の時間に仕事が集中する。1人の従業員が複数の職種を担当することで従業員の総数を減らし、顧客情報の共有等でサービスの満足度も上げたという。

ノウハウを持つ人材を中途採用す方法もある。ベビー用品専門店の西松屋チェーンは大手電機メーカー等の元技術者を採用し、ベビーカーやチャイルドシート等独自商品の開発につなげた。ものづくりの技術、海外取引先との交渉等の経験が生きた。

ただし大企業から新興企業への転職には様々な壁がある。生活用品の製造・販売をてがけるアイリス・オーヤマは家電

製品の企画販売への進出のため、本社や主力工場のある宮城県ではなく大阪市に専用のオフィスを設けた。

関西のメーカーに勤めていた人が転職しやすくするためだ。優秀な人材を獲得するため、迎える側の企業にもこうしたきめ細かい配慮がほしい。

作業の手順を標準化し「10分1000円」で成長したヘアカット専門「QBハウス」のキュービーネットも製造業の世界で培われた発想で成長した好例だ。これまで日本の製造業が蓄えたノウハウをうまく生かし、サービス業の成長につなげたい。


        日経新聞より

2016/8/10

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離職の理由

離職の理由は3つだけ

社員が離職する理由は、次の3つに集約されます。

(1)仕事が嫌になった。

(2)上司が嫌になった。

(3)会社が嫌になった。

この3つのうち、仕事と上司への不満は、周囲から見てもわかりやすく、対処もしやすいものです。一方、会社への不満は案外、見えにくい。

そして、実際のところ、社員が会社に対して抱く不満の大半は、会社についてよく知らないことが原因です。

自社がどんな価値観を持ち、どの様な目標に向かって進んでいるのかーー。この点が明確な会社であればあるほど、現場への説明は手薄になりがちです。

なぜなら、経営者や幹部にとって、自社の価値観や方向性が当たり前の前提になってしまうからです。現場の社員やパート・アルバイトの人たちは、1年に1回か数年に1回、説明しただけで、「みんな分かっているはず」と勘違いしてしまいます。しかし、実際には、全く伝わっていません。現場のスタッフは入れ替わりが激しいものですし、入れ替わらずとも、月額3万円の昇給すらろくに覚えていないのが社員なのですから。

こうして経営陣と現場の間に溝ができ、社員やパート・アルバイトの人たちは、会社から仲間はずれにされた気分になって、不満をため込みます。

この問題を解消するカギは朝礼です。朝礼は、単なる業務連絡の場ではありません。

自社のビジョンや方針を、現場の人たちに毎日、しつこく伝えていく。そうして現場の疎外感を緩和し、一体感を高めるための場なのです。

   日経トップリーダーより

         

2016/8/9

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「商品別販売計画」は必要不可欠

売り上げ目標は達成できるが、十分な利益が出ないー

ーー。そんな悩みを抱えている経営者は多いと思います。理由はおそらく、商品別販売計画を立てていないからです。

商品別販売計画とは、どの商品をどれくらい売るかをまとめたものです。それぞれの商品について原価を計算して、粗利益率も記入します。

細かな販売計画がなければ、営業社員は売りやすい商品を売ろうとします。売りやすい商品とは、利幅が薄く、逆にお客にとっては値頃感が高い商品です。お客が喜ぶからとそんな商品ばかりを売ると、当然利益が伸び悩みます。

粗利益率が高いものは大体、新商品です。お客にメリットはあるが、説明を尽くさないと売れない商品です。こうした商品をしっかり売るためには、トップが販売計画それに沿って社員が動くから、目標利益が達成できるのです。

得意先別の販売計画を作る経営者は多いのですが、それは取引動向を把握するためのもので、商品別販売計画とは全く別物です。個々に原価計算をするのが面倒という人は、最初は勘でもいいから粗利益率を記入しましょう。

経営者なら「この商品の粗利益率はこれくらいだろう。」というイメージがあるはずです。ざっくりした数字でいいので、それを商品ごとに書いて販売計画を作る「A商品は250売ろう」等と目標の数字が示されると、社員の動き方ハ変わります。

商品販売計画を活用すれば、販売戦略を明快になります。計画より実績が上回ったら、その商品を市場は強く求めているのだから、さらに営業に注力する。実績が計画を下回ったらまず経営者の指示通りに社員が動いたかをチェックする。指示通りに社員が動いていたのに計画を下回っていたら、商品の仕様や販売手法をてこ入れする。

前年実績より上回ったが、計画より下回っている商品は重点商品として販売を促進するのを強化します。

前年実績より下回っている場合は、市場ニーズとずれてきた可能性があるので、重点商品から外すことを検討します。商品別販売計画をたてると、販売戦略の道筋がくっきりと見えるのです。


  日経トップリーダーより




2016/8/5

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 (トップニュース)大阪の最低賃金時給883円が適当  

審議会答申  

大阪地方最低賃金審議会は4日、府内の最低賃金を25円引き上げ、時給883円とするのが適当と大阪労働局長に答申した。引き上げは2年連続で現行方式となった2002年以降の最高  となる。異議申し出等の手続きを経て10月1日に最低賃金が引き上げられる見通し。


(ニュース)社員の自主性を引き出すには部下とどう接するべき?

経営者だからと、僕1人で考えていても、会社の成長には限界があります。地鶏や魚の生産者と直接取引をする「生販直結モデル」を生かして、エー・ピーカンパニーが進化するための原動力は、スタッフ1人一人のアイデアにあると思っています。

ですから、部署や業務にしばられずに自由にやりたいことを提案でき、自分の意見も言えるように、少人数の社員との

飲み会を定期的に開いています。

そんな席で、よく「僕1人では何もできないんだよ」と社員たちに話します。みんな、最初は「社長なのに?」と衝撃を受けるようです。

しかし、「社長がそう言うなら、自分がここで頑張らないといけない」と奮起してくれる例も少なくありません。「社長は不器用だから、俺から気持ちを察して準備しよう」「忙しそうだから、社長の代わりに俺がやっておこう」と動いてくれるスタッフがたくさんいます。

ただ、あくまでも仕事は楽しみながらやってほしいと思います。会社のために、社長のために頑張りますとスタッフから言われるよりも、自分がやりたいことを事業計画にまとめて提案してくれるほうがずっとうれしいのです。

皆さんは、部下がどんな夢を持っているか、御存知でしょうか?ぼくは、採用の最終面接で必ずこれを聞いています。「農場を経営したい」「ブライダル事業をやってみたい」「海外で働きたい」-----。

この時いた話はなぜか決して忘れません。そして、会社が成長して農場経営屋ブライダル事業等の新規事業を立ち上げる際に、「あの子がこの事業をやりたいって言ってたな」と思いだして、「どうだ、やってみないか」と声をかけるのです。

みんな、同時進行でいくつかの仕事を進めていますが、自分がやりたくて始めた仕事ならば普段の業務が忙しくても何とか続けられるものです。それでも時には、気が緩んで遅刻したり、進捗の確認を怠ってしまったりといったことも起こり得ます。

そんなときは「お前がやりたいといって始めた仕事だよな」「それじゃあ通用しないぞ」というように、リーダーとしての自覚を持たせつつ、なぜそうした問題が起きたのか一緒に原因を探ります。


 日経トップリーダーより



2016/8/2

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人間性が分かる「食事会」「飲み会」

「新卒や第二新卒の若者を思うように採用できないので、30代以上の人を採用しよう。仕事の経験も豊富だし・・・」。そう考える社長も多いはず。ただ転職市場でもやはり大手志向は強い。採用面接で自社の魅力をアピールし、「ぜひこの会社で働きたい」と好きになってもらうことが重要だ。

さらに経験者採用でありがちな失敗が、応募者の能力、実績を評価するあまり、会社との相性をたしかめないことだ。 

360度の採用面接

オークション比較サイトを運営するオークファンの武永修一社長も、能力重視で中途採用した結果、長続きしなかったという失敗を何度も経験してきた。

そこで武永社長は、面接過程に飲み会を挟むことにした。

 飲み会には、採用が決まった場合に配属を予定している部署から、上司になる人、部下になる人、さらに他部署の同じ役職者も参加する。言うなれば「360度面接」だ。酒を酌み交わしながら率直に語り合い、組織にどこまでなじめるかをチェックする。基準は「一緒に働きたいかどうか」だ。

 「特に、部下になる人は相手の人間性をよく見ている。実際、上の人には受けがよくても、高圧的なマネジメントをするので、部下は付いてこないというタイプも、飲み会で見極められる。この方法を始めてから、中途採用した社員がほとんど辞めなくなった」。武永社長はそう手ごたえを感じている。

 精肉、惣菜、レストラン事業等を手掛ける柿安本店の赤塚保正社長も、同社の名物メニューであるすき焼きを食べながら幹部社員を面接するという。ポイントは、食に対して無頓着か、それとも強い興味があるか。さらに目配りや気配りができるか、だ。


 日経トップリーダー6月号より

2016/7/29

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集中できないからミスをする

割り込み仕事は「うっかり」の元凶         


 うっかりミスの場合、その要因を深く掘り下げてもあまり意味がありません。うっかりはうっかりでしかないからです。ただし、ついミスをしてしまった状況には、1つの共通点があります。 

 集中力が低下し、注意が散漫になった時にうっかりミスをしていることが多いはずです。例えば、昼食後に眠気に襲われて入力ミスをしたり、休憩も取らず根を詰めて作業を続けたために細かい数字を見落としたり・・・。皆さんにも思いあたる節があるのではないでしょうか。  

 つまり、うっかりミスを撲減するには、集中力を切らさない環境が大切なのです。

 まず手っ取り早くできる対策として、集中力が途切れがちな時間帯や曜日には、ミスが許されないような仕事を極力入れないことです。

 人間はいつでもどこでも集中できるわけじゃなく、集中しやすい時間帯や曜日があります。たとえば、週の前半や午前中等の集中力が高まっているときに、特に注意が必要な仕事を固めて入れるようにすると、未然にミスを防ぐことにつながるでしょう。

 次にポイントとなるのは、「割り込み仕事」への対処です。普段の業務上司から急ぎの仕事を頼まれたり、後輩から質問や相談をされたりして、集中したくてもなかなかできないもの。

 割り込み仕事は、いわば集中力を途切れさせる元凶です。

 では、どうしたら割り込み仕事を少なくできるでしょうか。

 最近は「集中タイム」を取り入れる企業が増えました。集中タイムとは、自分の仕事だけに専念できる時間のこと。その時間「集中」という札を立ててとにかく自分の仕事をする。電話を取らなくてもよく、上司でも割り込みは禁止です。

 社員数が少ない中小企業では集中タイムを一斉には取りにくいでしょうから、Aさんは9時から10時まで、Bさんは10時から11時までといったように時間で区切って輪番制にするといいと思います。

 自席にいると電話やメール、上司の指示等割り込み仕事がどうしても多くなります。集中できる小部屋等に場所を移すのも手です。

 このほか、割り込まれる前に自分の仕事の状況やスケジュールを同じ部署のメンバーに発信することも大事です。「今日は伝票作業に集中したいので、何か急ぎの仕事画あれば今か、もしくは午後から承ります」と先に周囲に伝えておくといいですね。

 同僚に割り込まれることが多いのであれば、よく聞かれることは手順等をメモ書きしておいて、「これを見てください。わからないことがあったら聞いてください」というといいでしょう。

 「割り込まれるのは仕方がない」と諦められている人が多いですが、このように工夫の余地はいくらでもあるのです。

    

    日経トップリーダーより

2016/7/28

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中堅・中小企業の健康経営  

 専門家が教える勘所

「ストレスチェックを入り口に」 

 中小企業経営者も、従業員の健康問題を経営上のリスクととらえている人は増えている。ただ、経営者自身が健康を害するのはそれ以上のリスク。社長自らがメンタルへルス等について学び、成果を従業員に還元するというのが、効果的な取り組み方ではないか。

 精密検査や治療が必要な従業員をきちんと受診させる等、健康診断の積極的な活用は健康経営の第1歩だ。ただがんは、労働安全衛生法上の健診の対象外。検便等医学的に有効性が認められている検査を、会社が独自に組み入れる必要がある。

 ストレスチェックは、テストの外注費や高ストレス者と医師の面接費用等、中小企業にとって金銭的負担は大きいが、健康づくりに取り組むよいきっかけだ。ただし、面接にとどまらず、上司による部下のケアや職場環境改善等、包括的なメンタルヘルス対策につなげるべき。まずは、データを厳密に管理して安心して受検できる体制を整え、受検者を増やし、かつ正直に答えてくれるようにしたい。

 中小企業では地域の開業医が嘱託として産業医になるのが一般的なため、健診で異常が見つかった人を治療につなげやすい。地域産業保健センターのように、小規模企業が無償で使える公的機関もある。経営者の考え方1つで進めやすいという中小企業の利点を生かし、健康経営に取り組みたい。



   (京都工場保険会 森口次郎談)


         

2016/7/26

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爆発的ヒットよりも長く売れる商品を狙う 

「築地銀だこ」ホットランド社長  佐瀬守男  

ホットランドでは、クロワッサンの皮を使った「クロワッサンたい焼き」等、いくつかのヒット商品をこれまで生み出してきました。どうしたらヒット商品を開発できるのか、私はいつも考え続けています。

しかし、開発は大変です。まずヒット商品を生み出すこと自体に時間がかかります。さらに、いざヒット商品が生まれても、その後の対応を誤ると経営に打撃となる場合があります。

クロワッサンたい焼きは爆発的にヒットしましたが、ブームの反動もあり、2年弱で多くの店で売り上げが落ち込んでしまいました 。

1997年に築地銀だこを立ち上げてから約20年、こうした苦い経験をして私が学んだことは、爆発的に売れるヒット商品を狙うのは多大なリスクを伴うということです。もしメガヒット商品が生まれたとしたら、その瞬間に2年先には売れなくなることを覚悟しておいた方がいいでしょう。


汎用性と購買動機がカギ  

なぜ  メがヒット商品は すぐに売れなくなるのか。その理由は、多く売れることによって商品が供給過多になるからです。

メガヒット商品が出ると、もっと売ろうとまず自社で供給料を増やします。しかも、ヒットに追随しようと、競合他社による類似品も出てきます。その結果、短期間野のうち供給が需要を上回る状態におちいります。

20年前と今とでは状況が大きく異なり、供給が需要を上回るまでの時間がぐっと短くなっていると感じます。SNS(交流サイト)等の発達で情報が拡散する範囲も速度も圧倒的に違う。その中で何年も人気が続く商品を生み出すことは容易ではありません。

ロングセラー商品はどう生み出せばいいのでしょうか。

ポイントは汎用性を高めることだと考えます。築地銀だこのたこ焼きはその代表例です。

元々私は焼きそばやお好み焼き等複数の商品を扱っていましたが、途中で一度、たこ焼きだけにしぼりました。理由の1つは幅広い客層に満遍なく人気があったからです。

とはいえ、たこ焼き自体は関西を中心に以前から多くの店で売られており後発の私たちが参入するには、特徴を出す必要がありました。

注目したのが利用シーンです。買ったらその場で食べるケースが多い関西圏とは違い、関東圏では自宅等に持ち帰って食べる場合が多いことに私は気づきました。

持ち帰って食べても冷めにくく、衣がふやけて食感が落ちることを少なくするにはどうすればいいかを考えたのです。その結果、表面がパリッとなるように油で仕上げるというアイデアが生まれました。

また、商品を作り置きするのではなく、お客様に多少お待ちいただいても、注文を受けてから作ります。実演販売をお客様を引き付けるパフォーマンスとしたのです。そうした個性を加えたことで、築地銀だこのたこ焼きはロングセラー商品として定着しました。

2つ目のポイントはお客様の購買動機を増やすこと。築地銀だこのたこ焼きの例で言えば最初はおやつとしての利用が多かったものを食事に、さらにサントリー酒類と提携した「築地銀だこハイボール酒場」のように、お酒のおつまみへと、購買動機を広げ、拡販に努めているのです。

この2つのポイントを踏まえていざヒットし始めたら、短期間に店を拡大して供給量を急激に増やすのではなく、需要バランスを見ながら人気を持続させる工夫も必要です。

ノウハウをキッシュに踏襲

築地銀だこで得たこれらの教訓を生かして今年4月に神奈川県藤沢市の江の島に立ち上げたのが、「キッシュヨロイズカ」です。この店は、パイ生地やタルト生地に各種食材をのせて卵や生クリームを流し込んで焼き上げるキッシュの専門店です。パティシエの鎧塚俊彦さんと一緒に開発しました。

大きくて冷えているというこれまでのキッシュのイメージを覆しました。小さく見た目も華やかで、実演販売により焼きたてを提供しています。たこ焼きと同様に、おやつに加え、食事やお酒のおつまみにも利用してもらえるよう汎用性を引き上げました。

この戦略が奏功し、現在は1日に約1000個ほど売れています。計画を上回る順調なたちあがりです。このキッシュ

が長く愛される商品になるよう、供給量を増やしすぎず、大事に育てているところです。


     日経トップリーダーより





2016/7/25

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中小企業で優秀な人材が定着しない理由

人手不足を解消し、リーダーを育てるために必要なこと     

今、中小企業では、「優秀な若手社員が定着しない」という課題を抱えている会社が増えています。その結果、将来のマネジメントを任せるリーダーが育たない、仕事はあっても任せる人材がいない、と悩む社長の声をよく聞きます。あなたの会社は大丈夫でしょうか。

社長が将来像を描ける会社となっているか?

多くの人が社会に出た後、10年程度で自分の将来を見つめなおす機会をもつようです。30歳前後で転職を希望する人に会社を辞めたい理由を聞いてみると、

「このまま会社にいても成長が望めない」

「自分の将来像が描けない」

「もっと世の中に貢献できる仕事をしたい」

といった答えが返ってきます。

彼らは、自分の将来に不安を感じて、明確に将来の夢や目標が持てる会社に転職したいと考えていたのです。

ビジョンと評価制度がなければ人材は育たない

何故でしょうか?原因は2つあります。

会社のビジョンが明確に示されていないことと評価制度がきちんと運用されていないことです。

「会社のビジョンが明確に示されていない」とは、経営理念や5年、10年先の会社の目標、状態が明確になっていないということです。結果、自分が属している組織がどこへ向かっているのか分からない。これでは、行き先の分からないバスに乗せられているのと同じようなもの。社員が不安になるのも無理はないでしょう。

評価が行われていない。評価結果が分からない。面談や目標設定が実施されていない。このような状態だと自分自身の現状の実力や会社への貢献度がどうなのか、社員は判断できません。ですから、成長意欲のある人ほどストレスに感じてしまうのです。

理念やビジョン、経営戦略を明確にし、社員の行動の指標になる評価基準を作り、これを徹底して運用していくことで、メンバー全員が一丸となってビジョンを目指していく組織ができるのです。

やりがいと目的意識をもって、自ら成長し続ける人材ばかりの集団―誰もが目指している組織ではないでしょうか。


  日経トップリーダーより

   

2016/7/21

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利益の実績値は「%」で作るべからず   

 「経営計画書」の作り方間違えている社長が多いと、前回お話ししました。よくあるのは、計画と実績の差を金額ではなく、達成率で書いてしまうパターンです。

 例えば年間目標利益が3億円で、現時点で2億7000万円の利益が出ているとします。計画書の月次実績に2億7000万円と書くのはいいですが、90%と達成率を記するのは駄目。正しくは率でなく、金額でマイナス3000万円と書くのです。

 率で書くと。どうなるか。

 不思議なもので、人は「90%も達成している」と満足するのです。学生時代のテストのイメージが残っていて「90点はたいしたものだ 」という感覚があるからでしょうか。

 一方、金額で書九と「3億円の目標額に3000万円足りない」と焦ります。そして請求書を出せそうな取引先はないか、経費を削減できないかと動き回り、最終的に目標を達成できることが多い。

 「額でも率でも、どっちでもいいじゃないか」と考えてはいけません。利益、特に経常利益は内部蓄積 に直結します。その数字に執着するするには、率でなく、額でとらえることが接待条件。高収益体質は、こうした細部の姿勢から身についているのです。

 差額と達成率の両方を表記する会社もありますが、達成率の方に目をうばわれかねません 。だから古田土会計の経営計画書では、達成率を書く欄は設けていません。差額のみを手書きで、計画書に記入しています。

 社員のモチベーションを高める上でも、利益を額でとらえることは有効です。中小企業の30%程度は、定期賞与を出せていません。しかし定期賞与が出せなくても、経常利益が目標額を超えたら、決算賞与を支給するといい。

 例えば1000万円の利益計画に対し、1300万円の経常利益が出たら、超過分300万円の3分の1に当たる100万円を決算賞与で社員に分配するのです。3分の1とは、利益を決算賞与、内部蓄積、税金に3等分するという発想です。

 社員10人の会社なら、1人当たり10万円を支給できます。こうすれば、社員全員で経営計画を立て、その達成に向かう大きな動機付けになります。このときも、目標利益をどれくらい上回っているかをリアルに把握するためには、やはり額の方がいいのです。 

2016/7/13

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働き方改革 成長底上げ  

残業時間に上限 雇用保険料下げ  

財務省と厚生労働省が経済対策の目玉として盛り込む働き方改革の原案が14日、分かった。残業時間に上限を設ける等して長時間勤務を抑制するとともに、 最低賃金の20円超引き上げや雇用保険料の大幅な引き下げで働き手の所得を増やす。女性や高齢者等働く人の裾野を広げつつ、働き方改革に取り組む企業も支援し、経済成長を底上げする。


   





       日経新聞より 

 育休拡大等の働き方改革が目玉に 

検討課題              対策の方向性 

長時間労働         一部の業種に残業時間の上限を導入

 同一労働 同一賃金      非正規社員の給与水準を正規社員の8割に引き上げ

 最低賃金                           引き上げ額を20円超とし、中小企業へ万全の支援策 

130万円の壁                       就労時間の延長や賃上げした企業への補助金を拡充 

解雇の金銭解決制度              政府内で停滞する同制度の検討を加速 

雇用保険料                          保険料率を引き下げ、個人所得を増やす 

育児休業                             育児休業給付金の期間を延長し、子育て支援  













2016/7/13

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介護休業 対象広く

働き方改革 成長底上げ 残業時間に上限 雇用保険料下げ  財務省と厚生労働省が経済対策の目玉として盛り込む働き方改革の原案が14日、分かった。残業時間に上限を設ける等して長時間勤務を抑制するとともに、 最低賃金の20万超引き上げや雇用保険料の大幅な引き下げで働き手の所得を増やす。女性や高齢者等働く人の裾野を広げつつ、働き方改革に取り組む企業も支援し、経済成長を底上げする。 日経新聞より 育休拡大等の働き方改革が目玉に 検討課題             対策の方向性 長時間労働 一部の業種に残業時間の上限を導入 同一労働 同一賃金 非正規社員の給与水準を正規社員の8割に引き上げ 最低賃金 引き上げ額を20円超とし、中小企業へ万全の支援策 130万円の壁 就労時間の延長や賃上げした企業への補助金を拡充 解雇の金銭解決制度 政府内で停滞する同制度の検討を加速 雇用保険料 保険料率を引き下げ、個人所得を増やす 育児休業 育児休業給付金の期間を延長し、子育て支援

離職防止へ軽度でも


厚生労働省は8日、取得率の低迷が続く介護休業を利用しやすくするための対策をまとめた。従来は「要介護2~3相当」の家族を介護する場合が条件だったが、常に見守りが必要な場合はより軽度な要介護1以下でも休みが取れるようになる。祖父母や兄弟姉妹の介護で同居の要件をなくすことなどと合わせ、介護を理由に仕事を辞める人をゼロにする政府目標の実現を促す。

同居せぬ祖父母にも適用  

新しいルールは来年1月から適用する。 介護休業は家族を介護する働き手が会社に申し出ることで、最長93日間休みをとれる制度。家族の介護をしている労働者のうち、実際に休みを取得しているのは15.7%(2012年)にとどまる。 一方で介護を理由とした離職者は年間約10万人にのぼる。離職者の多くは40~50代で、企業内で中核の仕事を任されている人も多い。制度を活用しやすくして、経験を積んだ人材が退職を迫られる事態を防ぐことが急務になっている。 今回の見直しの柱は、休みが認められる症状の対象を広げた点だ。今までのルールでは、特別養護老人ルームに入所が必要かどうかが目安となっていた。介護認定なら「要介護2~3程度」を目指していたが、利用者からは「わかりにくい」との声も上がっていた。

新基準ではまず、要介護2以上なら休みが取れることを明記する。そのうえで要介護1以下でも「排せつ」や「意思の伝達」等12項目のうち、一つでも全面的な見守りが必要な場合や、一部見守りが2つ以上必要なら休業できるようになる。例えば在宅での介助は不要だが、外出すると一人で帰れない認知症の人も対象になる。

要介護1の人は4月末時点で約122万人、要介護27は約108万人いる。新基準ですべての人が介護休業を取れるようになるわけではないが、対象は大きく広がる見通しだ。  

祖父母や兄弟姉妹、孫の介護もしやすくなる。三世代同居が減っている実態に合わせ、これまで「扶養し、同居していること」としていた条件を廃止する。遠方に住む祖父を父母とともに介護するような場合でも、休みが取れるようになる。  

今年の通常国会では関連法が改正され、来年から介護休業を3回まで分割して取れるようになった。今まで症状1つにつき1回しか休みを取れなかったが、ケアマネージャーとの打合せ等用事ごとに休みを分けられるようにした。            日経新聞より  

尚、現在、介護を理由とした離職者を軽減する努力を行う事業所に厚生労働省より「介護支援取組助成金」が新設されて、要件を満たした事業主にこの助成金が支給されています。 詳細は当事務所にお問い合わせ下さい。











2016/6/16

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景気低迷でパートのシフト割り当て減少、休業手当支払う必要あるか

Q.

当社は多数のパートタイマ―を雇用しております。パートタイマーの具体的勤務日数については、「シフト表による」旨を契約で定め、1ヶ月ごとのシフト表に従って業務に従事してもらっていますが、昨今の景気の低迷で業務量が減少しており、各パートタイマ―のシフト割り当ても少なくなっております。このため、先日、パートタイマーの一人から、シフトの割り当ての減少分について、休業手当を支払ってほしいとの申し出がありました。当社としては、シフト勤務による旨を契約で定めているのですから、休業手当の支払いは必要ないと考えているのですが、法的に問題はあるのでしょうか?


A.

①労基法26条は、「使用者の責めに帰すべき事由による休業の場合において」、使用者が労働者に対し、平均賃金の60%の手当を支払うことを定めています。

 休業手当の支払義務が生じるのは、労働者が労務を提供する義務のあった日に、その義務が免除された場合です。元々の労働義務のない日については、休業手当を支払う必要がありません。

「休日」とは、労働者が使用者の一切の拘束から解放される日であり、労働義務のない日ですから、休日に休業の必要が生じても、休業手当を支払う必要がないということになります。これに対して、「労働日」が労働業務のある日です。

 貴社では、シフト表で業務に従事してもらうとのことですが、勤務が割り当てられなかった分が労働日であったのか休日であったのかが問題となります。

②ここで、貴社のように「シフト勤務による」等として休日数を厳密に定めない雇用契約の問題点について検討します。

 労働基準法は、雇用契約締結の際の労働条件明示(労基法15条、パートタイム労働法6条)及び就業規則(労基法89条)において、休日に関する事項等を定めることを使用者に義務づけています。

 休日については、休日の日数、与え方のほか、休日振替や代休等の制度があるときには、それらの制度について、具体的に記載しなければならないとされています。

 しかし、貴社のように「シフト勤務による」と明示するのみだけでは、具体的な休日の日数と所定労働日が明確になっていません。このような労働契約を締結し、他に何ら条件を明示していないとすれば、労基法15条に違反することになります。さらに、パートタイマーに適用される就業規則においても何ら定めがない場合には、労基法89条にも違反することになります。つまり、パートタイマーであっても、1日の労働時間のほかに、休日の日数として「週3日」のように、具体的に特定して明示する必要があります。なお、与え方の点においては、毎月のシフト表による、ということで足ります。

③本件については、就業規則に特に定めがない場合を前提とすると、契約書に記載がなくとも、採用時に、週何回、毎週○曜日等の調整を行っている場合には、これが契約内容となると考えられます。このような口頭の合意がないにしても、労働者毎に、週何回、どの曜日に勤務する等の実態があり、これを前提にシフト表が組まれている場合には、これが、黙示の合意による契約内容と解釈されることが考えられます。これらの様な場合、ご質問にある様な理由で契約内容となった労働日数より割り当てが少なくなった分については、賃金又は休業手当を支払う必要があります。

 パートタイマーのように、時給で働く労働者は、実際労働した時間に応じて賃金の額が大きく変わりますから、労働日数は非常に重要な労働条件となります。例え雇用契約書に「シフト表による」とのみ記載していて、休日数等の明確な記載がないとしても、賃金や休日手当の支払い義務がないとは言えないことに注意が必要です。













2016/6/15

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労働契約法

「雇い止め法理」の法定化について(第19条)

「雇い止め法理」の法定化(第19条)


 有期労働契約は、使用者が更新を拒否したときには、契約期間の満了により雇用が終了します。これを「雇い止め」といいます。雇い止めについては、労働者保護の観点から、過去の最高裁判例により一定の場合にこれを無効とする判例上のルール(雇い止め法理)が確立しています。

 今回の法改正は、雇い止め法理の内容や適用範囲を変更することなく、労働契約法に条文化しました。


<対象となる有期労働契約>

・次の①,②のいずれかに該当する有期労働契約が対象になります。

①過去に反復更新された有期労働契約で、その雇い止めが無期労働契約の解雇と社会通念上同視できると認められるもの

*最高裁第一小法廷昭和49年7月22日判決(東芝柳町工場事件)の要件を規定したもの

②労働者において、有期労働契約の契約期間の満了時にその有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があると認められるもの

*最高裁第一小法廷昭和61年12月4日判決(日立メディコ事件)の要件を規定したもの


<要件と効果>

・上記の①、②のいずれかに該当する場合に、使用者が雇い止めをすることが、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないとき」は、雇い止めが認められません。従前と同一の労働条件で、有期労働契約が更新されます。


<必要な手続き>

・条文化されたルールが適用されるためには、労働者からの有期労働契約の更新の申込みが必要です(契約期間満了後でも遅滞なく申込みをすれば条文化されたルールの対象となります)。

 こうした申込みは、使用者による雇い止めの意思表示に対して「嫌だ、困る」ということ等、労働者による何らかの

反対の意思表示が」使用者に伝わるものでも構わないと解されます。

・また、雇い止め効力について紛争となった場合における「申し込み」をしたことの主張、立証については、労働者が雇い止めに意義があることが、例えば、訴訟の提起、紛争調査期間経の申し立て、団体交渉等によって使用者に直接または間接に伝えられたことを概括的に主張・立証すれよいと解されます。












2016/6/13

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<改正労働契約法のポイント>

3つのルール

1.無期労働契約への転換(改正労働法18条)

 有期労働契約が繰り返し更新されて通算5年を超えた時は、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるルールです。

(平成30年4月日以降対応)


2.「雇い止め法理」の法定化(改正労働法19条)

 最高裁判例で確立した「雇い止め法理」がそのままの

内容で、法律に規定されました。(別途暗記)

一定の場合には、使用者による雇い止めが認められないルールです。


3.不合理な労働条件の禁止(改正労契法20条)

 有期契約労働者と無期契約労働者との間で、期間の定めがあることによる不合理な労働条件の相違を設けることを禁止するルールです。

施行期日

(2:平成24年8月10日 1と3:平成25年4月1日)


労働契約法

無期労働契約への転換(第18条)について

 同一の使用者との間で、有期労働契約が通算で5年を超えて反復更新された場合は、労働者の申込みにより、無期労働契約に転換します。

*通算契約期間のカウントは、平成25年4月1日以後に開始する有期労働契約が対象です。平成25年3月31日以前に開始した有期労働契約は通算契約期間に含めません。

 

 通算5年を超えて契約更新した労働者が、その契約期間中に無期転換の申込みをしなかったときは、次の更新以降でも無期転換の申込みができます。


申込み・・・平成25年4月1日以後に開始した有期労働契約の通算契約期間が5年を超える場合、その契約期間の初日から末日までの間に、無期転換の申込みをすることができます。

無期労働契約・・・無期労働契約の労働条件(職務、勤務地、賃金、労働時間等)は、別段の定めがない限り、直前の有期労働契約と同一となります。別段の定めをすることにより、変更可能です。

空白期間・・・有期労働契約とその次の有機労働契約との間に、契約がない期間が6ケ月以上あるときは、その空白期間より前の有期労働契約は通算契約期間に含めません。これをクーリングといいます。





2016/5/30

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旅費規程を作って節税   


 「旅費規程」をつくることで、出張に行くたびに「旅費手当」を支払う。

支払う方の会社としては「旅費日当」は経費になりますので、節税になります。 


 まず、1日出張に行った時の日当の金額は一般的な額として社長に1日2~3万円だすとします。(これは税法できまっているわけでわなく、一般常識と比較してあまりに高い額は認められない。)

 社長ならば2~3万円、役員で1~2万円、一般の従業員で5千円~1万円くらいが適当です。

 社長が1ヶ月に4回くらい出張に行ったとすると、1ヶ月で2万円×4=8万円の経費が計上できます。

 これが12ヶ月になると、8万円×12=96万円の経費ができる。法人税の税率が40パーセントとすると38万円の税金が安くなる。

 旅行日当を支給すれば消費税も安くなります。年間96万円の場合で約4万円安くなります。

旅費規定作成の注意点

1.旅費規定は従業員も含めた社員全員が対象(社長や役員だけに手当を出すことはダメです)

2.出張に行った時は「出張精算書」記入し、保存する。

  実際の出張を証明する証拠。

 書式そのものは税法できまっているわけではないので、「いつ」「どこへいったか」「誰と会ったか」「どんな内容の打合せをしたか」等の内容を記載します。ホテル代の領収書等を旅費精算書の裏にはっておくとさらによい。   

2016/5/25

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模倣品への対応  

知的財産

「Q」当社は、カバン類の製造販売をするメーカー。商品の形態を模倣されることが頻繁に生じている。模倣に対する法規制の内容やその対応について教えてほしい。

「A」商品形態の模倣は、意匠権侵害、著作権侵害さらには民法の不法行為に該当する場合もあるが、ここでは形態模倣そのものを規定 している不正競争防止法について説明します。

 同法2条1項3号は、他人の商品の形態を模倣した商品を譲渡等する行為を不正競争行為1つとして規定し、また平成17年の法改正により不正の利益を得る目的で行う不正競争行為を刑事罰の対象賭する等、規制を強化している。このように、商品形態の模倣が不正競争行為として禁止されるのは、他人が労力と資金を費やして 達成した成果を、他の選択肢があるにもかかわらず、ことさら模倣し自らの商品として市場に提供することは、競争上、不正な行為であると考えられるからである。

 なお、商品の形態が需要者間で商品の出所を表示する機能を備えるものとして周知で、かつそれが相手方の営業地域に及んでいるか、著名であれば、類似の形態  の商品の販売行為等が、同法2条1項1号や2号の不正競争行為に該当する場合もある。

□商品形態の模倣とは

 「他人の商品の形態の模倣」とはどのような行為か。

 「模倣」について、同法は、「他人の商品の形態に依拠して、これと実質的に同一の形態の商品を作り出すこと 」と定義している。すなわち、ここでの模倣とは、他人の商品形態を真似て、同一もしくは実質的に同一の形態の商品を作り出すことをいう。いわゆるデッドコピーのことであり、先行商品の形態と相違することがあっても、その相違がわずかな改変に基づくものであって、酷似していると評価できる場合は、実質的に同一の形態ということになる。

 また模倣の対象となる「商品の形態」とは、需要者が通常の用法に従った使用に際して知覚によって認識することができる商品の形状、模様、色彩等(外部及び内部を含む)とされているが、商品の機能を確保するために不可欠な形態(例えばコーヒーカップに取手が取り付けられた形態)は、保護される形態には含まれない。

□模倣に対する方法は

 模倣に対しては模倣品の製造販売の差し止め、信用回復措置、損害賠償等の請求をすることができる。具体的には、訴訟提起に先立ち、直ちに製造販売の停止を要求するとともに、影響が大きい時は、製造販売停止等の仮処分手続きや、刑事告訴も検討することになるだろう。また、関税法は、他人の商品の形態を模倣した商品を輸出入の禁制品としており、不正競争防止法上の差止請求権を有する者が税関に対して海外模倣品に対する水際措置(輸出入の差し止め)をとるよう申したてることができる。

 模倣されたとわかったら、厳正に対応していくことが大切で、これにより安易な形態模倣を追放するためのステップにもなる。これらの手続をとることについては、不正競争防止法等の知的財産に関する知識経験が不可欠であり、知的財産に詳しい弁護士に相談の上対応されることをお勧めする。



  日経新聞より

 

2016/5/16

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勤務一定の間隔確保

 厚生労働省は従業員がオフィス を退社 してから翌日に出社するまで一定時間を空ける制度を導入した 企業に助成を出す方針だ。就業規則への明記を条件に、早ければ2017年度から最大100万円を支給する。深夜残業や早朝労働を減らすことで、長時間労働 の解消につなげる。

 退社から翌日の出社まで一定時間の間隔を取る仕組みは「勤務間インターバル制度」とよばれる。欧州連合(EU)は1993年に法律を制定し、この制度を導入した。EU加盟国の企業に対して労働者の休息時間として退社から出社まで11時間を確保したうえで、4ヶ月平均で1週間に48時間以上 は働かせてはならないと義務付けている。

 政府が5月にまとめるニッポン一億総活躍プランに、この制度の普及を目指すと盛り込む。厚労省は現段階で義務化を考えておらず、助成金で導入を促す。

 支給先は中小企業を想定しているが、対象を広げる可能性もある。間隔を何時間空ければ助成金を出すかは今後詰める。

 具体的には長時間労働の削減や有給休暇の取得促進に取り組む中小企業を対象とする「職場意識改善助成金」に、勤務間インターバル制度の導入も対象に加える。制度導入に必要な労務管理用のソフトウェアの購入費、生産性を高める為の設備や機器の導入費用等を支援する。職場意識改善助成金は数十万円から100万円で、これを参考にする。企業側に目標の数値を盛り込んだ計画を提出させたうえで、達成度合いに応じて金額に差をつける予定だ。

 勤務間インターバルは大手企業の一部が自主的に導入している。KDDIは退社から出社まで8時間あけることを就業規則に明記。15年の7月から実施している。努力目標として11時間の休憩も規定している。JTBグループも15年4月、9時間の間隔空ける制度を導入した。

 長時間労働の解消は安倍政権が掲げる一億総活躍社会の重要テーマの一つだ。達成に向けては、労働基準監督署が立ち入り調査する目安を残業が月100時間から80時間に引き下げる等、対策を打ち出している。


  日経新聞より

2016/5/6

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  明確な指示を出したつもりなのに、どうも部下や後輩が的外れな仕事をする。組織で働いていれば誰しもそんな経験をしたことがあるのでは ないだろうか。実は、こうした事態は指示を出す側と受ける側とで「前提」に差がある場合が多い。解消法の一つが「論理的思考法 」だ。ビジネス研修等でも人気の高い論理的思考法を取り入れることで、伝わる指示の出し方を身につけよう。


論理的思考法 (指示、的確に伝わる 全体像、部下と共有)


経営コンサルティング 世界大手のボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の平谷悠美プリンシパルに話を聞いた。同社は人材育成に際し徒弟制を採用し、現場に即した指導・育成に強み を持つ。

樹形図にまとめ

「まずは指示を出す側が、どんな課題があり、それに対応するのに必要な作業の全体像を整理する必要がある」と平谷さん。提唱するのが「大論点」「中論点」「小論点」と樹形図でい課題を整理し、仮説や作業内容を明確にする手法だ。

 例えば「新事に参入すべきか」という大論点があるとする。それに答えようとすると図のように「市場の成長性は」

「競合優位になれるか」といった中論点が現れる。「市場の成長性」を知るには、さらに「顧客や商品別の市場規模」

といった分析が必要になる。

 まずはこうした構造を意識し、必要な作業を過不足なく洗い出すことが、「適切な指示」を出れていないがAの派生商品はとても伸びている」といった情報が欠落しやすくなり、上司は本当に必要な報告を得にくい。

 樹形図での整理の効用は他にもある。必要な作業がリストアップしやすくなり、同じ部署の中で仕事の割り振りが容易になる。新人等、習熟度の低い部下に対して全体像を見せるのはかえって混乱を招くとの見方もあるだろう。だが作業が可視化され、比較的簡単な作業を任せたり、担当範囲を絞って負担を軽減したりといった対応がしやすくなる。

進行確認も留意

 部下に的確な仕事をしてもらう、もう一つの留意点は「進行確認」だ。「7・3・1の法則」といい、「仕事の達成度が、7割、3割、1割の時に進行状況を確認し、擦り合わせることにしている」と平谷さん。特に気を付けるべきは「3」だ。

 達成度3割の時点とは、仕事を果たすための計画は立てられたが、実行される前の段階。7割はいったんその計画が実行された状態だ。

 「7割の時点で上司に報告するする人は多いが、それだとやり直し等の負担が大きくなり、生産性も落ちる」(平谷氏)。進行度1割4(仕事の内容を説明した段階)の時点で、3割の段階になったら報告するよう、又それが部下にもメリットがあると伝えておくのがコツという。自分から報告してこない部下には自ら聞きに行き、それを嫌がられない関係を築いておくのが望ましいという。


     日経新聞より



 

2016/4/27

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出金の早朝・深夜移動

時間外労働に当たる?

(例)

毎週のように地方に出張する二十代の営業マン。始発電車で取引先に向かうときもあれば、深夜に帰社することもめずらしくない。出張先に向かう列車内で、早朝や深夜の移動時間は、給料にどう反映されているのだろう」と疑問に思った。

A.通勤と同じく原則認めず 

 「使用者の指導監督下 にある時間」とされ、「実際に仕事をした時間のほか、次の仕事に備えて待機した時間も含まれる」。

 例えば、長距離トラックの運転手2人が交代で運転を分担した場合、一方が助手席で仮眠していても、それは待機時間であり、労働時間として計算される。これに対し、サラリーマン等の通勤時間は「使用者の指揮監督下にあるとは言えない」。

 労働法に詳しい渡辺岳弁護士によると、「出張先での商談や会合に向かう移動時間は、原則として通勤時間と同様で、労働時間とは言えない。このため、出張先で法定労働時間を超えて働けば、時間外賃金は発生するが、早朝や深夜であっても移動時間であれば時間外労働にはならない」。

 例外は、商品を運搬する目的で移動する場合や、移動中に荷物等を監視していかなければならないとき等  、移動そのものが仕事であったり、移動中に仕事を命じられてるケース。これらは使用者の指揮監督下にあるため、労働時間となる。月曜日の朝一に地方都市で仕事があるので、日曜日の夜に現地入りしたとしても、日曜日の移動時間は労働時間にはならない。

 とはいえ、取引先に向かうだけの移動も、目的は仕事。企業から労務相談を受ける機会が多い山中健児弁護士によると、「好きな場所で好きなことができる通常の休日と違って、出張のために休日移動する時間は、それ自体は労働ではないが、行動の制約を受ける。多くの企業は出張の距離や所要時間等に応じて手当や日当を支給している」。

 山中弁護士は「支給等を巡る争いが起きないよう、会社側は手当や日当の性質や支給基準を明示する必要があり、従業員も内容を確認しておくべきだ」と指摘している。


 日経新聞より

     

2016/4/25

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非正規雇用の賃金下げ 

正社員の7~8割に


 政府は非正規雇用の待遇改善等を柱とする「ニッポン一億総活躍プラン」の原案を固めた。非正規雇用の賃金を正規の7~8割程度まで早期に引き上げ、欧州並にする目標を明記した。高齢者の活躍で経済全体野妹生産性を高めるため、今後5年間を65歳以上の継続雇用の延長と停年引き上げ の集中期間と位置づけ、実施した企業 には助成を増やす。5月中旬にまとめ、同月末に閣議決定する。

 プランは安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」の新たな柱になる。緊急性が高い内容は7月の参院選前に成長戦略等と併せて経済対策の骨格として示し、参院選後の臨時国会で2015年度補正予算案として提出する見通しだ。

 正規雇用と非正規雇用の不合理な各差を防ぐ指針を作り、待遇改善に乗り出すと明記した。通勤手当や出張経費の支給額をそろえる。パートタイム労働法や労働契約法等の改正に着手し、社員の技能等「熟練度」を給与に反映しやすくする。17年の通常国会にも提出する方向だ。日本では正規雇用中心のフルタイム労働者  に比べ、非正規のパートタイム労働者の賃金は57%でフランス(89%)やドイツ(79%)とは大きな差がある。

 やむを得ず非正規にとどまっている「不本意非正規」の割合も、助成金活用等で14年の18.1%から20年度に10%以下にする目標を示した。

 16年~20年度の5年間は高齢者の継続雇用や定年延長促進の集中期間と位置付ける。定年を引き上げたり、継続雇用の制度を導入したりした企業への助成制度を拡充する。年内には具体策を詰める。


 日経新聞より 

2016/4/21

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企業内保有所、助成広く

政府・与党待機児童で緊急対策

 政府・与党が検討する待機児童の解消策の骨格が分かった。国から助成金を受け取れる企業内保育所の対象拡大や、2歳までの子供を預かるミニ保育所(小規模保育所)の店員拡充等が柱になる。保育士不足の解消に向け、保育士の給与を政府予で措置している1.9%分を含めて約4%引き上げることを検討する。

 この4月に保育所に入れない児童を主な対象にした緊急対策は月内にも発表する。中長期的な対応策は政府が5月にまとめる「ニッポン一億総活躍プラン」に盛り込む。

 企業内保育所には初期投資と運営費の両面で国から助成金が出ている。現状では保育施設が企業の敷地内や社宅の近接地等に立地していないと支援対象にならない。

 この条件を緩め原則どこに保育施設を設置しても助成金を支給する。企業からは離れているが社員画多く住んでいる

住宅地に設置した場合にも支援できるようになる。

 ミニ保育所の店員については、19人までとなっている子供の受け入れ人数の上限引き上げを検討する。マンションの一室でも開業できるのが特徴であるミニ保育所の定員規制を緩和し、保育の受け皿を増やす。

 保育の相談や空き施設紹介を担う専門の相談員(コンシェルジュ)も増やす。待機児童を抱える親に、認可保育所以外のサービスを教えたり最新の保育所の空き状況等を提供したりし、地域の保育施設を最大限に活用できるようにする。

 民主、共産、維新、社民、生活の野党5党は24日、保育士の給与を1人当たり月額5万円引き上げる法案を国会に共同

提出した。


  日経新聞より




         

2016/4/18

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「130万円の壁」で追加対策   

政府方針、就労支援を拡充


 政府はパートで働く主婦等が労働時間を増やしやすくするための追加対策を5月にもまとめる経済財政運営の基本方針(骨太の方針)に明記する方針だ。就労時間の延長や賃上げを条件に補助金を企業に出す制度を大幅に拡充する。外食や小売り等で深刻な人手不足の解消につなげる。

 政府は年収が130万円を超すと 年金や医療の保険料が約20万円かかって主婦らの手取りが減る「130万円の壁」の解消策を3月末に成立した予算に盛り込んだ。しかし、人手不足の対応策としては力不足との指摘があり、関係省庁間で拡充策の検討に入った。

 4月から始まる補助金制度は2019年度までの時限措置として①大企業で2%、中小企業で3%以上の賃上げ②パート労働者が働く時間を週5時間以上延長――等の条件を達成した企業に補助金を出す仕組み。賃上げにより主婦らの取得が上がり、企業も労使で半分ずつ出し合う社会保険料負担を軽くできる。

 拡充策はまず、一つの事業所当たり300万円としている補助金 の受給上限をなくす。これまでは労働時間の拡大では1人あたり20万円を支払う仕組みで、対象者が15人を超えても300万円までしか受け取られなかった。人数に応じた金額を受け取れるようにして、働きやすくする。

  

  日経新聞より



    

2016/4/15

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下請け「不当な残業」防ぐ

長時間労働改善へ

 

 厚生労働省は中小企業で働く人が長時間労働を強いられる原因に親事業者からの「下請けいじめ」が疑われる場合、中小企業庁や公正取引委員会への通報を始める。中小企業が無理な納期で受注したり、極端に安い価格で仕事を請け負って利益確保のために残業を余儀なくされる事態を防ぐ。


 政府が5月にまとめる「ニッポン一億総活躍プラン」に盛り込む方針だ。現在中企庁や公取委と調整を進めており、2016年度から始める。

 現状でも賃金不払い等の問題を把握した際に、下請けいじめが原因であると疑われるときは厚労省から中企庁や公取委に通報する制度があり、その仕組みを長時間労働の解消にも応用する。

 具体的には、労基準監督署の調査で長時間労働が確認され、その理由として親事業者からの極端に短い納期の発注や不当に低い金額での発注等が疑われる場合、中企庁や公取委に通報した改善を促す。通報の際は下請事業者の意向を事前に確認することを必須にする。

 例えば製造業者では、通常よりも短い期間での納品を求められた場合、下請け事業者は深夜勤務や休日出勤で納期に間に合わせ、そのために長時間労働が発生する。長時間労働に見合う分の代金が支払われていない場合等を問題視する。

 運送業者では費用を抑えるために配送料金が買いたたかれ、不当に低い給与で長時間労働を強いられている事例があるとされる。IT(情報技術〉業界では多重下請けの構造により、末端の業者に仕事が届くまでに中間で搾取されてしまう事例が多いという。実際に違反行為が確認されれば、公取委は改善を指導し、場合によっては会社名とともに違反内容を公表する。厚労省としてはこうした仕組みを整えることによって下請けいじめを事前に抑止し、長時間労働の発生を抑える効果を見込んでいる。通報を理由に親事業者が取引を打ち切った場合は行政指導の対象となる。

 長時間労働が続くと生産性の低下を招くという指摘が多い。日本生産性本部の調査によると、13年の就業時間1時間当たりでみた日本の労働生産性は、米独仏の3分の2ほどにとどまっている。長時間労働の解消は生産性向上だけでなく、ワークライフバランスの実現を通じ旅行や買い物等を促す可能性もある。

 長時間労働の解消に向けて、厚労省は企業への指導を実施している。昨年4月から12月にかけては労基署が8530の事業所に立ち入り調査を実施し、うち6割近くの4790事業所で違法な長時間労働が確認された。

厚労省は長時間労働の主要な背景の一つに下請けいじめが存在するとみられる状況を問題視しており、取引条件にまで踏み込んで長時間労働の対策を強化することにした。


  日経新聞より

 

2016/4/5

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「残業80時間」監視強化 


 塩崎恭久厚生労働省は1日、1ヶ月の残業が100時間に達した場合に行っている労働基準監督署の立ち入り調査について「80時間を超える残業のある事業所に対象を広げる」と表明した。各地の労働局と連携する対策班を厚労省に設け、長時間労働を減らすよう監視を強める。

 80時間を超える残業をしている従業員が、1人でもいると疑われると対象になる。厚労省によると、年約2万の事業所が監視の対象になるという。

 昨年の2倍に達する。

 企業の本社への監督指導体制も強化する。厚労省は昨年、従業員に過酷な労働を強いるブラック企業対策として「過重労働撲滅特別対策班」を東京と大阪に置いた。塩崎厚労相は、「今後、本省に司令塔を置く」として、省内に6人体制の対策班を新たに設けた。全47の労働局には長時間労働を監視し、改善を指導する特別監督管理官を1人ずつ配置した。塩崎厚労相は「長時間労働の是正に向け、法律の執行強化もやれることは直ちにやる」と強調した。

 労働基準法では1日の労働時間を原則8時間と定めている。残業については厚労省は月45時間までにとどめるよう企業に求めているが罰則はない。特別条項付きの協定を労使で結べば、45時間を超えた残業もできる。専門家等からは「労働時間を際限なくのばせるのはおかしい」と疑問視する指摘があがっていた。

 従業員の残業時間に上限で80時間の新たな規制を設ける方針について、経団連の榊原定彺会長は「長時間労働は企業の生産性向上の阻害要因だ」として会員企業にに一段の改革を進めるよう求めるという。ただ人手不足の問題を抱える現場の受け止めは微妙だ。衣料品専門店チェーンの幹部は「従業員を増やして残業時間全体の平均を抑えるのは難しい。80時間を超える分は申告しない「隠れ残業」が増えるのでは」と懸念する。


   日経新聞より        

2016/3/30  

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残業80時間で立ち入り  

政府 対象、300万人に拡大

政府は長時間労働に歯止めをかけるため企業への指導を強める。1ヶ月の残業が100時間に達した場合に行う労働基準監督署の立ち入り調査について、基準を月80時間まで引き下げる方向だ。労働基準法違反があれば是正勧告等の措置をとる。労働の生産性を高めて長時間労働を減らすことで、子育て中の女性や、高齢者が働きやすい環境を整える狙いだ。ただ目先は企業にとって負担となる可能性もある。


長時間労働の抑制狙う

政府が25日に開く一億総活躍国民会議で、長時間労働抑制の具体策として示す。5月にまとめる「ニッポン一億総活躍プラン」の働き方改革の柱の一つとして盛り込み、年内にも指導を強める。20万人超のじぎょうしょがたいしょうとなる見通しだ。

立ち入り調査の対象となるのは、80時間を超える残業をしている従業員が一人でもいると疑われる企業。実際は労基署の監督官の数が限られるため従による通報等を通じて悪質な企業を把握し、重点調査する。

これまでは従業員の残業が月100時間を超えると心臓疾患等のリスクが高まるとの医学的な根拠に基づき企業を立ち入り調査してきた。今後は基準を厳しくし、80時間を超える残業があった企業を立ち入り調査の対象とする。これだけの時間の残業が何ヶ月も続くと、やはり心臓疾患等につながるとの見方からだ。

法律違反が見つかり、労基署が是正勧告しても改善しない企業は労基法違反で書類送検する。2015年には靴の販売店

「ABCマート」を運営するエービーシ―・マートが書類送検された例がある。15年の労働力調査によると全国の常勤労働者の数は約5000万人。このうち100時間超の残業をしている人は少なくとも約110万人いる。80時間以上の人は約300万人、今回の指導強化で調査対象となる働き手は2.7倍になる。

各労働署の陣容にもよるが、今後立ち入り調査の件数は増える見通し。厚労省によると、全国の労基署による14年の定期的な立ち入り調査は12万9881件。このうち7割で何らかの法違反がみつかった。最も多かったのが違法残業等労働時間に関する違反だ。

労基法では労働時間を原則1日8時間と定めている。企業が従業員に残業を命じる場合、労働時間の超過理由を事前に明示した「36協定」を労使で結ばなければならない。厚生労働省は協定を結んだ場合でも、残業時間は月45時間までにするよう求めている。

 ただ「36協定」の特別条項付協定を結べば、月45時間以上の残業は可能だ。専門家からは「労働時間を際限なく延ばすことができてしまう」との声があがっており指導を強めることにした。法改正によろ規制強化等は見送る。


 日経新聞より

     

2016/3/23

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生産性の視点がいる「同一労働同一賃金 」 


 仕事の内容が同じなら正社員も非正規社員も賃金を同じにする。そうした「同一労働度同一賃金」を、政府は5月にまとめる「ニッポン一億総活躍プラン」の柱の一つするという。

 政府の言う同一労働同一賃金の意味は今一つはっきりしないが、賃金の決め方で重要なのは、その日とがどれだけ付加価値を生んでいるかという 生産性の視点である。生産性の高い人には高い賃金を払うという原則を、今後の政策で明確にしてもらいたい。

 同一労働同一賃金の考え方は欧州で定着している。欧州連合(EU)指令により、パートや派遣社員等の非正規労働者について、職務が同じ正規社員との間で待遇に格差をつけることを禁じている。

 だがこのルールは、国によって柔軟に運用されている。職務が同じでも、勤務年数が長く経験を積んでいたり、資格を取得していたりする人は賃金を多めにしている等の例がある。技能向上の動機づけのためだ。

 日本でも仕事が同じだから という理由で単純に賃金を同じにするのではなく、賃金制度づくりで働く人の生産性向上をうながす工夫がいる。人が付加価値を生む力を高めることが、賃金の上昇や経済の活性化には欠かせないからだ。

 政府が同一労働同一賃金を掲げる背景には、正社員と非正規社員の待遇格差が問題になっていることがある。だが、格差の是正には、政策面では職業訓練の充実等を通じて非正規社員の生産性向上を支援することが確実な道だ。

 経営者は正社員と非正規社員の処遇の違いについて、その差がどんな理由によるものか、きちんと説明できなければならない。企業に説明責任を求めていくことが不合理な格差の解消につながろう。

 賃金のあり方をめぐる今回の議論は正社員の生産性を考える機会でもある。日本の正社員は成果を生むための専門性の不足や、長時間労働の非効率さが指摘される。

 産業構造の変化に合わせ、新しい技能を身につける機会を増やしたい。働いた時間ではなく成果に対して賃金を支払う「脱時間給」制度を設け、企業が早く活用できるようにすることも求められる。

 正社員も非正規社員も賃金を増やすには企業が持続的に成長する必要がある。政府の同一労働同一賃金への施策は注視したいが、問われているのは経営者の手腕だ。


    日経新聞より

2016/3/22

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ダイバーシティ―(多様性)を推進し競争力を高めようと、外国人を採用する中小企業が増えています。(語学力)

(留学生向け就職イベント

 のアジアリンク(東京小平市/小野明江代表))

 

外国人労働者が最多

昨年特区で業種の多様性も


 厚生労働省によると日本で働く外国人労働者2015年(10月末時点)で約90万人と前年同期に比べて15%増えている。このうち従業員100人未満の企業が75%を占める。「人手不足の中小企業、

は多く外国人採用の重要性が高まってきている(留学生就職支援の学生情報センター)

 国籍も多様化してきた。全体の35%占める中国は3年前と比べて約8ポイント低下。ベトナム(前年同期比79%増)やネパール(同60%増)出身者が急増している。特にベトナムの比率は12%と

3年で3倍になった。経済成長にともない教育熱が高まり、留学生が増えていることが背景にある。

 外国人留学生を企業に紹介するマイナビも「照会件数は3年前の2倍以上になった」。比較的規模の小さな企業でも多言語対応等のビジネス環境が求められる機会が増えている。

 外国人の就労に必要な在留資格は職種ごとに決められている。日本で内定をとっても在留資格が認められずに帰国を迫られるケースもあったという。

 政府は国家戦略特区を使い外国人が働きやすいよう規制を緩和する方針。厳しく制限していたファッション、調理、美容、アニメ等の分野が検討の対象になる見込みだ。



 「日経新聞より」          

2016/3/10

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ホームページをリニューアルいたしました。これからも宜しくお願いします。